世界まる見え!テレビ特捜部
09/10/19 OA
密着!南アフリカ野生動物レスキュー隊

近年、南アフリカでは、数多くの野生動物が
人間の居住エリアに入り込むようになったため、
動物を捕獲し、元の棲みかに戻す活動が行われている。



この日は、小さな村の近くに象が出没。
畑の農作物の味を覚えてしまい、ちょくちょくやってくるのだ。
保護チームは空と陸とに分かれ、作戦開始。
まずヘリコプターから麻酔銃を発射。
動きが鈍ると地上班が接近し、象を押し倒す。
しかし、重さ5トンを超える象をどう運ぶのか?
なんと、使うのは「クレーン」。
象の足を束ねて、クレーンで逆さ吊りにし、
大型トラックの荷台に乗せると、元いた場所に帰すのである。



一方、他のチームは草原に巨大なシートを張っていた。
すると、そこにやってきたのは、ヌーの群れ。
実は、ヌーのような草食動物が村に入ると、それを追いかけて
ライオンなどの猛獣もやってきてしまうのだ。
それを防ぐためにも、ヌーを捕まえなくてはならない。
ヘリコプターでヌーを追いたてながら、
その後方にシートを張って、徐々にヌーたちを追い込む。
そして最後は、人間が木の棒で直接威嚇し、運搬用のコンテナの中へ。
終わった時には全員ヘトヘト。…ご苦労さま。



しかし、全ての捕獲がうまくいく訳ではない。
一頭のキリンを保護しようと、麻酔銃で眠らすと、そのキリンは罠にかかり、
足に大きなケガを負っていた。すぐに治療に取りかからなければならない。
なぜなら、キリンは心臓から長い首を通り、頭まで血液を送るため、
非常に血圧が高い動物。
そのため、長時間横たわっていると頭に血が送られすぎ、
脳出血を起こす恐れがあるからだ。
懸命に治療を施すものの、キリンが暴れてうまくいかない。
そして、徐々に元気を失い、やがて動かなくなってしまった。
がっくりとうなだれる隊員。



こうした罠にはまる動物の被害は、年々増えている。
密猟者が乱獲し、毛皮や剥製にして高値で売り飛ばしているからだ。
もちろん密猟者を取り締まるのも、レスキュー隊の任務。
動物保護の知られざる最前線。
がんばれ野生動物レスキュー隊!



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