世界まる見え!テレビ特捜部
10/11/15 OA
パンアメリカン航空103便 墜落の謎を解明せよ!

1988年12月21日、<イギリス・スコットランド>の田舎町ロッカビーにロンドン発
ニューヨーク行きのパンアメリカン航空103便が墜落。乗員乗客と住民あわせて
270人が死亡する大惨事となった。一体、何が事故原因なのか!?



イギリス航空事故調査委員会『AAIB』が調査を開始。墜落原因は2つ考えられ、
ひとつは機体の故障、もうひとつは爆発物によるテロだった。
それを特定するには機体の回収が必要だったが、機体はバラバラになり、飛び
散っていた。だが、回収した1本の金属片から爆弾の成分が検出され、103便の
墜落は爆弾によるテロと断定された。
では、犯人は一体誰か?
アメリカの航空会社が狙われたことから、FBIが捜査を担当。
『AAIB』は「どこに爆弾が仕掛けられていたのか」を特定するため、回収した
機体を組み合わせ、胴体部分を復元してした。すると、翼の付け根部分の貨物室に
大きな穴が開いていることが発覚。爆発は貨物室で起こったと考えられた。
次に貨物室に入っていたコンテナを復元すると、ひとつのスーツケースが置かれていたことが判明した。

では、スーツケースは誰のものか?
『AAIB』はスーツケースの残骸から洋服の繊維を発見。調べてみると、
地中海のマルタ島のみで販売されたもので、購入したのは強いリビア訛りの人物と
わかった。ここで捜査線上に初めて<リビア>が浮上した。
当時のリビアはアメリカと激しく対立していたのだ。
そして11年間にも渡る捜査の末、ついにFBIはリビアの情報部員、
「アブデル・アル・メグラヒ」を逮捕。終身刑となった。



一方、パンアメリカン航空の責任問題も浮上。
実は事件の際、メグラヒは飛行機に乗っておらず、爆弾入りのスーツケースだけを
103便に乗せたのだ。持ち主のいない荷物を確認もせずに乗せたことが、
事件につながったとされ、信用が失墜。その後、パンナムは経営破綻した。
現在はこの事件が教訓となり、空の安全が守られている。



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