知識の宝庫!目がテン!ライブラリー


老け印象 の科学
第1217回 2014年3月9日


 今回の目がテン!はいつまでも若々しく!「老け印象」の科学です!

①若作りをすると老けて見える?

 どんな人が老けて見えるのか?街で聞いてみると、ファッションに気を使わない人が老けて見られるようなんです。そこで!ファッションには一際こだわるという主婦の依田さんに協力してもらいました。そのファッションのこだわりを聞いてみると…「この生足でございます。足を出すのが結構好きなのでミニスカートとかショートパンツを1年中はいております」実際の年齢は…52歳!
 そして、もう1人!主婦の藤井さん。そのコダワリは…「私はスカルが大好きなのでどこかにスカルが付いていれば結構テンション上がるんですね」実際の年齢は…55歳。
 若々しいファッションにこだわるこの2人に協力してもらい、街の人にいくつに見えるか聞いてみました!すると60歳なんていう答えも…。実年齢よりも老けて見られてしまいました!合計30人に聞いた年齢の平均は57歳!依田さんは実年齢よりも5歳老けて見られてしまったんです!そして、藤井さんの平均は、56歳。実年齢よりも1歳老けて見られてしまいました!どうして老けて見られたのか、対人心理学の専門家に聞いてみると、若作りすると返って老けて見えるとのこと。では、どうすれば老けて見えないのか?そこで!メイクとコーディネートについて教えている専門家にアドバイスしてもらいます。そして完成したのがコチラ!
 爽やかな白を基調にシンプルにまとめたコーディネート。一方、藤井さんも大人の女性を意識した上品なコーディネートに。2人にとって、普段のコダワリとは真逆のファッション…いくつに見えるのか街で聞いてみると…30人に聞いた年齢の平均は46歳!依田さんは若作りをした時よりも、見た目年齢が11歳若返ったんです!そして藤井さんの平均年齢は45歳!コチラも若作りをした時よりも、11歳若く見られたんです!
 コーディネートの専門家どんなアドバイスをしたの?実は2人には「年相応」にする。老けて見えないコーディネートのポイントは「引き算」だったのです。
 では、どうして若作りをするとかえって老けて見えてしまうのでしょうか?専門家によると「われわれは人を見て判断するときにまず自分の基準を当てはめてみる。例えば短い丈のスカートだとか、非常に大胆なプリント柄であればこれは20代、10代後半の人の記号だっていうのがあるんですね。それを当てはめてみた時に、この部分とあの部分が違うなっていうことになるんです。違和感があるので見比べて、さらに詳しく検討しようとする。仔細に見ようとします」。
 違和感を感じると詳しく見ようとするとは、どういうことなのか?瞳孔の動きを追って、どこを見ているのかが分かる、特殊な装置で実験です。若作りと年相応の格好で見る場所に違いがあるのか検証します。まずは、年相応の格好をした時の写真から。写真を見てもらうのは、30秒間。すると…黄色い印が見た場所。年相応の格好では全体にまんべんなく見ているようです続いて、若作りをした時の写真。すると…見た場所が、服装以外の顔などに集中していたんです。2つの結果を比べてみるとその違いは一目瞭然。合計3人の被験者の結果をまとめてみると、若作りをした時に見るポイントはやはり、顔。つまりそこは、年齢が表れやすい部分。

所さんのポイント
ポイント1
老けて見えないためには違和感を感じさせないことなのだ!

