千と千尋の神隠し
ジブリチャンネル

千と千尋の神隠し

“世界のミヤザキ”の名を不動のものにした1人の少女と神々の出会いを描く傑作ファンタジー

日本の神話や民話にヒントを得たユニークなキャラクターが魅力的!

千と千尋の神隠し 今年も「金曜ロードSHOW!」の夏の風物詩、ジブリの季節がやってまいりました。まず登場するのは「千と千尋の神隠し」。宮崎駿監督が日本に古来から伝わる神話や民話を、現代を生きる少女の成長物語と見事に融合させ、ベルリン国際映画祭金熊賞やアメリカアカデミー賞長編アニメーション映画賞に輝くなど、世界中で高い評価を受けた名作中の名作だ。

舞台となるのは、現実世界からほんのちょっぴり外れた場所にある、神々の集う湯屋「油屋」。その地の持つ不思議な力により両親を豚の姿にされてしまった10歳の少女・千尋は、「油屋」を取り仕切る湯婆婆から名前を「千」と変えられて「油屋」で働くことに。「帰りたい」「働きたくない」などと思った瞬間に、豚や石炭にされてしまうという究極の環境で働くことになった千。しかし、両親を救い元の世界に戻るという明確な目標を持ち、また働く喜びを知った千の瞳は、イキイキと輝き始める。そして湯婆婆にとらわれている少年・ハクや、「油屋」に迷い込んだ謎の存在「カオナシ」を救おうと突き進む彼女のひたむきな姿が、湯婆婆をはじめとする周囲の人々や神々にも大きな影響を与えていくのだ。

千と千尋の神隠し 可愛げのない表情の影に芯の強さを隠し持っているヒロインの千尋。彼女を導く謎多き美少年・ハク。名前を取り上げられて「自分」を見失いそうになった2人が、本当の自分を取り戻すために大きな冒険に飛び込んでいく。互いを守るためならなりふりかまわない2人の思いの強さと純粋さに、観ているこちらの心まで洗われるようだ。

強烈にユニークなサブキャラクターも要注目。圧倒的な力で「油屋」を取り仕切る湯婆婆と彼女の姉である銭婆。物でしか人の心を操ることができないカオナシ。他にも、湯屋のボイラー室で働いていて千尋の味方になる・釜爺に、千尋の先輩・リン、湯婆婆の息子である巨大な赤ちゃん・坊、湯屋で働くカエル男たち、銭婆の家までの案内人となるランプ。そして、日本全国から「油屋」に集まってくる八百万の神々たち! 夏木マリや菅原文太といった名優たちと、上條恒彦、我修院達也、神木隆之介、大泉洋らジブリアニメの常連組が命を吹き込んだ可愛らしくも不気味なキャラクターが画面狭しと息づいていて、子どもも大人も理屈なしにワクワクさせる仕掛けに満ちているのだ。

また、華やかで気品あふれる「油屋」の造型や、「油屋」の前に広がる海の静けさ、その海の果てにある銭婆のこぢんまりとした住処。日本の歴史的な建造物にヒントを得ながらも、どこか異国情緒が漂う美術の美しさも見逃せない。

さて、物語の冒頭、千尋が湯婆婆に名前を奪われるシーンに注目! 千尋が書いた「荻野千尋」の「荻」の字が少し間違っているのだ。つまり、湯婆婆に本当の名前を奪われなかったからこそ、千尋は本当の自分を見失うことはなかった…という解釈もできるのかも!? ほかにも、「湯屋」に集まる神様は、日本各地に伝わる神話や雅楽からヒントを得たものも多数。もしかしたら、あなたの住む地域の夏祭りに登場する神様にそっくりなキャラクターを発見できる可能性も! 画面の隅々までじっくりと目を凝らしてお楽しみください!

神々の集う不思議な世界に迷い込んだ少女が大切な人々を守るために冒険の旅に出る!

千と千尋の神隠し 千尋(柊瑠美)は10歳の女の子。お父さん(内藤剛志)とお母さん(沢口靖子)と引っ越し先に向かう途中で、車は道なき道へと入りこんで行き、怪しげなトンネルに行きついた。嫌がる千尋の言葉に耳を貸さずにトンネルに足を踏み入れたお父さんとお母さんが辿りついたのは、人気のない街。店先に並ぶ美味しそうな食事を迷うことなく食べ始めた両親を尻目に、街の奥へと足を進めた千尋の前に、美しい少年・ハク(入野自由)が現れる。ハクからすぐにこの場を立ち去るよう言われた千尋は、わけもわからないまま両親の元へ向かうが…。両親は豚に姿を変えられてしまい、千尋たちが歩いてきたトンネルに続く道もいつの間にか水で閉ざされ、千尋は元の世界に戻れなくなってしまった。

