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やせる太る!? カロリー
第903回 2007年10月14日


 美味しい物をついつい食べ過ぎてしまう食欲の秋ですが、どうしても気になるのが「カロリー」ですよね。そこで今回はみんな気になるカロリーに科学の力で迫ります。

 多いと「太る」イメージがあるカロリーとは、そもそも一体何者なのでしょうか?1kcal分のショ糖を1Lの水につけたフラスコに入れ、水温を計測しながら燃やしてみると、温度が上がって20℃だった水温がおよそ1℃上昇しました。実は、1Pの水を1℃上げる熱を出すのが1kcalなのです。カロリーが多いほど燃やせば高温の熱が出ます。つまりカロリーとは、そのモノを燃やした時に出る「熱の量」のことで、どれだけ熱量を持っているかを表した単位なのです。だから食品には「カロリー」ではなく「熱量」 と表示されていたのです。日ごろカロリーを全く気にしない矢野さんが一日にどれだけのカロリーを摂取しているのか、朝食から寝る前の夜食まで追ってみると、一日の総カロリーはなんと、5773kcalもありました。成人男性が一日に必要な2500kcalと比べると2人分になり、これは200Lの水を28℃以上も上げられる、つまりお風呂一杯分を沸かせる計算になります。

所さんのポイント
ポイント1
カロリーとは、モノを燃やした時に出る熱の量を表す単位のこと。だから食品にも「カロリー」ではなく「熱量」と表示されているのだ!

やかんの下で燃える寒天  乾燥寒天の表示は「熱量0」とあります。ということは、燃えないということなのでしょうか?そこでカロリーゼロの寒天を薪代わりにしてやかんのお湯を沸かしてみました。すると早くもカロリーゼロのはずの寒天が燃え始め、34本目の寒天をくべた時にお湯が沸きました。
 何故カロリーゼロなのにお湯が沸いたのでしょうか?1gの寒天を燃やしてみると、水温がどんどん上がっていき約3℃上昇しました。寒天には実際1gあたり3kcal、1本8gで24kcalもあったのです。実は、食品などに表示されているカロリーは、人間の体内に吸収できるカロリーだけを表す「摂取カロリー」のことです。寒天そのものにはカロリーはありますが、ほとんど体内に吸収できない食物繊維なのでヒトにとっての摂取カロリーは「0」と表示されるのです。

 では、体内に摂取されたカロリーは、その後一体どうなるのでしょうか?人間は、カロリーを含んだ食べ物を食べると、細胞内のミトコンドリアで燃やして筋肉や内臓などを動かすエネルギーを得ます。カロリーが多いほど多くのエネルギーを得ます。これは、なんと車がガソリンで動く仕組みと同じです。つまりカロリーのあるモノを燃やして「動くためのエネルギーを得る」点で同じなのです。そこでこんな対決をしてみました。「人間VS車、燃費がいいのはどっち?」。仕組みが一緒なら同じモノを燃やしてどちらが遠くまで行けるのか実験します。共通の燃料となるのは、乾燥大豆1kg。人間代表の矢野さんは乾燥大豆1kgをから作った豆腐3kgを食べ、車は大豆から絞った大豆油を燃料とします。大豆1kgから約200mlの油が採れますが、車の方が20倍重いので4Lの大豆油を補給しました。矢野さんは、豆腐3kg、1740kcal分を1回辺り174kcalで10回に分けて補給します。矢野さんは消費カロリー計の数値が1740kcalを示したら終了で、車は大豆油がなくなった時点で終了とします。箱根駅伝と同じコースで対決です。まず佐藤アナを乗せた車は、多摩川を越え、24km地点でついにガス欠で停止しました。一方、豆腐を補給しながら歩き続けた矢野さんは、出発して5時間を越え、およそ20kmの地点で1740kcalに達し終了。人間の負けかと思いきや、共に実験に参加していたサポートの方は矢野さんよりも体重が軽いために、消費カロリーはまだ1420kcalだったのです。そしてバトンタッチして実験を続行し、サポートの方は車の到着地点を越え約25kmの地点で全てのカロリーを使い果たし終了しました。燃費対決は見事人間の勝利です。

 実は私たちは日常生活でもカロリーを消費しています。例えば、一時間あたり、散歩は138kcal、食事は88kcal、寝るだけで63kcalと、特に激しい運動をしなくても意外とカロリーを使っているのです。
怒られる被験者  そして人間は、ストレスを感じるとストレスが刺激となってカロリー消費量が上がるといいます。そこで、本当にストレスで消費するカロリーが増えるのか双子の兄弟で実験してみました。片方だけに様々なストレスを与えて、1時間あたりのカロリー消費量を比較します。測定法は、呼吸する時の酸素量から、消費したカロリーを測ります。まずは、BGM編。それぞれにヒーリング音楽と、音痴な矢野さんのCDを聞いてもらいます。するとヒーリング音楽を聞いている方の消費カロリーは75kcalでした。続いて音痴なCDを聞いた方の消費カロリーは77kcalで、音痴なCDでストレスがあった方が消費カロリーは多かったのです。次に会話での実験を行います。それぞれ癒し系のアイドルと、悪役が得意な俳優さんと会話してもらいます。アイドルと話した方は69kcal、一方は理不尽に怒られた方は73kcalと、やはりストレスが多い方が使うカロリーが多いという結果になりました。
 これは、人間がストレスを感じるような危機的状況に置かれると、無意識に脳が指示をだして身を守ったり相手を攻撃したりするような体勢になり、体に蓄えてあるカロリーを消費するので、カロリー消費量が増えると考えられます。

所さんのポイント
ポイント2
人間はストレスを感じると、無意識に脳から、身を守ったり攻撃せよという指示が出るので、カロリーを消費しやすくなるのだ!




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