1997年殺人調査

<出演>
  <スタッフ>
高木 精一 鹿賀 丈史 脚  本 金子 成人
明子 高橋 惠子 演  出 深町 幸男
直子   プロデューサー 伊藤 祥二
島崎  悟   近藤  晋
河合 康平   藤田 裕一
達郎   企  画 長富 忠裕
荒   木  


<あらすじ>

 高木精一(鹿賀丈史)は、東京郊外の警察の刑事課に勤める中堅の刑事。家族は妻・明子と、高校に通う直子の3人暮らしで、高木の仕事が不規則だということを除けば、ごく普通の市民生活を送っている。

 その高木が、ある日、所轄内で発生した殺人事件の捜査をすることになった。

 被害者は、地元の高校生・河合康平で、死因はナイフでさされたための失血死。康平は、夜、電気店を経営する父・河合達郎に代わって顧客の家にアンテナを届ける際、何物かに襲われたのだ。

 捜査本部は、最近、付近で通り魔事件が頻発していたことから、康平もこの犠牲になったとみて聞き込みを強化。まもなく、捜査中の婦人警官を襲ってきた荒木という男を現行犯逮捕した。だが、刑事の追求に対し、荒木は通り魔の複数の犯行を自供したものの、康平の事件だけは全く身に覚えがない、と言い張る。

 そんな中、高木は事件の当日、繁華街で少年グループ同士の乱闘騒ぎがあったことを知った。高木は、騒ぎに加わった少年たちが直子の通う高校の生徒だと知り、驚きを隠せない。まもなく、関係者の証言から、島崎悟というナイフを所持していた少年だけが、途中から姿を消していたことが分った。

 悟の両親に話を聞いてみると、悟は豊富に小遣いをもらっていたが、あまり家庭ではかまってもらえなかった様子。悟自身は、乱闘の日、1人家に逃げ帰り、ナイフはどこかで落としたという。

 そんな中、自宅に戻り家族に事件の話をした高木は、直子の口調がいつもと違うことに気付いた。まもなく、直子が両親に嘘をついて、夜、コンビニでバイトをしていたことが露見し、明子は怒り狂った。

 高木は、わが子の隠し事に戸惑いを見せながらも、直子と真正面から話し合う。そして、直子がバイトの帰り、現場近くの公園で手を洗っている悟を見ていたことを聞き出した。

 荒木のアリバイが証明され、捜査の焦点は悟に移った。公園を徹底捜査した高木らは、池の中から、康平の血液と悟るの指紋が付いたナイフを発見。ついに悟は犯行を自供した。供述によると、悟は康平を敵のグループの一員と間違えて刺してしまったらしい。

 高木は、動機らしいものがない今回の事件にやりきれなさを感じた。そして、現代人の他人への無関心さが事件の引き金になったのではないかと考え、暗澹とした気分になった。