助けに来たハクに導かれて、街のどん詰まりにそびえる湯屋「油屋」に入りこんだ千尋。日本中から神々が休養のために訪れる「油屋」では、働く意思のない者はすぐに動物かそれ以下のモノにされてしまう…。両親を救いだして元の世界に戻るためには「油屋」で仕事を得るしかないとハクから聞かされた千尋は、薬湯を調合している釜爺(菅原文太)のもとへ。最初は千尋を追い出そうとする釜爺だったが、一緒に働いているススワタリたちが妙に千尋に懐いている様子を見て、降参。面倒見の良い少女・リン(玉井夕海)に、強力な魔力で「油屋」を取り仕切る女主人・湯婆婆(夏木マリ)のもとへ千尋を連れていくよう命じる。

「油屋」を訪れていた神様・おしらさまの助けもあって、無事に湯婆婆の部屋に入ることができた千尋。待ち受けていた湯婆婆は、千尋を「油屋」で働かせる代わりに彼女の名前を取り上げてしまった。新たに「千」という名前を与えられた千尋は、リンと共に働くことを許される。

千と千尋の神隠し 自分を見失わないために元の名前を決して忘れないこと、というハクの教えを胸に、基本的な礼儀作法から湯屋での仕事のひとつひとつを身体で覚えていく千尋。そんな千尋に惹かれて、「カオナシ」という謎の存在が「油屋」の周辺をうろつき始めていた。湯婆婆は瞬時に異物の侵入に気付くが、そんな中、驚異的な異臭を放つ神様が「油屋」に来店。初めてお客様を担当することになった千尋は、神様が身体に吸収してしまった膨大な汚れをすべて洗い流すことに成功し、湯婆婆からも「油屋」の一員として認められるようになった。

一方、その騒動に紛れてまんまと「油屋」に入りこんだ「カオナシ」は、千尋を振り向かせようとあの手この手を尽くしていた。しかし千尋が自分の思い通りにならないと知った「カオナシ」は大暴走。砂金を餌に「油屋」で働く者たちを虜にし、すべてを食らいつくして巨大化してゆく。同じ頃、湯婆婆の元に弟子入りして彼女のために暗躍していたハクが、瀕死の重傷を負って「油屋」に戻ってきた。彼は湯婆婆の双子の姉・銭婆(夏木マリ)の大切な印鑑を盗んだために、死の呪いをかけられてしまったのだ。しかもハクを追って式神となって「油屋」に現れた銭婆は、湯婆婆の大切な息子である坊(神木隆之介)と分身の湯バード、見張りの頭たちの姿も魔法で変えてしまう。彼らを助けるためには、銭婆に印鑑を返して謝るしかない。坊たちを引き連れた千尋は、ついでにすべてを吐き出して元の姿に戻った「カオナシ」も連れて、銭婆の家へと向かう列車に乗り込んだ…。

釜爺からもらった切符は行きの列車で使い果たしてしまい、元の世界はおろか、「油屋」にさえも無事に戻れるかどうかわからない旅。人生で初めて、自分の意思で先の見えない冒険に足を踏み入れた千尋を待ち受けている結末とは? 彼女はハクを救い、両親とともに元の世界に戻ることができるのだろうか?

千と千尋の神隠し

キャスト

<千尋>
柊瑠美
<ハク>
入野自由
<湯婆婆>
夏木マリ
<お父さん>
内藤剛志
<お母さん>
沢口靖子
<青蛙>
我修院達也
<坊>
神木隆之介
<リン>
玉井夕海
<番台蛙>
大泉洋
<河の神>
はやし・こば
<父役>
上條恒彦
<兄役>
小野武彦
<釜爺>
菅原文太

スタッフ

<監督・原作・脚本>
宮崎駿
<主題歌>
「いつも何度でも」
作詞 覚和歌子 作曲・歌 木村弓
(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
<製作総指揮>
徳間康快
<製作>
松下武義
氏家齊一郎
成田豊
星野康二
植村伴次郎
相原宏徳
<音楽>
久石譲(サントラ盤:徳間ジャパンコミュニケーションズ)
<プロデューサー>
鈴木敏夫
<製作担当>
奥田誠治
福山亮一
<作画監督>
安藤雅司
高坂希太郎
賀川愛
<美術監督>
武重洋二
<色彩設計>
保田道世
<デジタル作画>
片塰満則
<映像演出>
奥井敦
<録音演出>
林和弘
<整音>
井上秀司