刑事鬼貫八郎(10)
風の証言

<出演>
  <スタッフ>
鬼貫 八郎 大地 康雄 原  作 鮎川 哲也
鬼貫 良子 左  時枝 脚  本 坂上かつえ
  真奈美 安田芽衣子 監  督 山田 大樹
露木 朝子 大島さと子 チーフプロデューサー 佐藤  敦
八代 完治 中原 丈雄 プロデューサー 服部比佐夫
八代 淑恵 深浦加奈子 平松 弘至
片山 京子 根岸 季衣 音  楽 大谷 和夫
桑  原 小宮 孝泰 企  画 酒井 浩至
碓氷 刑事 羽場 裕一    
黒川 課長 天田 俊明    


<あらすじ>
 都内の廃工場で片山京子という証券レディの他殺死体が発見された。京子は、7年前当時中学生だった一人娘を事故で亡くした後、離婚し現在は一人暮らし。事件を担当した鬼貫は、京子が事件発生前に立ち寄ったとみられる鎌倉の弁護士事務所に向かった。

 京子が訪ねていたのは人権派の女性弁護士・露木朝子。鬼貫の質問に対し、朝子は京子が仕事絡みの問題で相談に来ただけだという。鬼貫らは、朝子の証言を基に犯行時間を特定。京子が信頼していたとみられる人物を中心に交友関係の調査を進めた。

 鬼貫らが捜査の糸口にしたのは、京子の客に高利貸しを紹介していたゴルフショップの経営者・桑原(小宮孝泰)。この男の話から、株取引などで2000万円程の借金を作った八代完治という塾経営者が捜査線上に浮上した。八代は以前、群馬県で中学教師をしていた人物。当時、京子の娘の担任だった八代は、京子と男女の関係を続けていた。京子は、八代の損失を補填するため、自分の貯金をほとんど全て注ぎ込んだらしい。

 まもなく、公務執行妨害で捕まった八代は、事件当時、隣りの主婦が回覧板を届けに来た、とアリバイを主張。逮捕の際の様子から八代の犯行を確信した鬼貫は、犯行時間。つまり朝子の証言に誤りがあるのではないかと考えた。

 鬼貫の再度の事情聴取に対し、朝子は京子と鎌倉で撮った写真を示し、自分の証言を裏付ける。これにより警察は八代を釈放せざるをえなくなった。

 ところが、その2日後不当逮捕を抗議する内容の遺書と共に、八代の溺死体が発見された。だが、鬼貫は八代の死が他殺だと主張。1人で捜査を続けた結果、八代家で思わぬ事実を掴んだ。京子の娘が在学していた中学の卒業記念アルバムを何気なく開いた鬼貫は、なんと朝子も八代の教え子だったと知ったのだ。

 群馬に行き調査を進めた鬼貫は、さらに驚愕の事実を掘り起こした。京子の娘は実は暴行された揚げ句の自殺。さらに、自殺の少し前まで、八代の英語の個人レッスンを受けていたことが判明した。また朝子も、八代の個人レッスンを受けたことがあるらしい。

 鬼貫は、京子の娘が、そして朝子もまた八代に暴行されたと推理。朝子が2つの事件の鍵を握っていると確信した――。