今日も早朝3時から東京湾に船を出し、魚釣りに精を出している浜崎伝助・通称ハマちゃん(西田敏行)。釣りを頑張りすぎて会社には毎日遅刻、仕事を頑張る気などさらさらないハマちゃんには、上司の佐々木課長(谷啓)も怒りを通り越して諦めモードだ。
一方、ハマちゃんの釣りの弟子であり、彼が務める鈴木建設の社長である鈴木一之助・通称スーさん(三國連太郎)は、不況の最中、外国人の経営コンサルタントに今後の経営方針を相談することに。鈴木建設の経営を改善するために彼が出した結論は、大規模なリストラ。まずは魚臭さ満載で出社して釣りの話ばかりしているハマちゃんをクビにするべきだと言われ、スーさんは頭を悩ませていた。
そんなある日、ハマちゃんは同僚の志乃(桜井幸子)から相談を持ちかけられる。彼女が縁日で買ったウサギを誰かに引き取ってもらいたいというのだ。気前よく引き受けたハマちゃんは、後輩の宇佐美(村田雄浩)をウサギの引き取り手に指名。しかし、志乃からもらったウサギを宇佐美が実家で食べてしまったから、さあ大変! 志乃はショックで気絶してしまい、長年志乃に思いを寄せていた宇佐美は、志乃に会わせる顔がないと沖縄に転勤していってしまう。
それからしばらく後。沖縄の暮らしに慣れた宇佐美が、自分用の釣り船を手に入れたと聞いたハマちゃんは、仮病で欠勤して沖縄に行こうと画策。すると時を同じくして、スーさんが風力発電所の視察のために沖縄に出張することが決まった。釣り天国の沖縄出張の相棒に、迷わずハマちゃんを指名するスーさん。かくして2人は沖縄に旅立つことに。
到着早々釣りに精を出すハマちゃんだったが、スーさんの頭の中は会社のことばかり。せっかく美しい海に来ていながら釣りを楽しもうとしないスーさんにブチ切れたハマちゃんは、翌日、スーさんを置いて宇佐美と釣りに行ってしまう。好天の下で大いに釣りを楽しむハマちゃん。置いて行かれたスーさんは、仕方なく仕事で知り合ったタクシー会社を経営する玉恵(余貴美子)に、沖縄の観光名所を回ってもらうことに。しかし、いつの間にか空には暗雲が立ち込め、ハマちゃんは海で、スーさんは玉恵の実家で大嵐に見舞われてしまう!
ハマちゃんの勝手な振る舞いに腹を立てて東京に帰ったスーさんだったが、その頃ハマちゃんはとんでもない事態に陥っていた。果たしてハマちゃんの運命やいかに?


1988年に記念すべき第一作が公開され、2009年の「釣りバカ日誌20ファイナル」で、そのシリーズの幕を閉じた「釣りバカ」シリーズ。全20作(プラス2本のスペシャル版)の折り返しポイントとなった「釣りバカ日誌イレブン」は、ご存知ハマちゃんとスーさんが沖縄を舞台に大騒動を繰り広げる痛快コメディーだ。
ハマちゃんが暴れまわる沖縄や久米島の海や砂浜の美しさは旅情を誘う。その一方で、会社経営者として進むべき道に悩むスーさんの視点で描かれる沖縄の風景も印象的だ。第二次大戦で激戦地となった地に静かにたたずむ慰霊碑やアメリカ軍基地。最近では「沖縄美ら海水族館」として愛されている水族館に、沖縄の酒や音楽など。沖縄の歴史やリアルな姿も、しっかりと描かれている。