世界まる見え!テレビ特捜部
07/01/29 OA
人間を襲う恐怖のゾウ
ある夜、インド北東部の小さな村を、巨大なアジアゾウの群れが襲撃!
多くの死者を出し、村中が大パニックとなった。
一体、野生のゾウに何が起こったのか!?
専門家がインドに赴き、その実態を緊急リポートする。
インド北東部 西ベンガル州ジャルパイグリでは
近年、野生のアジアゾウによる被害が続出、
100名以上の死者を出し、現在、深刻な社会問題となっているのだ。
この「恐怖の殺人ゾウ」の謎を解明するため、
イギリス人のゾウ研究家 マーク・シャンドが現地に赴いた。


ゾウは本来、温厚な性格で、知能も高く、
野生では高度な社会性を築いて生活している動物である。
しかもインドには、「ガネーシャ」と呼ばれる、
ゾウの頭をもつ神がおり、インドの人々にとってゾウは聖なる動物なのだ。
現在、インドでは保護動物に指定されているため、銃で撃つことが禁止されている。


インド南部の町 グルバユーアにあるスリ・クリシュナ寺院。
ここでは敷地内で60頭のゾウが飼育され、
ゾウ使いがつきっきりで身の回りの世話をし、大切に育てている。
だが、どんなに人間に慣れているゾウでも1年に1度、
恐ろしく凶暴になる時期があるというのだ。


それが、成熟したオスのゾウにだけ見られる「マスト」と呼ばれる生理現象。
マストは、オスの発情期と関係があるといわれており、
この期間は、どんなに普段大人しいゾウでも、気性が荒く攻撃的になるという。
専門家マークの見解
  ゾウが人間を襲う原因として、「マスト」が関係しているとも考えられるが、
襲撃にはメスのゾウもいるため、これだけとは考えにくい。
実は調査の結果 近年、畑を荒らすゾウを追い払うために、
若者たちが隠れてゾウを銃で撃っていることが判明した。
もしかしたら、住む場所を奪われた野生のゾウたちが、
その悲しみや憤りを訴えるため、人間を襲っているのではないか。


現在も、はっきりとした原因は、未だ、解明されておらず、
世界中の学者が、その原因究明につとめていると言う。
携帯サイト