知識の宝庫!目がテン!ライブラリー


放送1000回 驚き実験大放出&
牧場でケーキはできたのか?!SP

第1000回 2009年9月5日


 1989年にスタートした「所さんの目がテン!」ついに迎えた放送1000回!そこで、今回は歴史ある20年を振り返り、最も記憶に残った実験をインターネットで大募集。そして、誰もが目がテンになった究極の実験ベスト5を発表します!さらに、1年半前から始まった1000回を完全手作りケーキでお祝いする「目がテン牧場」も、ついに完結を迎えます!ゲストには目がテンの大ファンの林家正蔵師匠と、番組と同じ20歳の南明奈さんをお迎えしました。 
 
 視聴者が選ぶ、目がテンアワード第5位に選ばれたのは、「持ち上げる」実験!
 目がテンでは、様々な物を持ち上げてきました。まず、家庭用掃除機のパワーで4kgのボウリングの球を、透明の筒の中で2mも持ち上げる実験に成功。続いて、もやしの発芽パワー実験では、157kgもあるバイクをなんと45cmも上昇させました。さらには、パンの生地の発酵力で、体重146kgもあるお相撲さんも見事持ち上げました。さらに、丈夫で知られるヘチマタワシ4本を使い、なんと約600kgの軽自動車を持ち上げる大実験にも成功!そして、見事5位に輝いたのは、ティッシュペーパーでの持ち上げ実験でした。持ち上がるアッキーナ一箱分、400枚のティッシュペーパーを装置に取り付け、ぶら下がった合計体重360kgになる3人のお相撲さんを持ち上げてしまったのです。持ち上げ実験ではモノの意外な強さが次々と明らかになりました。
 スタジオでは、家庭用掃除機に洗面器で作った巨大吸い込み口を付け、南さんの背負った板を吸い、プロレスラーが持ち上げてみました。すると、南さんの体は見事宙にフワリ!掃除機の吸引力は、吸い口の大きさに比例して強くなるのです。

 第4位は「確かめる」実験。
 目がテンでは、動物の様々なことわざや慣用句などウソかマコトかを見極めるために様々な実験を決行。「サルは本当に木から落ちる?」の検証では、オリーブオイルを塗ったサルスベリの木と、ツルツルの銅版を貼った木にサルを登らせてみたところ、両方とも登っていきました。実は、サルは握力も強く、足も木に登るのに最適な形だったのです。つまり「サルも木から落ちる」はウソでした。次に「ツルの恩返し」を検証。飼育小屋の前で実際に機織りをしてみると、なんとカタカタとまるで機織り機のように音を出したのです。実はこれは、くちばしをカスタネットのように打ち合わせ音を出す、クラッタリングという威嚇や求愛のサインなんです。でも、この鳥はツルにそっくりなコウノトリ。ツルは、クラッタリングはしないんだそうです。つまり、正しくはコウノトリの音返し、ということで「ツルの恩返しはウソ」でした。続いてはウェディングソングの定番「テントウムシのサンバ」は本当か?草原を大捜査してみると、本当にサンバを踊るテントウムシを発見!実は、サンバに見えたのは交尾の時にオスがメスの上で行うボディシェイキングという行動だったのです。つまり「テントウムシのサンバはホント」でした!次に「トビに油揚げをさらわれる」を検証。まず、空を飛ぶトビに油揚げを投げ与えてみると、しっかりとキャッチ。油揚げは大好物のようです。では人間から本当にエサをさらうのでしょうか?そこで、ハンバーガーを手に持って頭の上にかかげると、見事にさらって行きました。ところが、手をグルグル回しエサを動かしてみると、今度はまったくさらおうとしません。実は、トビは狩りがヘタで、生きて動いているエサは食べないんです。正確には「止まった」油揚げをさらわれるがホント!そして第4位に輝いた実験は、イノシシの「猪突猛進」。イノシシは一度走り出したら止まらないというので、狭い通路の先に細い木の枝を張り、追い込むと、イノシシは躊躇することなく突き破ってしまいました。そこで今度は、突進してくるイノシシの目の前で、突然傘を開いてみると、その瞬間に急ブレーキし、ストップしてUターンしたのです。つまり「猪突猛進はウソ」でした!

