2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


とんこつで 洗濯 に挑戦  #567 2001/02/04

 「目がテン!」にまたしても新キャラ登場。その名も“矢野ママ”。「おっはー、ようございます」とその挨拶からしてどこかのママのパロディーですね。そんな矢野ママが訪ねたのは、子供が6人の大家族。一家の洗濯物はなんと1日20キロ。この洗濯を矢野ママが一手に引き受けるというのです。なんとその中にはお父さんのスーツも含まれていました。矢野ママ、スーツまで手洗いするつもりなんです!今回は矢野ママが洗濯を科学の目で解き明かします!

 早速大家族の洗濯にとりかかる矢野さん。しかしここで洗濯しても落ちない汚れが有ることに気がつきました。おなじみシャツのえり汚れ、などですね。

 実は汚れには大きく分けて3種類有るといるのです。まずは泥汚れ。これは繊維を拡大してみると、固形の汚れが繊維にただ引っかかっているだけです。そのため水で洗うだけで落とすことが出来ます。そして次の汚れは汗や身体から出た脂汚れです。見た目はそんなに汚れていませんが、服の繊維一本一本に液状になって付着しています。しかしこれも、洗剤で洗えば落とせる汚れです。では落ちない汚れとは、一体どんなものなのでしょう?実は、汗や脂分の汚れが成長したものだったのです。汗や脂分の汚れは、そのまま放っておくと空気中の酸素と結合して化学変化を起こします。このように酸化した汚れは、汚れ同士が固く結合して、ちょっとやそっとでは落ちません。時間が経てば経つほど汚れは進化し、落ちにくくなってしまうのです。では、このような酸化した汚れは、どうしたら落ちるのでしょうか?実は酸化した汚れは、さらに酸化させることで落ちるのです。酸化した汚れに酸素を送り込むと、汚れと汚れを結び付けていた酸素が、新たに送り込まれた酸素と結合し、強固な汚れの構造が壊されます。そのため汚れ自体も落ちやすくなり、元の白さがよみがえるというわけです。この、さらに酸化させて白くする働きこそが、漂白なのです。

所のポイント衣服についた汚れは、酸化しながら日々成長していた!


 洗剤でなぜ汚れが落ちるのでしょう?洗剤の成分には、よく界面活性剤という言葉が聞かれますが、一体どのようなものなのでしょう。界面活性剤は、水になじむ部分と油になじむ部分の両方を併せ持っています。この油になじみやすい部分が水の中の脂にくっつき、包み込むことによって衣類から汚れを引き離すのです。このような界面活性剤の水と油を混ぜ合わせる働きを乳化といいます。この乳化作用が、汚れを落とすのに大きな役割を果たしていたのです。

とんこつスープで洗ったTシャツ  乳化?どこかで聞いた事がある言葉ではないですか?…そう、昨年秋の福岡公開録画「博多ラーメン」の回。とんこつラーメンの白い色は、コラーゲンによって、水と油が乳化作用を起こして生まれたものでした。ならば、とんこつスープでも洗濯は出来るのでは?そこで、前代未聞「目がテン!」大実験です!中華でおなじみのゴマ油とオイスターソースをミックスしたもので汚したTシャツを、水ととんこつスープで洗い比べました。まず水で洗ったほうですが、やっぱり油汚れはきれいに落ちません。そして注目のとんこつスープ。洗いあがったTシャツはとんこつ色に染まっています。そこで水ですすいでみました。するとTシャツはみるみる白さを取り戻し、汚れもしっかり落ちていました。とんこつで汚れは落ちる!今、洗たくの歴史に新たな1ページが加えられたのでした!

 矢野ママの最後の課題は、スーツの手洗い。しかしスーツはドライクリーニングが一般的です。そこで魚住アナウンサーが、ドライクリーニングの現場に潜入しました。すると、なんとドライクリーニングといいつつ、液体でばしゃばしゃ洗っているではありませんか!この液体の正体は、なんと石油でした!ドライクリーニングとは、ドライ溶剤と呼ばれる石油を原料とする液体で洗う洗たく方法だったのです。スーツのほとんどはウールから作られています。ウールの繊維には、スケールと呼ばれるウロコのようなものがあります。このスケールは、水につけると立ち上がってきます。これが立ち上がったまま洗うと、繊維がからまり、目がつまってしまいます。これが縮む理由です。一方、ドライ溶剤で洗ってもスケールはあまり立ち上がらないため、縮みません。さらにき発性が高く、ものすごく乾きやすいために、型崩れもしにくいのでした。そのためにドライクリーニングは、ウール製品を洗うのに適していたのです。

所のポイントドライクリーニングとは、水を使わずに石油で洗たく洗たくすることだった!


アイロンをかけている矢野ママ  矢野ママはなんと、天皇陛下のスーツをも手洗いしているというクリーニング屋さんに助けを求めました。達人に見せると、このスーツにはカビなどが有り、ドライクリーニングでは落ちきれないほど汚れているとのことです。さっそくスーツ手洗いのコツを伝授してもらいました。まず粉石けんをお湯に溶かし、ブラシを使って洗います。なんだか繊維を痛めそうですが、同じ方向にブラッシングすることで、手もみ洗いよりも繊維にいいのです。さらにすすぎは洗たく機を使い、最も弱めにしてすすぎます。さらにすすいだ後は、脱水をせずに濡れたまま陰干しします。こうすることで水洗いでも縮まないのです。カビもきれいに落ちました。次の作業はアイロンがけ。実はここからが一番の難問です。物差しでポケットの形を整えながら、ゆっくり、ていねいに・・・。矢野ママの作業も2時間を越える大作業となりました。ようやくきれいに仕上がった手洗いスーツを届け、矢野ママの長い一日は終わりました。


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