
吹雪の雪女峠を車で走行中に動けなくなった凛子(賀来千香子)が、近くの雪守神社に向かう途中の堂島正輝(鶴見辰吾)と白石ゆき(荻野目慶子)というカップルと遭遇。2人がろうそく作りの職人だと知った凛子は、すぐに取材を申し込んだ。
2人が働いている店は、京都市内にある創業300年の老舗『ともしび屋』。当主は、七代目の堂島秀光(大林丈史)で、秀光の息子の正輝、先代の息子で秀光の甥に当たる堀田温志(モロ師岡)、見習のゆきが職人として働き、他に秀光の後妻の聖美(多岐川裕美)がいる。正輝らの話を聞いた凛子は、取材がすんなり進むと思った。
取材当日、『ともしび屋』を訪れた凛子は、店で世代交代が絡む意見の対立があると知った。体力の衰えを考えた秀光が、1年以内の引退を宣言。その秀光に、八代目に指名された正輝は、ゆきとの結婚を認めるよう迫ったのだ。5年前、交通事故で右腕が不自由になった正輝は、使用人だったゆきの献身的なサポートで、元通りろうそくを作れるようになった。だが、秀光は、2人の結婚に色よい返事をしない。温志は、本来なら自分が八代目を継ぐ立場にあったことから、複雑な表情を見せた。
そんな折、重要な取り引き先の仏具屋『永光堂』社長・黒谷栄吉(石田太郎)が現れたことから、正輝とゆきの結婚が祝福されない理由が明らかになった。実は、正輝が黒谷の娘・紅子(一色彩子)と結婚した5年前、2人が乗った車が雪女峠で事故を起こし、紅子が死亡していたのだ。紅子が殺されたと言い張っている黒谷は、正輝と使用人だったゆきとの結婚話を知り激昂する。そして、もし結婚したら『ともしび屋』との取り引きを打ち切るとまで言い出した。
事件はその翌朝に発生した。店の作業場を訪ねた凛子は、黒谷の他殺死体を発見したのだ。駆けつけた大友警部(ケーシー高峰)らは関係者の聴取を行うが、全員にアリバイがない。だが、凛子は、事件の少し前、ゆきのアパートの部屋が被害に遭った窃盗騒ぎに事件解決の糸口があるのではないかとにらむ。ゆきは、何も盗られていないと話したが、犯人に壊されたらしいオルゴールには、指輪が抜き取られた形跡があったのだ。
まもなく、正輝らの結婚を認めるよう黒谷に頼み込んでいた聖美の話などから、事件の前、白い封筒が『永光堂』に届けられ、それが殺人現場で見つかったことが分かった。その封筒に付着していた指紋とゆきの部屋で検出された指紋が同じだったと分かり、事件の謎はさらに深まった。
警察の聞き込みで、事故死した紅子の指輪がその指から消えていたことが判明。事故を起こした車には、正輝、紅子の他、ゆきも同乗していたことが明らかになった。この事故を警察と消防に連絡したのが、温志だと知った凛子は、ゆきと温志の間に何らかの絡みがあるとにらんで―。
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