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 オリーブと小豆島の謎  #602 (2001/10/14) 

 瀬戸内海に浮かぶ大きな島、小豆島。その大きさは淡路島に続いて、瀬戸内海で2番めです。小説「二十四の瞳」の舞台としてもおなじみのこの島ですが、実はオリーブとそうめんが名物なのです。矢野さんはいきなり突拍子もない説を唱え始めました。「小豆島は、日本の地中海だ!」。オリーブはまだしもそうめんは…はたして矢野さんの説は実証されるのでしょうか?

木になっているオリーブ  早速矢野さんは小豆島へと飛びました。するとやはり広大なオリーブ畑が広がっていました。小豆島は日本有数のオリーブの産地なのです。小豆島と地中海は、平均気温が15度程度で、真冬でも0度以下にならず、さらに年間降雨量も1000ミリ程度とかなり低いのが共通しているのです。もともと三重、鹿児島でも商業化しようと栽培を始めたのですが、雨が多くて根腐れし、さらに年間日照時間も短かったため育たなかったのです。オリーブの実からオリーブオイルを撮るのは簡単。種子を除き、果肉をしぼればもう黄色の油が出てきてしまうのです。

 矢野さんはオリーブの実を生で食べてみました。すると、とにかくその実は渋く、とても食べられる代物ではなかったのです。のです。では動物はどうなんでしょう?オウム、アライグマ、サルが挑戦、しかしいずれも食べません。いったいオリーブはどうやって種子をまくのでしょう?実はオリーブは7月から2月の冬の時期に実をつけます。この時期、他に食べるものの無い動物に栄養をつけてもらうよう、エネルギー源となる油分を豊富に含んでいるのです。

所さんのポイント
オリーブの油分は、動物の冬の貴重なエネルギー源!

 確かにオリーブは地中海の名産。小豆島が地中海というのは納得が行きました。しかしさすがにパスタは無いだろう…と思ったら有ったのです。そう、そうめん!?。実はそうめんは、秋から冬に作られるのです。ちょうど矢野さんが行った時も、早朝からそうめん作りが行われていました。しかしなぜ、食べられる季節の夏に作られないのでしょうか?そこで条件を室温31度と夏に合わせて、夏のそうめん作りに挑戦です!そうめん職人の方も未体験という夏のそうめん作り、まずは生地作りから。しかし結果は生地が延びてしまいぐちゃぐちゃ。生地の温度が高いと、中の水分やデンプンが動きやすくなり、生地がしまらくなっちゃうのです。

矢野さんと手延べそうめん  小豆島のそうめんは手延べそうめん。そうめんを手で伸ばすのです。30センチの生地が、なんと2メートルにまで伸びるのです。この方が、機械式のものよりコシが有るというのですが、本当でしょうか?そこで科学の力で、それぞれどこまで伸びるか引っ張ってみて、その耐久時間と切れた時の強度を測定してみました。すると機械式の方が、6秒、強度4gまでだったのに対して、手延べは19秒、強度14gまでもちました。手延べはじっくり練ったさらに伸ばすため、麺のコシとなるたん白質、グルテンが整然と部屋のように並び、デンプンを包み込むので、余分な水分を入れず、しっかりしたコシが出来るのです。
 そして地中海にも手延べで、外に干すパスタが有ったのです!いずれの地も、雨が少なく、また風が吹くことが共通するポイントでした。

所さんのポイント
そうめんは秋から冬に作られるもの。手延べのものが一番コシがある!


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