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アユを捕る ウ飼いの謎  #431 98/05/10

 鵜飼いとは、鵜匠と呼ばれる人が、夜舟に乗り、ひとりにつき12羽の鵜という鳥を操って行う漁。水中で鵜が飲み込んだ魚を綱で操って吐き出させるという、ちょっとかわいそうな方法です。しかし、この方法は由緒ある漁で、日本でも1200年前の奈良時代から行われ、発祥の地と言われている中国でも、日本同様、現在も行われています。

 鵜はペリカンの仲間。世界中に分布し、合計39種類ほどの鵜が知られています。鵜飼いに使われるのは、主にウミウという種類。ウミウはアジアにしか生息しておらず、よって鵜飼いが行われているのは、世界中でも中国や日本だけなのです。

 鵜飼いに使われるウミウは、養殖されたものではなく、全て茨城県鵜の岬で捕らえられてきた野生の鵜です。ウミウは渡り鳥のため、北からやってきて、鵜の岬で羽休めをするのです。そのときがチャンス!日本で唯一鵜捕獲の免許を持つ名人が、鈎のついた鵜捕り棒で鵜を捕獲!
 
 
所のポイント鵜飼いの鵜は全部野鳥を捕らえたもの!


 「鵜匠募集!」の広告を見て、番組がはせ参じたのは、愛知県は犬山市。本場のこの地では、なんと伝統芸保存のため、鵜匠を市職員として採用していたのです!こちらで飼われている鵜はおよそ40匹。いずれも鵜の岬で捕らえられたもので、愛情をかけて人間との交流を図らなくてはならないのです。鵜匠への道は楽ではないのです。

コイを飲み込む鵜  鵜はどうして鳥なのに水中を自由に潜り、泳ぐことが出来るのでしょうか?水鳥と比較して見みると・・・水上にいるときに、頭だけを残して身体全体が水中に入ってしまっている鵜に対し、ぼっかり浮いている水鳥。実は、鵜は防水用の脂肪分が分泌されず、羽が濡れやすいのです。

 鵜の喉は、ペリカンのように袋状になっていて、その下をヒモで締めると、中のものを吐き出そうとします。そこで、どれだけ入るのか実験してみましょう!1匹、2匹・・・ギネスに挑戦!なんと10匹もアユを飲み込むことが出来たのです!そこでらに、ビッグなコイに挑戦!鵜の口には奥の方に別の関節があり、大きなものを飲み込むときはより大きく開くことが出来るのです。
 
 
所のポイント鵜は自分の口よりも大きな魚を飲み込むことが出来る!


鵜飼いをする矢野さん  鵜飼いは、鵜の特性を十分活かしている以外にも、様々な工夫があります。例えば、なぜ鵜飼いは夜行うのでしょうか!?別に温泉客の観光のためではありません。その秘密は、あの大きな篝火にありました!光に敏感なアユは、篝火に驚いて活動的になります。そこを鵜が捕らえるのです。また、アユはウロコやヒレが少なく、簡単に吐き出すことが出来るのです。

 鵜飼いの秘密を色々学んで、いよいよ鵜飼いへと挑戦する矢野さんと鵜匠の子孫と自負するその名も鵜飼ディレクター。果たしてうまくいくのか?!敗者には恐るべきバツゲームが!科学バラエティ番組とは思えない真剣な戦いの火蓋が今、切って落とされたのです!結果は・・・なんと鵜飼いディレクターの負け!自慢のロンゲがばっさり!

 
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