世界まる見え!テレビ特捜部
09/03/02 OA
韓国発知られざるプロゲーマーの世界

韓国の首都ソウルに立ち並ぶネットカフェは、どこも連日、大盛況。
そして今、国民から絶大な人気を集めているのが、
コンピューターゲームの大会で賞金をかせぐ「プロゲーマー」である。
一流のプロゲーマーが出場する大会ともなれば、
試合前から多くのファンが、会場の外に長蛇の列を作る。
そんなプロゲーマーの中でも、絶大な人気があり、
圧倒的な強さを誇るのが若干20歳のソ・ジフン。
「ゼロス」というニックネームで呼ばれ、
コンピューターゲームの世界大会「ワールド・サイバー・ゲームズ」で、
世界チャンピオンに輝いた実力者。
その功績と甘いマスクで、雑誌の表紙をかざることもしばしば。
数千人を超えるファンクラブまであり、年収はなんと1000万円以上だという。



そんなゼロスが、最も得意とするゲームが「スタークラフト」。
これは、敵陣の建物をすべて破壊するか、
相手プレーヤーに降伏させれば勝ちとなる、対戦型の戦争ゲーム。
右手のマウスで自分の部隊を移動する場所を指定し、
左手のキーボードで行動の指示を出す。
バトルはとんでもない速さで進み、その戦略は数千にも及ぶため、
わずかなコントロールミスがゲームの勝敗を分けることとなるのだ。



今、プロチームに所属しているゼロスは、
チームメイトと一緒に寮で暮らし、
1日10時間、毎日休みなしでゲームの特訓に励む。
もうすぐ、世界最大のコンピューターゲームの大会
「ワールド・サイバー・ゲームズ」があるからだ。



【世界大会予選】
予選会場には2万人を超える、腕自慢のゲーマーたちが集まるが
本大会に出場する韓国代表に選ばれるのは、上位たった3名。
ゼロスは、順調に勝ち星をあげていき、見事、本大会出場を決めた。
そして、ゼロスとともに、代表として出場権を獲得したのは、
同じチームメイトのイー・ジェフン24歳。
ニックネームは、「パパ・ベアー」。
そしてもう1人の韓国代表は、「サイレント・コントロール」の異名を持つ
ナ・ドヒュン、22歳。
実は彼、韓国でゼロスの最大のライバルと言われる、人気絶頂の
実力派プロゲーマー。
彼の目標は、前回の世界チャンピオンである、ゼロスを打ち負かすことなのだ。



【世界大会】
「ワールド・サイバー・ゲームズ」には、世界67か国から、
600人のツワモノたちが集結した。
大会が始まって以来、スタークラフト部門では、
韓国人プレーヤーが4連覇を達成しており、
そんな中、韓国勢は順調に勝ち続け、なんと、韓国人同士の戦い、
『ゼロス VS サイレント・コントロール』という、
ファン待望の対戦が実現したのだ。
だがそこで、意外な展開に・・・
なんと、王者ゼロスが、サイレント・コントロールに負けてしまったのだ。
だが、ゼロスに勝ったサイレント・コントロールも、
次の試合で、ロシアの選手にあっけなく敗退。
韓国を代表する2人のトッププレーヤーが姿を消し、
最後の望みは、順調に決勝まで進んだ、パパ・ベアーに託されることに。



決勝戦の相手は、サイレント・コントロールに勝った、ロシアの選手。
パパ・ベアーが果敢に攻めたて、相手を後退させていく。
そして、韓国のパパ・ベアーが、圧倒的な力で勝利したのだった。
彼は、優勝賞金2万ドルを獲得。
さらに4か月後、彼らのチームには大手のスポンサーがつき、
ゼロスの年収は20万ドルとなったと言う。
彼らのゲーマー人生は、これからも続いていくのだ。



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