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ヤセた人でも 内臓肥満
第851回 2006年10月8日


 今、注目を集めている「メタボリックシンドローム」。厚生労働省の発表によれば、40〜74歳の男性の2人に1人が、女性は5人に1人がメタボリックシンドロームか、その“予備軍”だと言われているのだそうです。
 その最大の原因こそ、体内に蓄積された“内臓脂肪”。しかし、内臓脂肪って、どこら辺にあって、何が悪いのかよくわかりませんよね。そこで今回は、話題の内臓脂肪について徹底的に調査しました。
所さんも計測  厚生労働省の目安では、へそ部分の断面図を見たとき内臓脂肪の面積が100平方センチメートル以上ある人を危険と発表しています。そこで、まずは最新鋭の体成分分析機で、所さんの内臓脂肪を計測しました。すると、数値は116で、なんと所さんも内臓脂肪危険ゾーンだったのです。
 実は所さんのように、一見、お腹も出ていないスマートな人でも内臓脂肪が基準値を超えている人がたくさんいるのだとか。どうやら、内臓脂肪の蓄積は、外見からではわからないようなのです。
 さらに、街に出て色んな人の内臓脂肪を測定してみると、男性は基準値の100を超えて危険ゾーンだった人が、9人中5人もいました。やはり、内臓脂肪が多い人はかなりの割合です。
 一方、女性はと言うと、基準値を超えて100以上だったのは、なんと9人中0人だったのです。結構、見た目はふくよかな女性でも、100を超えた人はいませんでした。いったい、なぜ女性に内臓脂肪が少ないのでしょうか?
 実は、女性は妊娠や出産のためのエネルギーを、皮下にためる傾向があります。そのため、女性は皮下脂肪がつきやすく内臓脂肪はつきにくいのです。それに伴い、メタボリックシンドロームの診断基準の一つとされる、へそまわりのウエストサイズが、男性の場合は85センチ以上なのに対し、女性は90センチ以上と、皮下脂肪分を考慮して基準値がちょっと太めになっているのです。

所さんのポイント
ポイント1
実は、内臓脂肪は見た目ではわからない。また女性は皮下脂肪の方がつきやすいが、男性は内臓脂肪がつきやすいのだ!

血管の周りにある内臓脂肪  そもそも内臓脂肪は、腸を固定している「腸間膜」という膜にたまっています。この腸間膜は、腸から肝臓にもつながっていて、無数の血管が通っているのです。内臓脂肪は、その血管の周囲にもたまります。しかし、なぜ内臓脂肪が多いと、危険なのでしょうか?
 実は、最近の研究で、脂肪細胞からは悪いホルモンが出ることがわかってきました。すると内臓脂肪の場合、腸から肝臓へとつながる血管の通り道にたまるので、悪いホルモンが血液中に入り込み、全身に運ばれてしまうと恐れられているのです。それによって、糖尿病や高脂血症、高血圧などの病気が引き起こされると言われています。

 では、どうすれば内臓脂肪を減らすことが出来るのでしょうか?実は、人間が運動すると、「ノルアドレナリン」というホルモンが出ます。このノルアドレナリンが脂肪細胞の表面にある、「β3アドレナリン受容体」という受け皿にくっつくと、脂肪の分解が始まるそうなのです。
 さらにこの受容体は、皮下脂肪より内臓脂肪の方が3倍多いと言われています。だとすれば、ノルアドレナリンのたくさん出る運動を行えば、皮下脂肪よりも簡単に、内臓脂肪は減ってゆくはず
 そこで、目がテン大実験!内臓脂肪が気になる男性4人に協力してもらい、そのうちの2人には、ノルアドレナリンが出る運動をやってもらいます。専門家によると、内容は心拍数を120程度まで上げるウォーキングを一日30分間すれば良いとのこと。特に、食事制限などもありません。またウォーキングは、何回かにわけても良いということでした。
 一方、残りの2人には、比較のために運動ではなく食事制限でダイエットをしてもらいます。1日の摂取カロリーは1500キロカロリーで、運動を禁止しました。
 そして1週間後。まず食事制限組は、大幅に体重が減ったのですが、実は減っていたのは、内臓脂肪ではなく筋肉でした。一方、ノルアドレナリン運動チームは、体重はあまり減っていなかったのですが、見事、内臓脂肪は減っていたのです。矢野さんも、ノルアドレナリン運動を10日間続けた結果、内臓脂肪面積が最初は118だったのが、77.7に減っていたのです。

所さんのポイント
ポイント2
内臓脂肪を減らすには、ノルアドレナリンを出す運動が不可欠。
食事制限と組み合わせて行うのが、一番良いのだ!





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