世界まる見え!テレビ特捜部
07/04/16 OA
消えた22億円の謎

【事件発生】
アメリカ・フロリダ州にある大手現金輸送会社
『ルーミーズファーゴ』で起こった22億円現金強奪事件。
現場にかけつけたFBIは、外から侵入した形跡がないことと、
1台の現金輸送車がなくなっていることから、
内部の犯行とみて捜査を開始。
従業員の中で、消息不明になっていた、
ダン・スミス、テリーブラウン、フィリップ・ジョンソンの3名を
事件の重要参考人として捜索した。


すると数日後、重要参考人の1人、ダン・スミスが
人里離れた山林で、両手に手錠をされた姿で見つかった。
彼は“山小屋に監禁され、やっと逃げてきた”と言うのだ。
そこで、その山小屋を調べてみると、クローゼットの中に、
もう一人の重要参考人、テリー・ブラウンが。
この2人の証言から、現金強奪は最後の重要参考人、
フィリップ・ジョンソンの単独犯行だったことがわかったのである。

【動機】
ジョンソンは10年間、『ルーミーズファーゴ社』に勤めていたが、
なかなか出世できないことに腹を立て、
金庫の金を奪うことで復讐をしようと考えたのだった。
なんと彼は、4年間をかけて犯行計画を入念にねりあげ、
1997年3月29日、ついに実行したのである。

【犯行】
午後7時、ジョンソンは拳銃を手に金庫を襲撃。
中にいたスミスとブラウンに手錠をかけ、人質とすると、
金庫の現金を何度も何度も小まめに運び出した。
こうして彼は、2時間もかけて総額1900万ドル、
日本円にして約22億円もの現金をたった1人で奪い去ったのだ。


その後、ジョンソンはメキシコに逃亡し、悠々と生活。
だが5か月後、持ち金が底をつき、
隠した現金を取りにアメリカに戻ったところを
税関職員に取り押さえられ、ついに逮捕。
こうしてアメリカ犯罪史上、単独犯での最大級の現金強奪犯、
フィリップ・ジョンソンは、
誘拐と強盗の罪で懲役25年の実刑判決を受けたのである。


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