 そして第3位は「だまされる」
 実は人間の体は意外にだまされやすいんです。まずは「皮膚」をだます実験。45度の熱〜いお風呂に、ハッカ油をほんの少し投入し3人の若者に入ってもらうと、平気で浸かるどころか、出ると「寒い」と言い出したのです。実はハッカの成分は、皮膚や舌にある冷感受容体という、寒さを感じる感覚器を刺激するため、熱いお湯でも冷たく感じてしまったのです。次にだまされたのは「足」。人間の足には軸足と利き足があります。そこで所さんに目隠しをして、その場で足踏みをしてもらうと、所さんは、体重が多くかかる軸足の方へどんどん曲がって進んでしまいました。続いてだまされたのは「舌」。所さんと正蔵師匠に、ギムネマ・シルベスタという植物を噛んでもらった後に、どら焼きや角砂糖など甘い物を食べてもらったところ、2人とも全然甘さを感じずビックリ!これは葉に含まれるギムネマ酸という成分が、舌にある甘みを感じるセンサーをブロックして、甘みだけを感じなくしてしまうからのです。そして、第3位に輝いた実験は、「目」をだます実験。所さんとビートたけしさんに、上下だけが逆さまに見えてしまい、感覚が狂ってしまう逆さメガネをかけ、箸で食事をしてもらったところ、箸が額のほうへいってしまうなど、全く食べられませんでした。人間のあらゆる感覚は、いとも簡単にだまされてしまうのです。
 そしてスタジオでは、ある装置を指につけ、目隠しをして、箱の中身を当てる実験を行いました。南さんは何かデコボコしていると答えましたが、なんと箱の中身は、黒い渦巻き模様の書かれた、ただの紙。実は、この装置は白と黒の境界線をセンサーが感じ、モーターで爪を揺らすというもの。振動により、指の腹がまるででこぼこがあるように感じるため、南さんの指はすっかりだまされてしまいました。
 さらにスタジオでは、耳の奥にある三半規管を騙す実験も行いました。ヘッドホンのような装置をつけた所さんに、赤く塗られた太い道をまっすぐ歩いてもらうと、全くまっすぐ歩けずフラフラに!実はこの装置では、耳の後ろから弱い電流を流していたのです。右から左に電流を流すことで、平衡感覚を司る三半規管が騙され、地面が右側へ傾いたように感じてしまうのです。

 そして第2位は「爆発実験」です。
 目がテンではこれまでに数々のモノを爆発させてきました。まずは夜空を彩る花火をスタジオで咲かせます。スタジオ用に世界最小の直径1センチの花火を作り着火したところ、見事に花開き大成功でした。さらには、ジャガイモのデンプンから火薬の成分を取り出し作った仕掛け花火も見事成功!続いては、高温で放置すると缶が爆発してしまう炭酸飲料。この二酸化炭素の威力で、プールで船を動かすことに挑戦しました。炭酸飲料が入ったペットボトル50本を一気に開けると…見事に佐藤アナの乗った船が動きました!そして第2位に選ばれた爆発実験は、コントでよくみる、「爆発パーマは本当にかかるのか?」という実験。マネキンの人毛かつらにカーラーを巻き爆発させると、なんと見事にパーマがかかっていたのです!
うどんとマカロニの膨らんだかたまり  そして、スタジオでは食べ物を爆発させる装置でいろいろな食べ物を爆発させてみました。まずは、うどんとマカロニを爆発させると、なんと10倍もの大きさに!これは、圧力を高め爆発させるとその勢いで水分が蒸発し、デンプン質が元の10倍にもなったため。しかも、見た目は悪くとも味はなかなかと評判でした。続いて、硬い貝殻のハマグリと栗を爆発させてみましたが、ハマグリはタンパク質が少なく、栗は殻が硬すぎため、どちらも粉々になり大失敗でした。

 そして目がテンアワード第1位に輝いた実験は、「光る」実験です。
 まずは、冬場にバチッとなる静電気の光。乾燥しきった冬の日に、全身科学繊維の洋服を着てキスをすると、静電気の花火が!さらに大人数でアクリルの板をこすって静電気をため、ハート型に並べた蛍光灯を付けてみると、見事に点灯しました。続いては、毒針を持つ恐ろしい「サソリ」に紫外線ライトを当てると…なんと体全体が青白く光りました。実は、サソリはこの光で仲間を見分けていると言われているのです。そして、光る生き物といえばホタル!ということで、電気を消してヘイケボタル14匹を容器に入れ、その光だけで新聞を読もうと試みましたが、ホタルの光は点滅するため、あえなく失敗してしまいました。そして、栄えある第1位に輝いたのは、ホタルがダメなら今度はホタルイカの光で新聞を読もうという実験!ホタルイカの光る部分は、10本ある足のうち2本だけ。新聞の上に透明の箱をセットし、この箱にホタルイカを入れると、大きい見出しだけは読むことができました。そこで今回スタジオでリベンジ!光るキノコ、ヤコウタケの光でついに記事の小さな文字まで読むことができました。このヤコウタケが光る仕組みはいまだ謎だそうですが、毒性はないというので、正蔵師匠に食べてもらい、照明を暗くしてみてみると…なんと師匠の口の中でヤコウタケが光りを放ちました。このように、目がテンでは様々な実験で数々の謎を解いていったのです。

所さんのポイント
ポイント1
数々のおもしろ実験を行ってきた目がテンは、これからもますます驚きの実験を計画中!乞うご期待!

