1998年殺人捜査

<出演>
  <スタッフ>
高木 精一 鹿賀 丈史 脚  本 金子 成人
高木 明子 高橋 惠子 監  督 深町 幸男
高木 直子 若松  恵 チーフプロデューサー 重松  修
中西 浩三 林  隆三 プロデューサー 伊藤 祥二
中西 晴美 大谷 直子 近藤  晋
中西  香 たちばな七希 藤田 裕一
中西  透 高津 知巳 音  楽 福井  崚
津   田 綿引 勝彦 企  画 長富 忠裕
川   島 望月 太郎


<あらすじ>
 都内の公園で男の変死体が見つかった。階段の下にあった死体には、頭部に数ヵ所、手、腕にも傷があり、死因は左側頭部の打撲。所持していた定期券から、死亡したのは、ひと月程前まで大手のナガタ製作所に勤務していた中西浩三(林隆三)と判明した。

 中西は妻・晴美(大谷直子)、娘・香(たちばな七希)、息子・透(高津知巳)の4人暮らし。捜査を担当した所轄・高府署刑事の高木(鹿賀丈史)は、中西の一家が自分と同じ団地に住み、しかも、高校3年の透が自分の娘・直子(若松恵)のクラスメイトだと知り、ア然となった。

 中西が、会社を辞めた理由はリストラ。退社した中西は、2週間以上も、そのことを晴美に告げていなかった。会社の元上司・津田(綿引勝彦)の話によると、中西は社内のラグビー部に所属していたが、不況の影響で廃部。その後、仕事で張り切ったものの、少々強引で自説を曲げない性格が災いし、リストラの対象になったらしい。退職後、中西が元の同僚や部下に付きまとい、無気味なくらい会社批判をしていた話も伝わっていた。

 高木は、事件当夜、中西が津田と酒を飲んだことを確認。その後の津田のアリバイが証明されたことから、帰宅途中の中西が酔った勢いで何者かと喧嘩をして殺されたのではないかとみた。

 そんな中、すでに退職していた中西が、晴美に"会社を辞めて独立したい"と漏らしていたことが分った。家を建てる計画があったことから晴美は絶対反対、大学生の香も父から一流企業の看板が外れることを怖れて反対。中西はこの話を冗談として片付けようとした。これに対し、透は、自分の意志を貫くべきだ、と反発し、親子喧嘩が始まったらしい。

 中西に5000万円の生命保険がかけられていると知った高木は、アリバイのない透の行動の徹底調査を始めた。事件当夜、塾が終わってから2時間、透は頑なに、街をぶらついていた言いつづけているのだ。直子が透のために嘘のアリバイをでっち上げたことが分かり、高木は苦しい立場に追いつめられた。

 まもなく、高木は、透が"お父さんは本当に殺されたのだろうか"と晴美に漏らしていたと知り、思わぬ可能性に気付いた。現場近辺を再び調べた高木は、とあるブロック塀に血の跡を発見。事件直前、酔った中西が"馬鹿野郎""ちきしょう"と叫びながら、塀に自分の頭をぶつけ、拳を打ちつけていたことが分ったのだ。

 改めて透にあたった高木は、事件当夜の悲劇を明かされた。偶然、父親の退職を知った透は、それとなくその行動を見守っていた。そして、事件の日の夜、透は絶望した父親がブロック塀に頭を打ちつけるのを目撃してしまったのだ。帰宅する気になれなくなった透は、チドリ足でフラつく中西を残し、街中をさまよっていた、という。そして、転落事故は、そのあとに起きていた─。