世界まる見え!テレビ特捜部
08/02/04 OA
ハイエナに魅せられた男

南アフリカにある動物園、「ライオンパーク」。
ライオンに誰よりも接近できる動物学者、ケビン・リチャードソンは
恐ろしく警戒心が強い動物「ハイエナ」にも近づくことが出来た。
実は、ハイエナの生態は、未だ謎の部分が多い。
その生態を調査するため、ケビンは自ら
ハイエナの群れの中へと入って行ったのである。
通常、ハイエナは、30〜80頭の群れで生活し、
その社会は、メスが優位の女系社会。
1頭の女王を筆頭に、その他のメスが続き、
オスはどのメスよりも地位が低いという。


園内のハイエナたちの女王はウノ、続くナンバー2がジーナ。
現在、ジーナは妊娠中にも関わらず、常に女王の座を狙っている。
そんな中、ケビンが一番心配しているのが、オスハイエナのトレリ。
彼は群れに馴染めず、いじめられているのだ。


そんなトレリが、大事件を起こした。
酷いイジメにあったトレリが、ついに群れから逃げ出してしまったのだ。
そして天敵である、ライオンのテリトリーに迷い込むトレリ。
人間に育てられた為、ライオンたちの怖さを知らない彼は、
興奮するライオンたちを前に、ただウロウロするばかり。
ケビンがすかさず、トレリを車に乗せ救出したが、
ライオンたちは興奮収まらず追い掛けてくる!
だが、トレリは全く恐れず、車の窓から顔を出すほどの呑気っぷり。


さらに、群れに帰る途中、
ハイエナより数倍大きいキリンと遭遇するが、トレリは全く警戒する様子もなく、
キリンと触れ合っていた。
ケビンはそんな警戒心の無さが、群れと馴染めない理由なのでは考え始める。


1週間後、またしても群れの中で問題が。
女王ウノと、ナンバー2のジーナが地位を巡り争った結果、
妊娠中のジーナが敗れ、大怪我を負うはめに。
ケビンの手当の甲斐あって、一命は取り留めたが、
このままジーナを出産させると、
女王ウノが、ジーナとその子どもを襲ってしまう可能性がある・・・
ケビンは、ジーナの出産が一段落つくまで群れとは離すことにした。


1か月後、ジーナが2頭の赤ちゃんを出産。
だが、子どもを守るためか、警戒心が高まっていたジーナは
普段は仲の良いケビンをも近寄らせてくれなかった。
ハイエナの群れでは、メスが出産をすると、
他のハイエナが子どもを襲うケースがある。
その原因は分かっていないが、母・ジーナは子どもを守るために、
ケビンにまで警戒心を抱いたのかもしれない。


いじめられっ子のトレリに、子どもを生んだばかりのジーナ。
ケビンの心配は増えるいっぽうだが、
その知られざるハイエナの生態が彼の努力により、
いずれ明らかになる日は、遠くはないことだろう。


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