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ヒーローが活躍するアメコミ。その巨匠スタン・リーが送る最新ドラマ!
でも今回のヒーローは…オジさんなんです。でも、●が異常に強いんです。

スタン・リーさん、といえば「スパイダーマン」「アイアンマン」「X−メン」
などでおなじみ、マーベルの生みの親。
今、Huluでも特集してます。

今回も無敵のスーパーヒーローが主役…と思いきや、
なんと運の異常に強い、と言うか、
運を異常に“強くさせられた”中年刑事が主役なんです。
これが面白いんですねぇ。

本題とは関係ありませんが、
ドラマの刑事って、どうしていつも上等そうなスーツを着て、
革靴を履いているんでしょうね?
徹夜明けの朝とか、全速力で走って犯人を追いかけるときとか、
もっと動きやすい服や、走りやすい靴があると思うんですけどねぇ。

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そして、このドラマの主人公はブレスレットまでしているんですよ。
↑の写真で、ちらっと左腕の袖からのぞいていますねぇ。
オシャレですねぇ、って…はい、本題入りました。

このドラマの鍵を握るのがこのブレスレット。
そのブレスレットをはめる、いや、はめられると
ラッキー(幸運)を引き寄せることができるのです。
なんだか星新一のSF小説のような不思議な話です。

このドラマ、企画したのは
アメコミヒーロー生みの親、スタン・リーさんです。

タイトルへも「スタン・リーのラッキーマン」と、
名前が入っているぐらいですから知名度があるんですね。

そんな方の企画ですからトム・クルーズなど超有名人を主役に
据えることも可能だったと思うのですが、今回の主役は
割と地味な方(ジェームズ・ネスビット)です。
実は、演技に定評のあるアカデミー賞ノミネート俳優なんですけどね。

ギャンブル依存症で妻に愛想尽かされている刑事。
そして、いつもなんだかツマラなそうな冴えない中年男。

そんな彼が、ある晩、カジノで美女と出会い、
ものすごくギャンブルに「勝って」、
その後、美女とひと晩「いろいろあって」、
朝、目覚めたら左腕に謎のブレスレットがはまっている。

はずそうとしても、はずれない。
そして、その日からが、もう大変。
強運、幸運、そして勘も冴えまくり、
刑事としての捜査もうまくいってしまう…でも、
ドラマですから、それで終わりません。

その幸運の代償は大きく、
周りの大切な人々を巻き込んで、彼の人生、さあ大変…。

スーパーパワーで世界を救うヒーローを世に送り出した人だからこそ、
「運」だけで渡り歩く…そんな新しいヒーローを
作ってみたかったんでしょうね。

007ジェームス・ボンドのように見た目はカッコよくなく、
なんだかスッキリしないロンドンの空のようなこの主役に
ついつい肩入れしてしまうのは、
これまでのスーパーヒーロー達へも絶妙な挫折や悩みという影を設定し
やけに人間臭いリアリティーを匂わせたスタン・リーさんならではの
手腕だと思います。

ちなみに、スタン・リーさんは、ニューヨーク生まれのアメリカ人。
アメリカ人の彼が異国のイギリスを舞台に描く作品であるせいか、
ドラマの途中に挿入されるロンドンの風景、レストラン、アパートの
描写が、どこかの旅のガイドブックで見た事のあるような
「これぞロンドン!」風なところが多く、
なんだか微笑ましいドラマでもあります。

(text: Hulu原園明彦)

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