政府の秘密機関で働いていたが、娘の身の安全のためにその職を退いたブライアン(リーアム・ニーソン)。しかしその後、彼は妻のレノーア(ファムケ・ヤンセン)と離婚し、レノーアは富豪と再婚。長年離れて暮らすうちに、娘のキム(マギー・グレイス)にはブライアンの知らない面がどんどん増えていったが、彼の娘への純粋な愛情は変わらなかった。
ある日、キムが親友のアマンダ(ケイティ・キャシディ)とパリに旅行に行きたいと言い始めた。ブライアンは娘の身を案じ、一度は反対するが、最後には毎晩自分に電話することなどを条件に出発を許可。しかしキムが出発した瞬間から言いようのない不安に駆られた彼は、何度もキムに電話をかけ、レノーアから心配しすぎだと呆れられてしまう。しかし、ようやく電話がつながったと安心した直後…。キムたちが滞在しているアパルトマンに謎の男たちが侵入。アマンダが連れ去られてしまう。電話越しに怯えるキムを励ましながら、少しでも多く敵の情報を手に入れようとするブライアン。そして…ブライアンが予想した通り、キムは彼らに見つかり、拉致されてしまった。正体不明の敵に向かって、ブライアンは言った。「必ず探しだして、殺す」と。
昔の仕事仲間のサム(リーランド・オーサー)に、録音したキムとの通話を分析してもらったところ、犯人はアルバニア系のマフィアと判明。彼らはパリを拠点に若い女性観光客を拉致し、薬漬けにして外国の顧客に高額で売り渡す人身売買を専門にする組織だった。サムによれば、拉致されてから96時間以内に見つけなければ、キムは二度と戻ってこないという…。ブライアンはレノーアの夫にプライベート・ジェットを用意させ、パリへと飛んだ。
キムが宿泊していたアパルトマンを捜索し、彼女が携帯で撮影した画像から、組織の一員である男を特定。空港で“仕事”に勤しむ男を追いつめるが、彼はブライアンの目の前で死亡してしまう…。
一体キムはどこに連れ去られたのか。娘のためなら手段を選ばず、最後の賭けに出るブライアン。タイムリミットはあとわずか。彼は愛する娘を助け出すことができるのか?


「レオン」などのリュック・ベッソンが製作・脚本を務め、「シンドラーのリスト」などの名優、リーアム・ニーソンが主演という異色のタッグで、公開とともに全世界で大ヒットを記録。1月11日には続編となる「96時間/リベンジ」も公開され、こちらもスマッシュヒットで話題となっているアクション・スリラー「96時間」が本編ノーカットで地上波初登場だ!
そして素晴らしいのは、物語をたった一人で牽引していくリーアム・ニーソンの演技力。娘からの電話が鳴った瞬間に、顔中がシワでくしゃくしゃになるほどの笑みをみせる“娘命”の父親の顔。それが敵を目の前にした途端、その瞳は獲物をとらえた爬虫類のような冷たい色を帯びる変貌をみせる。一方で気の強い妻に言い込められた時の、情けない夫の背中。そして、愛するキムが謎の組織に連れ去られる過程を遠く離れた場所で“聞いている”時の、引き裂かれるような表情…。一歩間違えば単なるアクション映画になってしまいがちな物語が地に足のついた人間ドラマになっているのは、リーアム・ニーソンが徹底的に作り上げたブライアンのキャラクターあってこそ。「レオン」ではジャン・レノを、「トランスポーター」ではジェイソン・ステイサムをスターとして花開かせたベッソンらしい、的確な配役が光っている。