世界まる見え!テレビ特捜部
08/01/07 OA
奇跡の眼をもつ少年

2歳の時、病で両目を失ったベン・アンダーウッド。
現在15歳の彼は義眼を入れており、視力は全くない。


ところが、ベンは自転車にも、スケートにも自由自在に乗ることが出来る。
一体なぜ、こんなことができるのか?


ベンは自分の口から舌打ちで音を出し、
それが物に当たってはね返る音(反響音)を聞き取ることで、
周りの状況を正確に捉えているのだ。
これは「エコーロケーション」と呼ばれており、潜水艦が海底で超音波を発し、
その反響音で物体の場所や大きさ、形などを認識しているのと同じ原理。
いわば、ベンの舌打ち音は、潜水艦の超音波の役割をしており
彼は音で世界を見ているのである。


だが、この優れた能力「エコーロケーション」にも弱点がある。
例えば、初めて行く場所では誰かに1度、状況を教えてもらわなければ、
段差や溝などの細かな地形までは気づきにくく、危険が伴うのだ。


しかしベンは、杖は使いたくないと言う。
そこで、母親のアクアネッタは、ベンを視覚障害者専門のインストラクター、
ダン・キッシュに会わせることに。
ダンも「エコーロケーション」を使う視覚障害者だが、彼は杖も使っている。
ダンは「杖を使うことで彼の行ける場所はさらに広がり、
人生のチャンスがもっと多く生まれるはず」と言う。


実際、交通量の多い道路では、
「エコーロケーション」は車の騒音でかき消され、
ベンはダン先生の肩につかまり、誘導してもらわなければ歩けなかった。
さらに、初めて訪れた公園でも、ベンは自分が公園のどこにいるのかさえ
わからなくなってしまったのだ。


翌日、ダンは皆と山へハイキングに出発した。
すると、そこには杖を持って歩いているベンの姿が・・・
杖は、ベンの世界をさらに明るく照らしてくれるにちがいない。


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