世界まる見え!テレビ特捜部
09/04/20 OA
さあ大変お腹に六つ子が出来ました

アメリカ・アリゾナ州レイクハバス。
この町に住む、<ブライアン>と<ジェニー>のマシュー夫妻は、
子供が出来ずに悩んでいた。
2人は病院で不妊治療を受けながら、新たな命がジェニーの体に宿る日を、
待ち焦がれていた。すると、ある日のこと。
ドクターから妊娠の知らせが。だが、それはただの妊娠ではなかった。
何とジェニーは六つ子を妊娠していたのだ。



六つ子の場合、ジェニーのお腹の中を六人の赤ちゃんで分け合うことになるため、
お母さんの子宮の中で、のびのび育つことは出来ない。
発育がどうしても悪くなり、最悪、死産の恐れまで出てくる。
だが、多胎児出産の世界的エキスパート、ジョン・エリオット医師のもとで
出産することを決意した2人。
何かあったらすぐに診て貰えるよう、
ジェニーは、病院に近い親戚の家へ一人で移ることにした。



<妊娠19週目>
エリオット医師の診断を受けると、早くも問題が発覚。
ひどい貧血で、お腹の赤ちゃんに血が行き渡らなくなり、
発育に悪影響を与える危険があるというのだ。
ジェニーは、そのまま緊急入院することになってしまった。



<妊娠28週目>
ジェニーのお腹は、はちきれんばかりに大きくなっている。
早産の危険があるので、なるべく動かずにいるよう言われているため、
『病院が、まるで刑務所のよう』と弱音を吐くジェニー。
そこで、主治医のエリオット医師は、
早く赤ちゃんを生む危険性を、繰り返し言って聞かせた。
赤ちゃんたちが大きくなるまで、ひたすら我慢するしかない。
だが、そんなある日、彼女を喜ばせる出来事が。
愛する夫ブライアンが、休暇をとって駆けつけてくれたのだ。
この先、出産まで、ずっと付き添ってくれるという。



<妊娠30週目>
ジェニーの体力と精神力は、もはや限界。
そこでエリオット医師は、1週間後、手術で赤ちゃんを取り出す決断を下した。
しかし、まだ妊娠31週目、
通常の出産が37週目からだということを考えると、かなりの早産となる。



<出産当日>
手術室へ向かうジェニー。部分麻酔による帝王切開手術が始まった。
すると、一人目は女の子、二人目も女の子、三人目は男の子。
その後、男の子、女の子、男の子の順に誕生。
赤ちゃんたちはいずれも、体重1キロ前後と小さかったため、
すぐに新生児集中治療室へと運ばれた。
無事出産が終わったことで、誰もが胸をなでおろしていた・・・
だが産後、ジェニーの容態が急激に悪化、
何と心不全を起こしてしまったのだ。
集中治療室に運ばれ、治療を受けたものの、一向に目を覚まそうとはしない。



しかしその後、5日間、医師たちは懸命な治療を続け、
ジェニーは何とか一命を取り留めた。
意識が戻った彼女が真っ先に選んだのは、子供に会いたいということだった。
夫のブライアンに付き添われ、赤ちゃんたちがいる部屋へ。
赤ちゃん達は小さな手足をさかんに動かし、
自分をうんでくれた母親をじっと見つめる。
そんな子供達の小さな姿を見て、ジェニーはもっと出産を先に延ばし、
お腹の中で育ててあげればよかったと後悔していた。



<育児開始>
1人だけでも大変な育児、それが6人ともなれば、忙しくない訳がない。
ジェニーだけでは、とても面倒を見きれないので、
親戚や友人たちが入れ替わり立ち代り、手伝いに来てくれる。
「6人の赤ちゃんたちとの生活は、忙しいけど、とても楽しいです。
みんなが助けてくれて、本当にありがたいと思っています」



<ゲーム番組への出演>
だが、一見順調そうな一家の暮らしに、ある問題が。
なんと、生活費が底を尽きかけていたのだ。
子供達のおむつ代だけでも、月に1000ドル、10万円近くかかってしまう事もある。
すると、そんな彼らに幸運が舞い込んだ。
六つ子誕生を取り上げた新聞記事が、テレビ関係者の目に留まり、
高額賞金が狙えるゲーム番組への出演オファーが舞い込んだのだ。
またとないチャンス!と、勇んでスタジオに乗り込むジェニーとブライアン。
ゲームは、ナンバーが付いたいくつかの箱の中から、
高額賞金が入ったものを選ぶというもの。
そして、ジェニーが選んだ箱にはなんと、実に1200万円もの大金が入っていた!
これで、生活費の問題は解決。



六つ子たちも、すくすくと成長し、
9か月を過ぎるころには、お座りが出来るようになった。
哺乳瓶は一日、実に70本、オムツは1日に30枚使用、毎日6回も洗濯機を回す。
それでも、ジェニーは、
『何より、6人が全員健康に育ってくれて、涙が出るほどうれしい』と語る。
妊娠出産の困難を乗り越え、6人もの子宝に恵まれた、
ジェニーとブライアンのマシュー夫妻。
その困難が大きかった分、彼らは六つ子たちを深い愛情で育てていくことだろう。



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