地方記者 立花陽介(14)
『阿波鳴門通信局』

<出演>
  <スタッフ>
立花 陽介 水谷  豊 脚  本 岡本 克巳
立花 久美 森口 瑶子 監  督 吉川 一義
矢野 藤吾 小笠原良知 チーフプロデューサー 佐藤  敦
矢野 和子 岩本 多代 プロデューサー 長富 忠裕
中道 俊作 遠藤 征慈   赤司 学文
上山  宏 松沢 一之   石川 好弘
松  村 浜田  晃 音  楽 福井  峻
根岸 隆一 片桐 竜次 企  画 酒井 浩至
林  刑事 前田  吟    
小田 チカ 松金よね子    
小田 ユキ 笹峰  愛    


<あらすじ>
 四国八十八ヵ所札所の第一番・霊山寺と第二番・極楽寺を結ぶ道で、お遍路姿の男の変死体がみつかった。所持品から、男は東京に住む中道俊作(遠藤征慈)。解剖の結果、死因は心不全と判明。中道が心臓発作用の薬を携帯していたことから、事件の可能性は少なくなった。

 だが、東洋新聞記者・立花陽介は、中道の仕事が、お遍路さんとはかけ離れた競売で落札された家に居座る“占有屋”だと知り、好奇心いっぱいで取材を開始した。

 東京本社にいる親友・根岸(片桐竜次)の調査によると、中道は現在、ある土地を競売で落札した不動産屋・上山宏(松沢一之)と攻防の真っ最中。陽介は、その上山が徳島に出張していると聞き、中道の死に何か裏があるのではないかとにらんだ。徳島で育った中道は何故か昭和20年の東京大空襲で孤児になった、と嘘の身上話をし、上山の同情を引いたフシがあるのだ。

 ところが、上山の死体が鳴門沖で発見され、中道の死に“事件”の可能性が出てきた。上山の死因は内臓破裂。死体発見現場から考えると、上山は高い橋から海上に転落したらしい。陽介は、何らかの方法で中道を死に追いやった上山が、罪の意識に苛まれ、投身自殺を図ったのではないかと考えた。

 そんな中、中道が卒業した国民学校の同窓会名簿を調べていた陽介は、最近、別の件で取材した矢野藤吾(小笠原良知)が中道と同じクラスだと知った。矢野は同い年の妻・和子(岩本多代)と2人暮らし。共に教師をしていた2人は昨年定年退職し、今は悠々自適の生活をしている。

 陽介は矢野を訪ね、中道の事を聞くが、矢野は当時の事を全く覚えていないという。当時を知る別のクラスメイト・松村(浜田晃)の話によると、矢野は一度東京に戻り、昭和20年、3年生の時、再び戻ってきたらしい。そして、陽介は松村から思わぬ事実を聞き出した。

 矢野が東京に戻る原因となったのは、実は中道のイジメ。その東京で、矢野は大空襲に巻き込まれ家族を失っていた。寂しく徳島に戻った矢野は、前にもまして中道にイジメららたようなのだ。

 陽介は、中道に対し憎悪の思い出を持つ矢野が、何かのきっかけで殺意を抱き、さらに上山をも殺したと考え、所轄の刑事・林(前田吟)に捜査を頼んで――。