弁護士 朝日岳之助(12)
『殺意のささやき』

<出演>
  <スタッフ>
朝日 岳之助 小林 桂樹 原  作 姉小路 祐
花木 理恵 黒田 福美 脚  本 峯尾 基三
朝日 達也 薬丸 裕英 監  督 一倉 治雄
柏木 僚子 水島かおり チーフプロデューサー 重松  修
小池久美子 山下容莉枝 プロデューサー 服部比佐夫
吉岡 明彦 井田 州彦 平松 弘至
吉岡 正樹 冨家 規政 企  画 長富 忠裕
仁科 宏美 ひがし由貴
吉岡 慎作 前田 昌明


<あらすじ>
 今回、朝日(小林桂樹)らが担当した弁護は、三角関係のもつれが原因とみられる殺人事件であった。  

被害者は、東都病院の後継者と目される外科医・吉岡正樹(冨家規政)の婚約者・仁科宏美(ひがし由貴)。事件後程なく、正樹に説得させれた愛人の柏木僚子(水島かおり)が自主。朝日らは、僚子の親友で、病院事務局勤務の小池久美子(山下容莉枝)の依頼で活動を始めたのだ。久美子に付き添って姿を見せた正樹の弟・明(井田州彦)はなんとしても身内のスキャンダルを表沙汰にはしたくない、という。

 供述内容、現場となった宏美のマンションの状況、凶器から検出された指紋などから、僚子の犯行は確実。朝日は、罵倒され、屈辱を受けて思わず凶器の花瓶を握りしめた、という僚子の証言から、殺意の有無を全面に押し出して争う計画を立てた。『殺人』と『傷害致死』では、量刑に大きな違いがあるのだ。

 公判が開始されて程なく、僚子の歯の疾患が発覚。僚子に治療が必要だ、と知った花木は、刑事訴訟法95条に基き、拘留の執行停止を申し立てた。

 ところが、治療を受けた直後、一瞬の隙を突いて僚子が逃走。身柄引受人となっていた花木が窮地に立たされた。

 自首したのになぜ逃走したのか─朝日らの疑問はこの一点。まもなく、僚子が、現場で壊れていた置き時計の時刻『8時3分』に妙に関心を示していたことが分った。

 事件前後の時間の流れを再チェックした朝日らは、犯行の後、僚子が正樹に"携帯"を掛けた記録から、置き時計の壊れた時刻が20分程遅いと気付いた。この犯行時間の誤差に逃走の理由が隠されていると見た花木は、正樹から事情を聞くが、事件解決につながる答えは得られない。

 宏美の死因は、後頭部挫傷によるくも膜下出血。宏美は撲られたあとしばらくして死亡したことになる。

 朝日は、宏美が瀕死の状態の時、何者かが現場にやってきたのではないかとにらんだ。そして、それが正樹ではないかとにらんだ。

 ところが、その正樹が川口湖畔で他殺死体で発見された。凶器のナイフに僚子の指紋が付着していたことから、花木は弁護士廃業の決意を固める。

 だが、ナイフが僚子の部屋にあったと気付いた朝日は、逃走中の僚子が2度も自分の部屋に舞い戻るはずがない、と推理。僚子に罪をなすりつけたい何者かが、ナイフを持ち出し、正樹を殺したのではないかとみた。