ケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、NYの人気レストラン「22ブリーカー」の総料理長。彼女が作りだす繊細かつダイナミックな料理は、ニューヨーカーたちの舌をうならせまくり、店は連日満席だ。努力と実力に裏打ちされたケイトのプライドの高さは厨房の中だけにとどまらず、客とケンカしてしまうこともしばしば。私生活でも人と適度な距離を取ることができないケイトは、いまだにシングル。ここしばらくは恋人もナシ。自分で自分に課した数々のルールを破ることなく、孤独だがマイペースな生活を送り続けている。レストランのオーナー・ポーラ(パトリシア・クラークソン)の勧めでカウンセリングを受けているが、そこでも"ケイト節"を炸裂させてカウンセラー(ボブ・バラバン)を困らせるばかりだ。
そんなある日、最愛の姉と娘のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)がケイトの家に遊びに来る途中、事故に遭遇。女手ひとつで娘を育ててきた姉は亡くなり、ケイトは遺されたゾーイを引き取ることになる。母を亡くしたショックで心を閉ざしてしまったゾーイを前に、戸惑うケイト。得意の料理で彼女の気持ちを掴もうとするが、本格的すぎる料理はジャンクな食事に慣れたゾーイには受け入れられない。料理以外で他者と関わる術を知らず途方に暮れたケイトは、救いを求めて自分が一番落ち着く場所=レストランの厨房へ向かう。
しかし、ケイトが休んでいる間に厨房の雰囲気は一変していた。オペラが大音量で流れる中で、見知らぬ男がノリノリで料理を作っているではないか! 彼こそ、ポーラが新しく「22ブリーカー」に招いた副料理長のニック(アーロン・エッカート)。イタリアンの腕前は一流で引く手あまただったニックだが、ケイトの作る料理に惹かれてここで働くことを決めたのだという。ふざけているとしか思えない方法で自分の聖域を踏みにじるニックにケイトは敵意を抱く。
ゾーイの転校先も決まり新生活が始まったが、ケイトとゾーイの距離はなかなか縮まらないまま。しかも仕事が終わる深夜までゾーイを一人で家に置くわけにもいかず、仕方なくケイトは店にゾーイを連れていくことに。最初は厨房で所在なさそうにしていたゾーイだが、ニックが作ったまかないのパスタを食べてその美味しさにビックリ。料理に興味を持つようになったゾーイは、ケイトと一緒に市場に仕入れに行ったり、ニックに料理の基礎を教わったりする中で、母を失った悲しみから立ち直り始める。
久しぶりにゾーイに笑顔が戻ったある日。手作りの食事をケイトにご馳走したいというゾーイを手伝うために、ニックがケイトの家に来ることに。誰かが自分のために作ってくれた食事を前に久しぶりに心の底から笑ったケイトは、そんな気分にさせてくれたニックに惹かれていく自分に戸惑いを覚えていた。
その休日を機に、ゾーイとゆっくり向き合うためにレストランを休むことにしたケイト。一方でニックとの恋も急速に走り始め、彼女に久しぶりに充実した日々が訪れていた。しかし、ポーラがニックを料理長に迎えようとしていることを知ったケイトは大激怒。その結果、ニックは「22ブリーカー」を去ることになり、それを知ったゾーイはショックを受けてケイトの家を飛び出してしまう!
再び一人ぼっちになってしまったケイト。人と暮らす温かさを知ってしまった彼女にとって、それは耐えがたい孤独だった。彼女は愛するゾーイとニックを取り戻し、長年探し求めていた幸せになるための人生のレシピを手に入れることができるのか?


仕事では決して手を抜かない完璧主義。他人から自分のペースを崩されるくらいだったら、一人で暮らしているほうがラクチン。そうやって"ワタシ"は誰もがうらやむ成功を手に入れたのだけど…。人気ドイツ映画「マーサの幸せレシピ」をオスカー女優、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演でリメイク。現代を生きる女性の幸せのあり方をリアルに描き出す、コミカルでちょっぴり胸がキュンとするハートフル・ラブ・ストーリー。
カチンとくるほど仕事ができるケイトを好演しているのは、「シカゴ」でオスカー女優の仲間入りをしたパーフェクト・ビューティー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ。料理をするイメージのない彼女が(実際本作の撮影前は卵を焼いたことすらなかったそう!)、厨房のすべてを支配して繊細な料理を作り上げるシェフを熱演。その姿は、ダンナ様のマイケル・ダグラスも「女優として最大の努力をした役だ」と絶賛したほど堂に入っている。