陰日向に咲く

陰日向に咲く

劇団ひとりの大ベストセラー小説が豪華キャストそろい踏みの贅沢な群像劇に!

若手実力派俳優陣×ベテラン名優勢が紡ぎ出す愛すべきダメ人間たちの涙あり笑いありの小さな出会い

陰日向に咲く 特別何が悪いというわけでもないけれど、なんだか何かがうまくいかない。人生を変えたいんだけど、どう変えたらいいのかわからない。「陰」の日もあれば「日向」の日もある。そんなどこにでもいるフツウの人々の日常を描いた群像劇。原作は劇団ひとりの処女小説。岡田准一、宮アあおいをはじめ、豪華俳優陣がズラリとそろった贅沢な作品だ。

多額の借金を抱えながらもパチンコがやめられないシンヤ。若き日の母の恋の軌跡を追う寿子。寿子の母の鳴子と、彼女とお笑いコンビを組むことになる芸人の雷太。雷太が憧れる人気ストリッパーのジュピター。崖っぷちアイドルの“みゃーこ”と、彼女を追いかけ続けているアイドルオタクのゆうすけ。そして、大ボラ吹きのホームレス・モーゼと、彼に憧れて家を捨てた中年サラリーマン・リュウタロウ。

年齢も職業も性別もバラバラな9人。何の関わりもないように見える彼らが偶然すれ違い、少しずつそれぞれの人生に影響を与えあっていく。そして、すべてのピースが揃った時、思いがけない奇跡が舞い降りる…!

原作は、語り手が異なる独立した5編からなる連作短編集。独特の人間観察眼によるコミカルな語り口と、ホロリとさせる思いがけない結末が話題を呼び、ベストセラーとなった。映画も原作の持ち味を生かしつつ、丁寧にそれぞれの人物像を活写。観る人すべてが9人の中の誰かに感情移入できる、そんな群像劇に仕上がっている。

陰日向に咲く そんな「感情移入」を贅沢な体験にしてくれるのが、豪華すぎるほどのキャスト。物語の核をなすシンヤ役には、「木更津キャッツアイ」シリーズや「花よりもなほ」など、等身大の若者の演技には定評のある岡田准一。4月に公開された「ソラニン」で美声を聴かせた宮アあおいは、カタブツの若手弁護士とお笑い芸人の二役に挑戦。ほかにも、伊藤淳史、塚本高史、平山あや、緒川たまきといった若手俳優陣がそれぞれにユニークな役柄で新たな一面を見せる。そして、西田敏行と三浦友和。日本映画界になくてはならない2人の名優が、アドリブで笑わせながら、人生のおかしみと苦みを、私たちに味わわせてくれる。

物語の縦糸を紡ぐのは、人と人とが出会うことの奇跡。偶然オレオレ詐欺の電話に出た老婆と心を通わせ、自らの過去と向き合うことになるシンヤ。寿子は、シンヤと共に母のかつての恋を追う過程で、自らの殻を破っていく。鳴子は雷太との、リュウタロウはモーゼとの出会いをきっかけに、新しい生活に足を踏み入れる。そして、みゃーこを一途に応援し続けるゆうすけにも、思いがけない「再会」が…。

小さな出会いが重なり合い、やがて忘れかけていた家族の絆や初恋の切なさが浮き彫りになっていく。そして、彼らが明日への一歩を小さく踏み出す瞬間に見せる清々しい表情。そこに待ちうけるのが必ずしも「日向」でないことはわかっていても、人生に無駄な出会いなど決してないと、深くうなずかされるはず。

梅雨空に咲く色鮮やかな黄色い傘のように、沈んだ気持ちに小さな灯りを点してくれる、愛すべきダメ人間たちが繰り広げる出会いと別れの物語。ほっこり笑って、ホロリと泣けて、来週、誰かと出会うのが少し楽しみになる秀作だ。

幸せを探して陰と日向を行き来する9人 彼らの出会いがやがて小さな奇跡を巻き起こす

陰日向に咲く シンヤ(岡田准一)は観光バスの運転手。ギャンブル好きで借金まみれ。日々借金取りに追われながらも、会社から借りたお金でまたパチンコに通ってしまうダメ人間だ。ある日、彼は浅草でスーツ姿の内気そうな女性、寿子(宮アあおい)と出会う。話を聞くと彼女は、かつて浅草のストリップ劇場で漫才コンビを組んでいた母・鳴子(宮アあおい・二役)の相方を探しているという。シンヤは一緒にその相方を探してあげることに。

