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 テツトモのコンブの謎  #719 (2004/02/15) 

テツandトモ  冬は鍋物の季節。ダシを出すコンブが1年で最も活躍する季節と言っても過言ではありません。そんなコンブに「コンブは海の中でダシが出ないのなんでだろう〜♪」と疑問を投げかけたのが、昨年ブレイクしたお笑い、テツandトモ。今回このテツトモさんをゲストに迎え、なんとこの彼らの持ちネタに答えてしまいます。この持ちネタは封印なのでしょうか!?

 コンブでダシを取るのは実は日本だけ。しかしなぜコンブなのでしょう?ノリやワカメやヒジキなどでもダシは取れないのでしょうか?そこでこれらの海藻を同じ時間煮てみて、ダシがどれだけ出ているのかを測定しました。するとうまみ成分グルタミン酸が、ノリはコンブの半分、そしてワカメとヒジキにはほとんど含まれていませんでした。やはりコンブがダシ、うまみの王様だったのです。
 ではなぜ海の中でダシが出ないのでしょう?コンブは乾燥しないとおいしくならないのでしょうか?そこで生と乾燥したコンブのうまみ成分を比較してみました。すると、なんとその量はほとんど同じだったのです!
 では本当にコンブは海の中でダシを出していないのでしょうか?そこで水族館のコンブのいっぱい入った水槽の水を測ってみましたが、やはりうまみはゼロ。コンブが死んで、細胞膜が壊れないと、グルタミン酸は外に漏れないのです。

所さんのポイント
コンブは生きている内からたくさんのうまみ成分・グルタミン酸を持っている!それがなぜかは、まだ分からない。

 日本料理のダシの基本は“一番だし”コンブとカツオ節の合わせダシです。それぞれ単体よりも数倍うまみが増すというのですが本当なのでしょうか?
 最新の、うまみの強さを測定する機械でコンブとカツオ節の単体のだし汁と、合わせただし汁のうまみを測定した所、確かにそれぞれの単体のうまみの強さを足したものよりはるかに高いうまみの強さを示したのです!そしてスタジオでは所さんの舌が、そのことを実感!
 カツオ節のうまみはイノシン酸グルタミン酸が植物性のものに主に含まれるのに対し、イノシン酸は主に動物性に含まれるもの。グルタミン酸もイノシン酸もいずれもヒトの体に必要なもの。なのでこの2つを同時に摂取した時に。もっと摂取するように体が訴えかけるように、数段うまくなるというわけです。

所さんのポイント
コンブに代表される植物性のうまみグルタミン酸と、動物性のイノシン酸を合わせると数段うまくなる!合わせダシの基本!!

“実験大成功”  大阪城の城壁にある巨大な岩の数々。安土桃山時代にこんなに重い物をどうやって運んだのでしょうか?一説に、なんとコンブを敷き詰めて運んだという説が有るのです。そこで「目がテン!」では500キロの岩をコンブで動かせるかという大実験に挑みました。修羅と呼ばれるそりに岩を乗せ、木のレールの上にコンブをびっしりと敷き詰めたところ、青年6人が引っ張ってもびくともしなかった岩が確かに動きました。伝説は本当…かもしれません。

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