ルイス(リチャード・ギア)はNYの大実業家。数々の企業を買収しては潰していく非情な手腕で、ウォール街でも恐れられている男だ。ビバリーヒルズの知人宅で開かれているパーティ中も仕事のことが頭から離れない彼は、自分で車を運転して滞在中のホテルに戻ろうとするが、アッサリ道に迷ってしまった。
いつものように客を捕まえようとしていたコールガールのビビアン(ジュリア・ロバーツ)は、ルイスが乗っている高級車を見つけひと目でロックオン。ホテルまで道案内してほしいというルイスの車に気軽に乗り込むが、たどり着いた先は超高級ホテル、ビバリー・ウィルシャー。戸惑いながらも、ルイスに誘われるままに最上階のペントハウスへ。
部屋に入っても仕事に没頭しているルイスに、勝手が違うと戸惑うビビアン。試しに法外と思えるほどの値段をふっかけてみるが、ルイスは全く動じることなく、結局一晩一緒に過ごすことに。素直でしっかりと自分を持ち、ルイスのような男を相手にしても自然体で接することのできるビビアンと会話を重ねるうちに、ルイスは彼女の意外な魅力に気付いていた。
翌朝。なんとなくビビアンと離れがたい気持ちになったルイスは、ビビアンに一週間3000ドルで自分と過ごしてくれるよう提案する。目下買収を進めている企業の社長と食事をする際に、女性同伴の方が有利だという判断もあってのことだった。夢のような申し出をビビアンは快く承諾。ルイスは自分のパートナーとして相応しい衣装を揃えるため、ビビアンに自分のクレジットカードを預け、彼女を送りだす。
早速ビバリーヒルズの高級ファッション・ストリート、ロデオ・ドライブに出かけたビビアン。しかし、見るからに品のない服装をしたビビアンを温かく迎え入れてくれる店など存在しない。困り果てたビビアンに救いの手を差し伸べたのは、ビバリー・ウィルシャーの支配人(ヘクター・エリゾンド)。彼が馴染みの高級店に話を付けて、ビビアンの“改造計画”を演出してくれたのだ。そして、支配人から高級レストランでの食事の仕方や立ち居振る舞いを教わった彼女は、すっかりエレガントな淑女に変身していた。
ルイスがビビアンを同伴したのは、老舗造船会社の社長、モース(ラルフ・ベラミー)父子との会食。いつものように冷徹に会社の買収話を進めようとするが、モースは大反発。そんな会話の行方などお構いなしに、ビビアンは付け焼刃の食事の作法を披露する。結局交渉は決裂。仕事の話など聞いていない素振りだったビビアンから、買収話に乗り気ではない本心を指摘され、ルイスは亡き父に対して抱き続けている心の傷と、改めて正面から向き合うことに。そして自分をそんな気持ちにさせたビビアンを、大切な存在だと感じるようになっていった。
一方、白馬に乗った王子様が自分を救ってくれる日を夢見続けてきたビビアンにとって、ルイスと過ごす日々は夢のように過ぎていく。今まで袖を通したことのないようなエレガントなドレスと、値段が想像できないような豪華なジュエリー。自家用ジェットで訪れたサンフランシスコでのオペラ鑑賞…。しかし、こんな生活がいつまでも続くはずはない。不安に押しつぶされそうになるビビアン。そんなある日。ルイスと訪れたポロの競技場で、2人の間に決定的な出来事が訪れる…!
ありのままの自分を受け止めてくれるビビアンを、何としてでも傍に置いておきたいと願うルイス。そしてビビアンも、最悪の生活から救い出してくれたルイスを本気で愛し始めていた。住む世界の違いすぎる2人の恋の行方は…? 契約の一週間が終わりを迎えようとしていた。


日本アカデミー賞はじめ、アメリカ、イギリスなど世界中で映画賞シーズン真っ只中の2月は「映画って本当にいいものですね」シリーズ。第一弾は公開から20年を経てもなお、幅広い世代の女性を虜にし続けている恋愛映画の王道「プリティ・ウーマン」が登場。ピュアで賢い娼婦と、血も涙もない大実業家がひょんなことから出会い運命的に恋に落ちる、究極のシンデレラ・ストーリーだ。
何よりも心躍るのは、大ヒットした主題歌「Oh, Pretty Woman」に乗せて、ビビアンが美しく変身していく過程。LAで最もゴージャスで格式高いホテル、ザ・リージェント・ビバリー・ウィルシャーや、シャネルやグッチなど高級ブランドが立ち並ぶ“ロデオ・ドライブ”でのショッピング(お高く止まったショップ店員にビビアンがひと泡吹かせるシーンが痛快!)、一流のオシャレを楽しめるセレブの社交場=オペラ鑑賞やポロの競技場などなど…庶民にはなかなか立ち入ることができないスポットが満載で、贅沢なセレブ気分を疑似体験させてくれる。かと思えば“ウォーク・オブ・フェイム”の星の位置が娼婦の縄張り争いに使われていたりとお馴染みの場所も登場し、ちょっとしたLA観光気分を盛り上げてくれる。