山県有朋  安息の地『無鄰菴(むりんあん)』

(2005/11/30放送)


豊かな水を湛える水路・琵琶湖疏水。
せせらぎに耳を傾けながら歩いてゆくと、
明治・大正の元老山県有朋の京都の家があります。


   
政界で絶大な力を振るった有朋は、
つねに厳しい権力闘争の中にいました。


 
忙しい公務に追われながら、
彼は少しの合間にも、妻を伴いこの家へやってきます。


 
ここを「無鄰菴」と名づけたのは、
隣りに家がないような閑静な場所が欲しかったから
夫婦は温かなお茶を飲みながら、静けさに身を浸しました。


   
有朋のお気に入りは、自身が設計した庭園です。
疎水をふんだんに使った、きらめく水面。
鳥たちの歌声が行き交う、美しい木立。
陽だまりのなか、のんびりと散歩を楽しむ時間。



   
自他ともに厳格で有名な有朋が、
この地で取り戻した優しい笑顔。


   
けれどそんな日々は長く続きません。
束の間の休息を終えた彼は、再び政治の世界へと戻っていきました。


無鄰菴には、いまも穏やかな時が流れています。
山県有朋が過ごした、あの安らぎが。


山県有朋  安息の地『無鄰菴(むりんあん)』

(2005/11/30放送)

今回の放送のBGM♪
「LOVE LETTERS」唄 BOZ SCAGGS
次回(12月7日)の『心に残る家』は
ねね『過去と未来を見つめた高台寺』
をお送りします。
お楽しみに。