取調室10

<出演>
  <スタッフ>
水木正一郎 いかりや長介 原  作 笹沢 佐保
梅津真知子 浅野 温子 『水木警部補の敗北』 光文社
井坂 レイ 竹井みどり 脚  本 洞澤美恵子
井坂 俊介 堀内 正美 監  督 鷹森 立一
石川捜査一課長 西田  健 チーフプロデューサー 重松  修
大河原刑事 宮川一朗太 プロデューサー 田辺 昌一
古賀管理官 木村  栄 伊藤  猛
衣山 刑事 沼田  爆 音  楽 大谷 和夫
    企  画 長富 忠裕


<あらすじ>
佐賀県多久市にある歴史の里・梶峰城跡で、男の絞殺死体が発見された。被害者は横浜在住の画家・井坂俊介(堀内正美)。解剖の結果、井坂は睡眠薬を飲まされ、1センチ強の巾のベルト状のもので首を絞められたことが分かった。

 関係者の話によると、井坂は妻で、名門学園の理事長をしているレイ(竹井みどり)と写生旅行をしている真っ最中。そのレイは、事件発生の2日程前、夫婦喧嘩をして1人だけで横浜に帰宅。事件当時、レイは親戚の通夜に参加しており、アリバイは完璧であった。

 まもなく、レイと喧嘩別れした後、井坂の車が唐津市に住む新進気鋭の画商・梅津真知子(浅野温子)の屋敷に泊まっていたことが判明。真知子と井坂の不倫関係が明らかになったことから、真知子に対する容疑が強まった。県警は、真知子の逮捕状を地検に請求すると同時に、家宅捜索を開始。屋敷内から、犯行を裏付ける睡眠薬、井坂の車のタイヤ痕、真知子の毛髪が付着し海水に濡れた井坂の衣類などを発見した。

 しかし、真知子は、状況証拠は揃ったものの、殺す動機がない、と犯行を否認。検事の取り調べに対して完全黙秘を通した。拘留期限は残り7日。県警は、落しの名人・水木警部補(いかりや長介)に全てをまかせ、2人の対決を見守ることになった。

 真知子の黙秘が続く中、水木は偶然、車で東京に戻ったレイが福岡インターに入るまで2時間半程の空白の時間があることに気付いた。この話を聞いた真知子が突然黙秘を解いたことから、レイも事件に関係しているらしい。口を開いた真知子は、事件前まで自宅で井坂と一緒にいたと供述。自分が井坂の精神的支えになっていたと話し、改めて動機がないと主張した。

 拘留終了まであと2日、レイが佐賀に到着すると聞いた真知子は思わぬ供述をした。真知子は、なんとレイが井坂を海に突き落としたのを目撃。その後、闇の海を泳ぐ井坂を助けた、というのだ。

 事情聴取に対し、レイは、井坂が画家としてのプライドを無くし自殺するフリをした、と供述。井坂に嫌気が差し、体当たりして海に落としたことを認めた。関係者の話によると井坂はこの10ヶ月、1枚も絵を描いていない。水木は、井坂が絵を描けなくなった原因こそ事件の核心部分と察知。ダメな画家はすぐ切るはずの真知子がなぜ井坂をサポートし続けたかを考えた。

 そして、いよいよ拘留最終日。真知子が出演したテレビのビデオを片っぱしから見た水木は、思わぬ方法で取り調べを進めた。