幸せのちから

幸せのちから

諦めなければ、幸せはきっとやってくる希望と愛に満ちあふれたヒューマン・ドラマ

ホームレス生活から億万長者を目指す一人の男 実話に基づいた物語をウィル・スミスが熱演

幸せのちから どんな境遇に陥っても希望に向かってガムシャラに努力し続け、アメリカンドリームを手に入れた一人の男。ウィル・スミスが実話に基づいた人間ドラマをリアリティ満点に体現。本作が映画デビューとなるウィルの実の息子・ジェイデンの好演も光る、父と息子の愛の物語だ。

主人公のクリスは、子煩悩だが仕事運と金運には恵まれない男。医療機器のセールスマンとして働いているが売り上げは上がらず、日々の家賃の支払いも滞りがちだ。彼はある日、思いつきと勢いで証券会社の研修生に応募。その直後、クリスは長年彼を支えていたパートナーに逃げられ、自宅からも追い出されてしまう。不幸のどん底に叩き落とされたクリスの支えは、愛する息子・クリストファーの無垢な笑顔。息子を幸せにするために、クリスは厳しい研修と父親業、そして日々多発するトラブルに全力で立ち向かっていく!

幼い息子を抱えてホームレス生活から這い上がり、自ら証券会社を起業するまでに成功したクリス・ガードナーの実話を元に物語を構成。映画化にあたって、モデルとなったクリス本人が脚本制作段階から撮影中までしっかりとフォローしたという。その力が大きかったのか、単なる華々しいサクセス・ストーリーではなく、地に足のついた時に泥臭いほどリアリティあふれるエピソードが続々。ホームレス生活中もユーモアたっぷりに息子の不安を取り除き、息子が寝入るまで温かく見守るクリス。無邪気な息子の寝顔を見つめる彼の穏やかな眼差しには、父親としての無償の愛が溢れていて心が温まる。その反面、同僚や上司に私生活を悟られないよう日常をウソで塗り固め、思い通りにならない生活に苛立ち息子を怒鳴りつけてしまう場面も。息子の幸せのために奔走しているはずが、その息子を傷つけていることに心を痛めるクリスの姿は、哀しさに満ちて胸が痛くなるほどだ。

幸せのちから 主演は、「メン・イン・ブラック」「ALI アリ」など身体を張ったアクション映画のイメージが強いウィル・スミス。外見はモッサリしているが、苦しい状況でもユーモアを忘れない憎めないキャラクターを作り上げた。ピュアな笑顔と泣き顔でキュンとさせるジェイデン・クリストファー・サイア・スミスも要注目。そして、クリスのパートナー・リンダには、オスカー受賞作「クラッシュ」などのタンディ・ニュートン(吹き替えは杉田かおるが熱演!)。不真面目ではないが不器用すぎるクリスを長年支え続けてきた彼女の気持ちの糸が切れるまでの心の揺れ動きは、すべての女性の心にグッと来る何かがあるはず。

エモーショナルになりがちな物語を、過度な演出に走らず淡々と描き出したのはイタリア人監督、ガブリエレ・ムッチーノ。チャイナタウンや地下鉄の構内などのゴチャゴチャとした風景と、シンプルなオフィス街の対比が明確で、全編ロケにこだわって撮影した映像が本当にリアル。また、「レイジング・ブル」(81年公開のデ・ニーロ主演作)のタクシー広告やサントラの使い方も絶妙で、一気に気分を80年代のサンフランシスコへトリップさせてくれるはず。

誰も頼れる人はいない人生のどん底。息子の幸せが自分の幸せという強い信念があったからこそ、夢を手に入れることができた一人の男の姿が、そこにはある。諦めたらそれで終わり。小さな「HAPPYNESS」(HAPPINESSじゃなくて敢えて「Y」の秘密は本編中の微笑ましいエピソードに注目!)をつかむために本当に大切な、しかし我々が忘れてしまいがちなことを教えてくれる秀作だ。

お金も住む家も、すべてを失った男が愛する息子の幸せのために日々奮闘!

