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秋の北海道 湿原 の神秘  #503 99/10/24

 北海道を舞台とした公開録画第2弾は、「北海道の湿原」。実は北海道は湿原の宝庫。本州で最大の湿原は尾瀬湿原ですが、大きさでは北海道の湿原とは比べものになりません。
 
 湿原と聞いて、早速矢野さんがやってきたのは日本で最大、ラムサール条約にも登録されている北海道の湿原、釧路湿原。のどかな風景の広がる湿原ですが、ずぶずぶと足が埋まり、とても歩きにくい!人間にとってはなんともハードルの高い湿原ですが、動物にとってはパラダイス。タンチョウやエゾシカなど、湿原を生活の中心にしている動物は数多くいます。植物も同様で、ヨシやスゲ、ハンノキなど、湿原ならではの植物がたくさん生えています。これらは比較的発達途中の低層湿原と呼ばれる湿原に見られるものですが、さらに発達して、高層湿原と呼ばれる湿原になると、ミズゴケやイソツツジやガンコウランなど、より乾いた状態の植物が生えるようになります。これらの植物を育てているのが、泥炭と呼ばれる地層。泥炭は、枯れた植物が腐らずにそのまま積み重なっていったもの。とてもふかふかで、水を多く含むことが出来ます。
 
ヤチマナコにずっぽりハマっている矢野さん  湿原を歩いていると、なんと矢野さんが大きな穴に落ちた!実は、谷地眼(やちまなこ)という巨大な穴が湿原にはぼこぼこ開いているという!その深さは、矢野さんの身長は軽く越え、なんと3mにも。その昔、馬の命を奪うとして、「馬殺し」と呼ばれた穴、それは、湿原の中でわき水がわく地点がわき水の作用でどんどん深くなっていった結果出来たものなのです。
 

 
 
所のポイントヤチマナコは湿原のブラックホール!

 
 釧路はともかくも、現在の札幌は立派な町。ところが、やはり札幌も湿原だったというではありませんか!現在でこそほとんど土壌改良されていますが、今でも一部では誰も知られずひっそりと湿原が残っているというではありませんか!そこで、魚住アナが幻の湿原を訪れた!そこには、湿原特有の植物が姿を見せ、立派な湿原が広がっていました。そして、現在の札幌でも、湿原と人類の戦いは続いています。札幌を車で走っていると、道路の奇妙なデコボコが目に付きます。実はこれ、もともと湿原だったためできたもの。湿原の地盤は軟弱なため、乾燥にともなって様々な問題が起こるのです。
 
 
所のポイントその昔、札幌は湿原だった!

 
霧深い北海道の湿原、適当な画で  「霧の摩周湖」の歌で知られるように、北海道といえば、霧のたちこめる世界。釧路では、年間100日以上霧が出ていると言います。それは「海霧」と呼ばれるもので、海流がぶつかってできた霧がどんどん内陸へと押し寄せてくるのです。霧は太陽光をさえぎるため、気温も上がらず、人間の生活には不向きなもの。おかげで釧路湿原は開拓が後回しにされ、なかなか農地として改良されることがなかったのです。
 

 
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