父の残した小さな帽子店で働いている18歳のソフィー(倍賞千恵子)。カフェで働く華やかで明るい妹とは対照的に、地味で真面目な女の子だ。ある日、町を歩いていたソフィーは美しい青年・ハウル(木村拓哉)から突然声をかけられる。何者かに追われている様子の彼に手を取られて、空を散歩するという不思議な体験をするソフィー。
その夜。ハウルを追っていた荒地の魔女(美輪明宏)が帽子店を訪ねてきた。荒地の魔女から何の前触れもなく呪いをかけられて、ソフィーの姿は90歳のおばあちゃんに早変わり。腰は曲がり、髪の毛は白く肌もシワシワ。町を出ていく決心をしたソフィーは、魔法使いしか住んでいないという、町はずれのその先にある荒野に足を踏み入れる。
道中出会ったカカシのカブ(大泉洋)と一緒に荒野を行くソフィーの前に、大きな動く城が現れた。それは、美女の心臓を食べると噂されている恐るべき魔法使い・ハウルの“動く城”。ソフィーは、カブに導かれるようにハウルの城に入っていく。
城の中には人影がなく暖炉に小さな火が燃えていた。ソフィーが暖炉に薪をくべると、突然人の声が。その正体は火の悪魔・カルシファー(我修院達也)。カルシファーは、彼を城に縛り付けている魔法を解いてくれれば、ソフィーの魔法を解いてあげると持ちかける。そんなカルシファーを手懐け、ハウルの弟子のマルクル(神木隆之介)にもウソをついて、ソフィーは強引にハウルの城で働くことに。奇妙だが居心地のいい共同生活が始まった。
その頃、戦争は激しさを増し、各国は魔法使いも魔女も関係なく協力を要請。いろいろな場所で別々の名前を使い分けているハウルの元にも各国から招集がかかる。その要請は無視しながらも、毎晩のように戦場へ出かけ、時には傷ついて帰ってくるハウル。終わらない戦争とそんなハウルの姿にソフィーは胸を痛める。
ある日、いつものように帰ってきてお風呂に入ったハウルが、悲鳴を上げて飛び出してきた! ソフィーが魔法の瓶の位置を入れ替えてしまったせいで、ハウルの髪の毛の色が変わってしまったのだ。「美しくなかったら生きている資格がない」と泣きながら、ドロドロの液体を出して落ち込むハウルを見て、ショックで城を飛び出すソフィー。しかし、マルクルとカルシファーから助けを求められて、結局は城に戻ることに。
そして、落ち込むハウルを慰めているうち、なぜかソフィーがハウルの母親として国王(大塚明夫)に会いに行くことになってしまう。ソフィーは、同じく国王に会いに来た荒地の魔女と一緒に宮殿へ。すると、荒地の魔女は不気味な呪いをかけられて、魔力を奪われてしまう。一方、ソフィーが招き入れられた温室で待っていたのは、国王付きの魔女、サリマン(加藤治子)。サリマンは悪魔に魂を売ったハウルが心を入れ替えなければ、荒地の魔女のように魔法の力を取り上げるという。そんな彼女にケンカを売ってしまうソフィー。
そこに、ハウルがソフィーを迎えにやってきた。別人のようになってしまった荒地の魔女とサリマンの飼い犬のヒン(原田大二郎)を連れ、サリマンの魔術をかわして宮殿を脱出するハウルとソフィー。しかし、このままサリマンが彼らを見逃してくれるはずはない。ハウルは戦争を止めるため、一人戦場に戻っていく。ソフィーはそんな彼を愛していることに気付くのだが…。
ソフィーは、カルシファーとの約束を果たして元の姿に戻ることができるのか? ハウルは人々の戦争を止めることができるのか? そして、ソフィーの一途な愛はハウルに届くのだろうか?




スタジオジブリ待望の最新作「借りぐらしのアリエッティ」がいよいよ7月17日公開。公開前夜に登場するのは、「ハウルの動く城」。ベネチア国際映画祭など海外の映画祭でも絶賛された宮崎駿の集大成的作品だ。倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、そして「アリエッティ」でも声優を担当している神木隆之介など、豪華な顔触れの声優陣も話題となった。