幸せのちから クリス(ウィル・スミス)は、医療機器のセールスマン。父親を知らずに育った彼は、息子のクリストファー(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)だけには、父として惜しみない愛情を注ぐことを心に決めている。毎日サンフランシスコのチャイナタウンの保育所まで彼を送っていく間に、2人で会話する時間は彼にとって宝物だ。しかし今日もセールスは空振り、家賃は2カ月も滞納中。日々の生活費はパートナーのリンダ(タンディ・ニュートン)が稼いでいたが、彼女の忍耐も限界で、2人の間にはいさかいが絶えない状態だった。

ある日。いつものように商品を持って街を歩いていたクリスの目に、真っ赤なフェラーリが飛び込んでくる。「成功」が服を着て歩いているかのようなその車の持ち主に、思わず声をかけてしまうクリス。証券会社に勤務しているという彼から、会社の研修制度に合格すれば同じ仕事に就けると聞き、クリスは一大決心。自分にも成功の道が開けているかもしれない。高卒だが勉強には自信があった彼は、ある証券会社の養成コースに願書を提出する。

得意のルービックキューブを駆使して、採用担当のトゥイッスル(ブライアン・ハウ)に自分の長所を売り込むことに成功したクリス。その甲斐あって面接に進むことが出来たが、彼との将来に希望が持てないとリンダはクリストファーを連れて出て行ってしまった。息子には父親が必要だとリンダを説得し、クリストファーを家に連れ帰るクリス。心機一転頑張ろうとしている矢先、家主から家賃の滞納で家を追い出され、その上駐車違反の罰金不払いのせいで、警察で一晩拘留されることに。

幸せのちから 翌日は証券会社の面接の日。時間ギリギリで釈放されたクリスは、着の身着のままで面接会場に飛び込んだ。Tシャツにジーンズ、顔にはペンキが付いた彼を見た面接官たちに不穏な空気が漂う中、持ち前の話術でなんとかその場を乗り切るクリス。見事研修制度に合格するが、研修の半年間は無給で働かなければならないと告げられる。

一度は研修を受けるのを辞めようとするクリスだが、やはり夢は諦められなかった。彼はクリストファーを連れて安モーテルへ引っ越し、新生活がスタート。分厚い教科書を手に専門用語と顧客への営業方法を実戦で身につけていく厳しい研修生活。研修の講師や上司たちから容赦なく科せられる雑用もこなさなければならない。その合間を縫って、クリスはクリストファーを連れて病院をセールスに回り、売れ残った医療機器をお金に変えていった。4カ月後、遂に買い取った医療機器が完売。研修が終わるまでの生活費の目処が立ったと安心した途端、彼のもとに滞納していた税金を口座から引き落としたという無常な通知が届いた…。

無一文になりモーテルも追い出されてしまったクリス父子。行く当てもなく、結局その夜は駅のトイレで一晩を過ごすことに。翌日から、研修の時間をやりくりしてその日の夜を過ごす場所の確保に奔走するハードな日々が始まる。クリストファー1人なら、受け入れてくれる施設はあったが、クリスは1日でも彼を手放す気はなかった。毎日寝床を転々としながらも、正社員採用の道を目指して、すべての力を研修に捧げるクリス。しかし、気持ちに余裕がなくなってクリストファーと心がすれ違うことも多くなり…。

愛する息子を幸せにしたい、その一心で走り続けるクリス。彼はクリストファーの、そして自らの"本当の幸せ"を手に入れることができるのか?

幸せのちから

キャスト

<クリス・ガードナー>
ウィル・スミス(東地宏樹)
<リンダ>
タンディ・ニュートン(杉田かおる)
<クリストファー>
ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス(渡邉奏人)
<ジェイ・トゥイッスル>
ブライアン・ハウ(玄田哲章)
<アラン・フレーケシュ>
ダン・カステラネタ(伊藤昌一)
<ウォルター・リボン>
カート・フューラー(小島敏彦)
<チュー夫人>
タカヨ・フィッシャー(竹口安芸子)

スタッフ

<監督>
ガブリエレ・ムッチーノ
<製作>
トッド・ブラック
ジェイソン・ブルーメンタル
スティーヴ・ティッシュ
ジェイムズ・ラシター
ウィル・スミス
<脚本>
スティーヴン・コンラッド
<製作総指揮>
ルイス・デスポジート
マーク・クレイマン
デイヴィッド・アルパー
テディ・ズィー
<撮影監督>
フェドン・パパマイケル, ASC
<プロダクション・デザイン>
J・マイケル・リヴァ
<編集>
ヒューズ・ウィンボーン, ACE
<音楽>
アンドレア・グエッラ
<衣装デザイン>
シャレン・デイヴィス