世界まる見え!テレビ特捜部
10/08/16 OA
パラグライダー 上空10,000mの奇跡

ナイロン製の翼で、大空を自由に滑空するスポーツ<パラグライダー>。
そして今回の主人公、ドイツ人の「エバ・ウィスニルスカ」は、数多くの
経験と実績を積んだ、ベテランのパラグライダーパイロットである。



2008年、オーストラリアで行われた『パラグライダーの世界選手権』。
「エバ」はドイツチームの一員として参加。そしてまずは"世界選手権の
前哨戦"である『クロスカントリー競技』に出場した。これは"飛距離"を
争う競技。『上昇気流』を次々と捕まえ乗り継ぐ事で"飛距離"を伸ばす。
その為パイロットたちの「天候の読み」が大きく左右する。



いよいよスタート!ルートの北の空に"大きな雲"が確認されたが選手たちは
次々に飛び立って行った!ドイツチームの「エバ」もテイクオフ!まずは上空
2000メートルの高さを"北に向かって"飛んで行く。
すると、北の空にあった雲が急激に大型化し、"超巨大な積乱雲"へと発達!
なんと「エバ」は、その"超巨大積乱雲"に巻き込まれてしまったのである!
そして『強烈な上昇気流』により上空2000メートルから僅か2分ほどの間に、
何と上空7000メートルにまで吸い上げられてしまったのである!
そして「エバ」は『寒さ』と『急激な酸素不足』で気を失ってしまったのだ!
やっとの事で上昇が止まったのは雲の上、10,000メートルもの上空であった。
気温マイナス55℃、酸素濃度は地上の約3分の1。普通の人間であれば、僅か
10秒ほどで絶命してしまう場所であった。しかしそんな状況でも「エバ」は
生きていた。それはまさに『奇跡』であった。



すると45分後。"飛行能力を失ったパラグライダー"が突如『落下』を始めて
しまった!だが次の瞬間、再び『奇跡』が起こった!地上6900メートル付近で、
何故かパラグライダーが開いたのである!その衝撃で意識を取り戻した
「エバ」!そして最後の力を振り絞り、何とかパラグライダーを着陸させる
事に成功したのである。



救助された彼女は、驚くべき事に耳と両足に凍傷を負っただけで、命に別状は
無かったのだと言う。これも、まさに『奇跡』であった!



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