 さて、後半は1000回をお祝いするためのケーキを科学の力で1から作る壮大な企画、目がテン牧場の完結編です!
 一年半前、北海道に立ち上げた目がテン牧場。必要な材料は、バターに砂糖、卵に小麦。まずはお借りした土地を耕し、牧草を育てるところからスタートしました。同時に、バターの原料となる牛乳を手に入れるため、2頭の子牛、白元と黒元をもらい受け、育て始めました。さらに卵を手に入れるため、人間のお腹で卵を温めて孵し、3羽のヒヨコが誕生しました。そのニワトリは誕生から128日目に、ついに卵を産みました。続いては、砂糖作りに挑戦!昨年春、牧場の隅に砂糖が取れるテンサイを植えて、秋にはなんと1711株もの大豊作で砂糖をゲット。さらには、ケーキの土台となる小麦粉作りも行いました。去年の秋にまいた小麦の種子は、北海道の厳しい冬をなんとか乗り切り、無事収穫!小麦粉を取り出しました。さらに、ケーキをデコレーションするために、素人には不可能と言われるメロン作りにも挑戦!今年3月に雪をかきわけ、ビニールハウスを建てて、メロンの苗を植えました。メロンの栽培で難しいのは水の管理ですが、数々の難関を乗り切り、メロンは成長し6月にようやく実をつけたのです。夏になると、メロンの実はグングン大きく膨らみ、表面に網目の元となるヒビ割れが始まりました。ところが、収穫間近、なんと一晩目を離した隙に、メロンの底が抜け、中身が落ちてしまうという事態が起こりました!そもそも水を嫌うメロン。実は今年、北海道の夏は長雨が続き、異常気象で多くの作物がダメになっていたのです。残るメロンをなんとか収穫するため、一層温度と水の管理を徹底したところ、なんとかメロンの収穫にこぎつけたのです。

 そして、白元・黒元の誕生から1年と3ヶ月が経った2度目の夏。2頭が奇妙な行動をとっていたのです。なんと、メス同士にも関わらず、1頭が馬乗りになるような格好をとっていました。専門家に聞くと、この行動は、発情期を迎えたメス牛独特のものだそうです。つまり、白元も黒元もお嫁さんに行ける身体になったということです。ということで、矢野さんは早速お婿さん探しに専門の牛舎を訪ねました。なんとオスは優秀な精子を持っているかどうか、4年かけて試験をするため、ここにいる400頭のうち試験に合格したのは現在20頭のみだそうです。矢野さんが選んだオス牛は、擬牝台という、メス牛の代わりになった台に乗り、精液を採取されました。現在では、オスとメスが実際に交尾を行わず、より母体を痛めない人工授精が常識だそうです。そして、矢野さんは超低音の液体窒素に入れ保存された精液を牧場に持ち帰りました。人工授精は、白元と黒元に精子の詰まったストローを挿入、直腸から入れた手で子宮に導いて、最後に精子を押し出してやれば完了。後は子牛が生まれて、美味しいお乳が出るのを待つだけです。

1000回記念 特製ケーキ  さて、ついに揃った材料を持ち、佐藤アナは世界的な有名パティシエ、辻口さんに記念のケーキを作っていただくことに。まずは牧場産の卵黄と小麦粉を混ぜて作ったスポンジケーキのタネを型に入れ、オーブンで焼きます。続いてはテンサイからとった砂糖を粉々にし、卵白に混ぜ、スポンジケーキの周りを白くコーティング。表面を焼いてカラメル状にし、香ばしさを出します。そして、牧場産、奇跡のメロンをトッピングします!そして、プロジェクト開始から1年半、あらゆる失敗を乗り越えついに、完成したケーキがスタジオに登場!その見事な出来ばえと絶品の味に、所さんやゲスト、常駐していたスタッフも大感激でした!

 ところが…バターを使う場面を見ていないと気付いた所さん。矢野さんを問い詰めたところ、なんとお乳が出るのは来年の春だと言うのです。牛は受精してから10ヶ月後に子牛を産んでお乳が取れるようになります。つまり誕生から2年かかるんです。バターは間に合わないという、史上最大の失敗を犯してしまった矢野さん。
 でも、とにかく牧場の中にあるもので、代わりになるものを探しました。必要なのは、バターに代わる脂分。すると、牧場で牛用のエサとして栽培した大豆から油が採れることに気がつきました。大豆から絞った油を精製し、不純物を取り除けば完成です。そもそもシフォンケーキなどの一部のケーキは、バターの代わりに植物油を使うそうで、辻口さんも、何の問題もなく、牧場産の大豆油でケーキを焼いてくださいました。ちゃんとお乳が搾れるのを見届けられるように、目がテンは今後も頑張りたいと思います!

所さんのポイント
ポイント2
バターは間に合わなかったが、大豆油で代用し1000回をお祝いする見事なケーキが無事完成!今後も2000回を目指して頑張ります!




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