九門法律相談所(8)
『二人の女』

<出演>
  <スタッフ>
九門 耕作 山崎  努 原  作 和久 峻三
床嶋 佳子 (徳間文庫・『精神鑑定の女』より)
稲垣 明紀 秋本奈緒美 脚  本 日暮 裕一
黒木香容子 麻生真宮子 監  督 村田  忍
稲垣 義春 石田 登星 プロデューサー 田辺 昌一
稲垣 純子 島田 茄穂 瀬島 光雄
長谷川刑事 木下ほうか 企  画 長富 忠裕
前田 梅子 阿知波悟美
吉田 青年 佐藤 大樹


<あらすじ>
 娘で弁護士の恵が、九門の事務所に同居を始めて程なく、2人は思わぬ事件を知り、ア然となった。

 恵の"独立"を祝うパーティーにも来てくれた高校時代の同級生・稲垣明紀(秋本奈緒美)が殺人未遂容疑で緊急逮捕されたのだ。

 警察の発表によると、明紀に2階のベランダから突き落とされたのは、なんと明紀の5歳になる一人娘・純子(島田茄穂)。事件の第一通報者は明紀自身。警察は現場に隣接するホテルの宿泊者の目撃証言から、明紀の逮捕に踏み切った。取り調べに対し、明紀は、頭痛がしたので寝ていた、と犯行を全面否認していた。

 夫・稲垣義春(石田登星)と別居中の明紀は、現在、菅野洋子というカメラマンと同居していた。ところが、この洋子と、明紀の妹・黒木香容子が行方不明。明紀の弁護を担当した恵は、検察が目撃証言を重視していたものの、勝訴に自信を深めた。

 ところが、突然、明紀から恵に弁護士解任の連絡。しょげる恵を励まして接見室に行った九門は、なぜか困惑の表情を見せる明紀から、再び弁護を担当する約束を取りつけた。

 明紀の話によると、両親が連れ子同士の再婚だったため、明紀と香容子には血の繋がりはない。明紀の母は、夫や香容子に気を使い、明紀をいつも折檻していたらしい。高校時代の恵の明紀に対する印象は、普段几帳面でおとなしいが、時々人が変わったように社交的になったり、と性格がクルクル変わること。九門は、そのあたりに事件解決の糸口があるとにらんだ。

 洋子の周辺調査を始めた九門らは、その経歴も出身も不明で、顔写真すらないことが分った。関係者を総合すると、洋子は知的で行動的、野球帽をかぶって化粧っ気はない。どうやら洋子は、明紀と全く異なる性格の持ち主らしい。

 そんな折、女性の他殺体がみつかり、現場の遺留品から洋子の可能性がでてきた。そして、間もなく、釈放された明紀が睡眠薬で自殺未遂。

 ところが、検死の結果、死亡したのが香容子で、死亡推定時期が純子の事件の1週間も前だと分った。警察は直ちに洋子を指名手配。

 だが、九門は、明紀の少女時代の掛かりつけの医者を訪ね、思わぬ事実を掴んだ。明紀は、以前、事故で菅野洋子という少女が死亡するのを目の当たりにし。心に大きな傷を負ったらしいのだ。

 九門は、明紀の心の中に潜むもう1人の人格こそ真犯人だと気付いて─。