#610 『寒茶』(16/2/7 放送)

徳島県 海部郡 海陽町

この地では、冬の一番寒い時期に茶摘みをします。栄養をため込んだ冬の茶葉は、旨みが濃厚になるといわれています。寒茶は、葉を一枚一枚摘んで、蒸し器で蒸した後、葉の熱いうちに手で荒もみし、天日で干しながら、再びもみあげます。この地で寒茶を作っている農家は20軒ほどで少なく、それゆえに「幻のお茶」とも呼ばれています。この地からは、そんな茶摘みの音が聞こえてきます。

#610

■ DIRECTOR'S COMMENT

今回撮影でお邪魔したのは高知県との県境に近い徳島県海陽町の山深い集落。過疎化が進み20人足らずの住民の多くは高齢者。そのうち半数近くの方が寒茶作りに携わっています。でも、どこの農家さんも後継者不足が深刻で、寒茶は存続の危機に直面しています。そんな中、撮影に協力していただいた農家のおばあちゃんに頼もしい助っ人が登場。「おばあちゃんの役にたちたい」と男の子のお孫さんが茶摘みの手伝いに来ていました。軽快に茶葉を摘みながらも近くで作業する孫を気遣うおばあちゃんの横顔がとても印象的でした(千葉朋寛)

■ ACCESS

徳島阿波踊り空港から海陽町まで車で約2時間

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