世界まる見え!テレビ特捜部
11/08/15 OA
ご先祖さんいらっしゃい! 超ラテン系お盆

<メキシコ南部>に位置する町<オアハカ>では、およそ3000年も前から、
亡くなった人を忘れないために、『ガイコツ』を祭壇に飾る習慣があった。
これが『死者の日』の始まりともいわれ、今もなお昔ながらの風習を根強く守って
いる。
<オアハカ>の『死者の日』は日本のお盆とは違い、11月1〜2日の2日間で
行われる。前日の10月31日になると、ほとんど全ての人々がここ<オアハカ>に
里帰りをし、ご先祖様にお腹を満たしてもらうための『死者のパン』を用意したり、
『死者の花』と呼ばれる≪マリーゴールド≫赤い花≪ケイトウ≫を飾り、
『オフレンダ』と呼ばれる祭壇を作って、ご先祖様を迎え入れる準備を始めるのだ。
また、お店など至る所に死のシンボルであるガイコツグッズがズラリと並ぶ。
飲んだくれのガイコツ、読書するガイコツ、水牛車に乗ってタバコをふかすガイコツ、
さらに、ガイコツをモチーフにした砂糖菓子やチョコレートなどありとあらゆる
ガイコツグッズが店を彩る。
街中では『ガイコツフェスティバル』が開催され、おどろおどろしいガイコツに
扮した仮装パレードやダンスパーティーで、ガイコツ一色に染まる。
地上に降りてきたご先祖様も一緒にラテン気質全開で大盛り上がり。
なんといっても『死者の日』最大の見所が『墓所』。
壁をくり貫いて作られた屋内の墓地は、そのひとつひとつにキャンドルが灯され、
幻想的な雰囲気に包まれる。お墓のデコレーションも様々で、まるで飾り付けの
コンテストをしているかのように華やか。夕暮れ時になると屋外の墓地でメキシコの
楽団「マリアッチ」による演奏が繰り広げられる。
家族はそんなお墓を取り囲み、悲しみに暮れるのではなく、死者との一時を
楽しく過ごすのだという。

こうして2日間にわたって開催される陽気で賑やかな一大イベント『死者の日』は
幕を閉じ、ご先祖様たちは、喜んであの世へと帰っていくのだ。


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