[金曜ロードショー] 今週の放送ラインアップ

猫の恩返し

不透明な将来、おもしろくない現実をちょっとだけリセットしてみたい?現実逃避もいいけれど、もっと「自分の時間」を生きてみては?

「ハルに感情移入できる女性、現実的にがんばっている人に見てほしい」

いよいよ今月19日に公開が迫った「崖の上のポニョ」。その公開を記念して、金曜ロードショーでは「ジブリ祭り」を開催!! 徐々に明らかにされるポニョ情報だが、さらに声優陣が発表された。ポニョの友人である宗介の声をつとめるのは土井洋輝。なんと5歳の男の子だという。そしてその母であるリサ役は山口智子が演じている。そして父の耕一役には、なんと・・・長嶋一茂!!なにやらすごいものができそうだが・・・公開まであと少しの辛抱である。

さて、ジブリ祭り第1弾の今夜は「猫の恩返し」をお届け。
これまで、「生きる」意味をテーマに、作品を世に送り出してきたスタジオジブリ。本作でももちろん貫かれているが、今回は時代背景が現代ということもあり、アプローチの仕方がより現実的となっており、昔からある「恩返し」の話を、瑞々しい感性で見事に描き出すことに成功している。本作が第1回監督作品となる森田監督は、どんな人に見てもらいたいか?という質問に対し、「いろんな人に見てほしいです。ハルに感情移入できる女性、そして現実的にがんばっている人に見てほしいと思います。」と答えた。
また「朝気持ちよく目を覚まして、美味しいお茶を飲み、温かな空気を感じるって事が実は一番難しい。それさえできれば、昨日とは違う明日がきっと見えてくるはず!「猫の恩返し」はそんな感じの映画です。」とも語っている。作品中にこれといった分かりやすい要素はないはずなのだが、見終わった後には、なぜか「明日もがんばろ!そうすればきっといいことが起こるはず!!」という気持ちが芽生えているのを感じられるだろう。

ちょっととぼけた、隣の女子高生といった親近感を持つ主人公ハルの声は池脇千鶴。
誰よりもジェントル「ネコ」のバロン伯爵には袴田吉彦。口は悪いが甘い物に目がなく、トトと喧嘩ばかりしているデブネコのムタに渡辺哲。その大ガラスのトトに斉藤洋介。

ハルが助けた猫であり、父親と違い誠実で真面目な性格をしている猫王の息子ルーンには山田孝之、そして傍若無人な上に少々意地悪だが、なぜか憎めない猫王には、故・丹波哲郎があたっている。また、ノーテンキな秘書ナトルには濱田マリや、給仕係でハルに色々と助言をするユキには前田亜季などなど、枚挙にいとまがない新旧幅広いキャスティングの妙で、すべてのキャラクターがしっかりと立っている作品となっている。なお英語版では、ハル役を「プリティ・プリンセス」「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ、バロン役を「ソウ」「紅の豚」「耳をすませば」でも声の出演をしているケイリー・エルウィスが担当した。なお日本とは違い、「耳をすませば」でも同じくバロン役を演じている。

迷い込んだ猫の国で、彼女は「日常」のすばらしさを知る

ハル(声:池脇千鶴)はどこにでもいる、ちょっとおっちょこちょいな女子高生。
学校に遅刻したり、思いを寄せる同級生に恥ずかしい姿を見られたりと、今日は一日ついていなかった。親友のひろみ(声:佐藤仁美)と下校中、小さな箱をくわえた一匹の猫が道路を横切ろうとして・・・信号が変わり突進してくるトラックに轢かれそうに!!すんでの所で助け出したその猫は、突然2本足で立ち上がり言葉をしゃべり出した。あっけにとられたハルは猫のことを母に告白すると、なんと母は「子供のころにも猫と話ができる」と言ったことがあると語った。

その夜、ハルの家の前に猫の行列がやってきて、昨日助けた猫はなんと猫王(声:故・丹波哲郎)の息子で、その礼がしたいと言われる。猫王はハルに目録を渡し「王子の嫁に迎えよう。明日から幸運が訪れるだろう。」と言うと、闇夜に消えていった。

翌朝、猫王のことは夢だと思ったハルだが、庭にはネコジャラシが群生し、下駄箱にはネズミが大量に贈られ・・・あれは本当だったのだ!贈り物に困惑するハルに、猫王の家来ナトル(声:濱田マリ)は「ならば猫の国へお越しください」と申し出る。このところついていなかったハルが、軽い気持ちで行く決意をしたその時、どこか遠くから「猫の事務所を探して・・・」という声が聞こえてくる。その声を頼りに白い太った猫の後を追いかけ、曲がりくねった小径の先はなんと、ドールハウスでできた街・・・猫の事務所だった!

不思議なドールハウス街で、バロン(声:袴田吉彦)・太った猫ムタ(声:渡辺哲)・大ガラスのトト(声:斉藤洋介)たちに経緯を説明するハル。バロンはハルのために猫の国へ乗り込み、何とかしようと約束する。そのとき何者かが事務所の戸を叩き、扉を開けるとナトルが立っていた!「探しましたよ」と言うやいなや猫の大群が押し寄せ、ハルは猫の国へ連れ去られてしまう。そしてその後を追うバロン達。

ハルの複雑な思いとは裏腹に、猫の国では婚礼の支度が進んでおり、大恩返し大会の前に思わず「猫の国もいいかも・・・」と思った途端、ハルの耳はネコ耳になってしまう。驚いているところへバロンが颯爽と登場し、徐々に猫の姿に変わっていくハルに「自分の時間を生きるんだ」と語りかける。夜明けまでに猫の国から脱出しなければ、ハルは本当に猫になってしまう。 猫王たちの罠から無事逃れ、ハルは自分の世界へ無事戻ることができるのか?

猫の恩返し

キャスト

<吉岡ハル>
池脇千鶴
<バロン(フンベルト・フォン・ジッキンゲン)>
袴田吉彦
<ムタ(ルナルド・ムーン)>
渡辺哲
<トト>
斉藤洋介
<ルーン>
山田孝之
<ユキ>
前田亜季
<ナトリ>
佐戸井けん太
<ナトル>
濱田マリ
<ハルの母>
岡江久美子
<ひろみ>
佐藤仁美
<猫王>
丹波哲郎

スタッフ

<監督>
森田宏幸
<企画>
宮崎駿
<原作>
柊あおい(『バロン−猫の男爵』徳間書店刊)
<脚本>
吉田玲子
<製作>
松下武義、氏家齊一郎、星野康二、宮川智雄、相原宏徳、高井英幸
<製作プロデューサー>
鈴木敏夫、高橋望
<音楽>
野見祐二
<キャラクターデザイン/レイアウト>
森川聡子
<作画監督>
井上鋭
<美術監督>
田中直哉
<映像演出>
高橋賢太郎
<制作プロデューサー>
田中千義
<制作>
スタジオジブリ