ベルトルト・ブレヒト  『仕事に打ち込んだ晩年の家』

(2005/8/17放送)


ドイツ、最大の都市・ベルリン。
路面電車が行き交う通り沿いに、
劇作家、ブレヒトが晩年を過ごした家があります。


   
ナチス政権により、ドイツ市民権を奪われた彼が、
終戦後、この家で暮らし始めたのは55歳のこと。
15年もの間、共に海外を転々とした妻・ヘレーナと、
新しい時代の訪れを喜びました。


   
   
再び演劇に挑むことが出来る。
その現実に、ブレヒトは昂ぶる気持ちを抑えきれません。
毎朝6時、
彼はお気に入りの日当たりのよい部屋で、机に向かいました。
そして原稿用紙に、情熱を、強く刻んでいくのです。
ヘレーナが淹れたハーブティーを飲みながら…。


   
やがて完成したブレヒトの作品は、
ドイツ国民に、多くの希望と笑顔を与えました。


   
「最高の幸福は、贈ること より苦しい生活をしているひとたちに、
  すばらしいものをつぎつぎに」(「贈ることの幸福」より)


   
その生涯を、演劇に捧げたブレヒト。
彼はいつも多くの人々と、喜びを謳いたかったのかもしれません。
平和という、幕の下りない舞台の上で。


ベルトルト・ブレヒト  『仕事に打ち込んだ晩年の家』

(2005/8/17放送)

今回の放送のBGM♪
「The Flower of Magherally」唄 ボーイズ・エアー・クワイア
次回(8月24日)の『心に残る家』は
ミケランジェロ『父の愛を受けた家』
をお送りします。
お楽しみに。