世界まる見え!テレビ特捜部
07/06/25 OA
豪華客船に夢をかけた男
【1994年】
フランス・モルスバック。
この街の炭坑夫として働いている、フランソワ・ザネラは、
10歳の時、港で初めて『イル・ド・フランス号』を見て以来、
ずっと豪華客船に憧れ続けていた。
そこで、ザネラは45歳の時、自宅の庭に手作りで
豪華客船を製作することを決心。
街の造船所を訪れて、ノウハウを学び、
その8分の1サイズで、『ザネラシップ号』を造り始めたのだ。


【1995年】

すると、ザネラは、わずか1年で『ザネラシップ号』の船首を完成。
またこの頃、ザネラを応援するクルーズ会社
『ロイヤル・カリビアン・インターナショナル』が、彼を豪華クルーズにご招待。
これは、ザネラに実際の豪華客船を参考に、見事な船を造って欲しいという、
クルーズ会社の粋なはからいだったのだ。
【1999年(作業から5年後)】

ザネラシップ号は、船尾も完成。
様々なメディアがザネラシップ号をとりあげはじめると、
心をうたれた造船所の専門家たちが、ザネラの作業をサポートに駆け付けた。
さらに、スポンサーの申し込みが殺到。
フランス中のメーカーから、4500万円相当の船内備品が無料で提供された。


【2005年(作業から11年後)】

多くの人々の協力を得て、ザネラシップ号は完成。
その全長は33.5メートル、総重量は90トン。
船内には、バーカウンターを始め、最新式のキッチンや特大ベッド、
シャワー室を改良した手作りエレベーターまで完備されている。
そして6月23日、ついに進水式の日。
大観衆の中、ザネラシップ号は見事、サール川に浮かんだ。
こうして、ひとりの男の途方もない夢は、11年かけて、ついに実現。
家族はその船に乗り今日もヨーロッパの川を旅している。
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