鳴子が漫才の道に足を踏み入れることになったのは、35年前、観光で浅草を訪れたのがきっかけだった。そこで、彼女は駆け出しのお笑い芸人・雷太(伊藤淳史)から無理やりネタを見せられるハメに。雷太の一生懸命さに惹かれて、衝動的に鳴子は上京。2人はコンビを組むことになったのだ。努力の甲斐あって、コンビは人気に。しかし雷太は、ストリップ劇場の花形ストリッパー・ジュピター(緒川たまき)に叶わぬ恋心を抱いていた。

エリートサラリーマンのリュウタロウ(三浦友和)は、街でホームレスのモーゼ(西田敏行)を見かける。世の中のしがらみから解脱したかのようなモーゼの振る舞いに、自分もホームレスになる決意をするリュウタロウ。モーゼに“弟子入り”し、彼の自由奔放すぎるキャラクターに癒されていく。

ゆうすけ(塚本高史)は、アイドルのみゃーこ(平山あい)の熱心な追っかけ。みゃーこの役に立ちそうな情報をファンレターにしたためて送るなど一風変わったファン道を貫き、オタク仲間から一目置かれている。しかし、みゃーこは25歳とアイドルとしては崖っぷち。あるイベントでは、会場にゆうすけの仲間3人しか来ないという悲劇的な状況に…。そんな中、みゃーこがゴールデンタイムのバラエティ番組に抜擢される。

陰日向に咲く ある日、借金で首が回らなくなったシンヤは、とうとうオレオレ詐欺に手を染めるハメに。何度目かの電話に出たのは、詐欺のカモには理想的な老婆。彼女はしばらく息子と連絡を取っていないらしく、シンヤを息子だと信じている様子。彼女と話をするうちに、シンヤは亡くなった母親のことを思い出す。結局、お金のことは言いだせないまま受話器を置くシンヤ。母の死をきっかけに父親とギクシャクしていた彼は、しばらく前に決定的に父親と仲違いして家を出たのだった。オレオレ詐欺にも失敗した彼は、借金返済の方法を弁護士に相談することにするが、担当弁護士として現れたのはなんと寿子。いたたまれなくなったシンヤは、逃げ場を求めるように老婆のもとへ電話をする…。

同じ頃、リュウタロウが暮らす公園に、一人の探偵が現れた。人気プロ野球選手・川島(浜田学)の父親を探しているという。急に色めき立つホームレスたちの中、モーゼだけが冴えない表情をしている。実は彼が暮らすテントの中には、川島選手の昔の写真が…。結局、父親を迎えにきた川島に連れられて、モーゼは公園生活に別れを告げた。そのモーゼの決断に、リュウタロウの心は揺れ動く。

一方、シンヤを心配する寿子のもとに、雷太とジュピターの現在の状況が判明したという連絡が入る。鳴子とのコンビが売れそうになる直前、ジュピターへの恋に破れてお笑いの道をあきらめた雷太。そんな雷太を思い続けた鳴子。母の想いを雷太に伝えるべく奔走してきた寿子の中でも、何かが変わろうとしていた。

電話でしか話したことのない老婆と会う約束をしたシンヤ。しかし、約束の場所には老婆は現れない。そして彼に告げられる哀しい事実。シンヤは老婆の元へ向かうのだが…! 嵐の中、運命のいたずらにより全員の人生が交錯する時、小さな奇跡が起こる!

陰日向に咲く

キャスト

<シンヤ>
岡田准一
<鳴子・寿子>
宮アあおい
<雷太>
伊藤淳史
<みゃーこ>
平山あや
<ジュピター>
緒川たまき
<ゆうすけ>
塚本高史
<モーゼ>
西田敏行
<リュウタロウ>
三浦友和

スタッフ

<原作>
劇団ひとり
「陰日向に咲く」(幻冬舎刊)
<監督>
平川雄一朗
<脚本>
金子ありさ
<主題歌>
「出会いのかけら」
ケツメイシ(トイズファクトリー)
<製作>
島谷能成、小杉善信、
見城徹、藤島ジュリーK.、
西垣慎一郎、磯野久美子、
古屋文明、安永義郎
<エグゼクティブプロデューサー>
市川南、奥田誠治、塚田泰浩
<企画・プロデュース>
川村元気、佐藤貴博
<プロデューサー>
樋口優香
<協力プロデューサー>
神蔵克、小玉圭太、原藤一輝
<ラインプロデューサー>
鈴木嘉弘
<撮影>
中山光一
<照明>
中須岳士
<美術>
磯田典宏
<録音>
深田晃
<編集>
今井剛
<スクリプター>
鈴木一美
<装飾>
松本良二
<助監督>
井上雄介
<製作担当>
阿久根裕行、山本礼二
<VFXスーパーバイザー>
小坂一順
<音楽>
澤野弘之
<音楽プロデューサー>
北原京子