②実年齢より若く見られる人のヒミツ

 ファッション以外で若く見せる方法はないのか?専門家によると「たとえ見た目が老けていてもあることをすれば若く見える」とのこと。いったい、どういうことなのか?集まってもらったのは、ほぼ同年齢の男性3人。そして別室にも、ほぼ同年齢の女性3人に集まってもらいました。まずは、女性たちに3人の男性の写真を見せ、何歳だと思うか、書いてもらいます。
 見た目年齢が最も高かったのはBさん。3人の結果を平均すると…Bさんは実年齢よりも7歳高い、70歳でした。今度は男性たちに3人の女性の写真を見せ、何歳だと思うか、書いてもらいます。すると、見た目年齢が最も高かったのはDさん3人の結果を平均すると…Dさんは、実年齢よりも5歳高い69歳でした。そこで、専門家が見た目年齢が最も高かったBさんとDさんそれぞれに、ひとつずつ若く見えるコツをアドバイスします。そしていよいよ、男女がご対面「合コンがスタート」。
 合コンのルールは互いの年齢を聞かないこと。それ以外は自由に過ごしてもらいます。1時間経過したところで、合コン終了!実際に1時間過ごし、改めてそれぞれの見た目年齢を答えてもらいます。それぞれの結果の平均を計算してみると…男性では、アドバイスをしたBさんが合コンの前後で見た目年齢が9歳も若返りました!そして女性でも、アドバイスをしたDさんが、見た目年齢が7歳も下がるという、驚きの結果になったんです!一体何を教えたのか?実は、男性には「笑顔を作る」だけ。合コンの様子をもう一度見てみると…確かに、Bさんは他の男性に比べてよく笑っていたんです。どうして笑顔で若くみえるのか?表情研究の専門家によると「笑顔になると子どもの顔に戻る」とのこと。
 一体どういうことなのか?まずは、真顔の写真を撮影。その写真の目尻と口角を結び四角形を作ります。この時、ヨコの長さをタテの長さで割ると1・52。続いて、笑顔の写真を撮影します。すると…笑うと口角が上がり、タテの長さが縮まるので横長になります。この時、タテとヨコの比率は、1・71。実は、その笑顔の比率が幼少時の比率に近づくというんです。幼少時の比率を計測してみると…タテとヨコの比率は1・67。笑顔と比べると、確かに比率はだいぶ近づきました。一般的に人の顔は成長にともなってタテ長になっていくんです。だから笑うことで、タテ長の印象からヨコ長の印象に戻すことができるんです。その結果、若い印象を与えることができるんです。さらに老化とともに、顔には眉間のシワやほうれい線などタテ方向のシワが増えますよね?それが影響して一層タテの印象が強くなるんですだからこそ、笑顔を作ることでヨコの印象を与えることが大事なんです。
 さらに、歳をとると笑顔を作る際に使う表情筋も衰えてきます。そこで!とっておきの方法があるんです。それがウンパニ体操!「ウ」と「ン」と「パ」と「二」を発音すると顔の表情筋が鍛えられ、素敵な笑顔を自然に作れるようになるというんです。

 女性で最も見た目年齢が下がったDさんに、専門家が何を教えたのは「立ち居振る舞いのコツ」。それは歌舞伎にヒントがあったんです。女方の歌舞伎役者、中村梅乃さんに教えてもらいます。まずは老け役と若い役でどんな違いがあるのか、見せてもらうことに。まずは、老け役の立ち姿から。確かに、年老いた女性に見えます。
 続いて、若い女性の立ち姿。二つの違いには「手の位置」に重要なポイントなんです。老け役と若い役とを見比べてみると、確かに手の位置が違ってますよね。「手の位置が胸の辺り、上の方にある方がより若く見える。だんだんと老けてきますと下の方に下がってくる」実際に歩いている姿を見てみると…確かに、若い役は手の位置が上に。歌舞伎では手の位置で年齢を表現していたんです。なぜ手の位置が高いと若く見えるのでしょうか?手を上げる時に使うのが肩甲骨と背骨をつなぐ菱形筋(りょうけいきん)です。若いと菱形筋が発達しているので手の位置を上に維持することができます。しかし、老化とともに菱形筋が衰えると、手の位置は自然と下に下がってしまいます。だから手の位置を上に維持すると若い印象になるんです。しかも、手の位置を上に維持すると菱形筋が鍛えられ、姿勢も良くなると言うんです。実は、若い印象に変わったDさんに教えたのも、手の位置を高くすることだけ。その結果、見た目年齢がグッと下がったんです!

所さんのポイント
ポイント2
笑顔を作る!そして手の位置を上に維持する!これだけで若い印象を持たれるのだ!




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