#640 『こけら板作り』(16/9/11 放送)

長野県 木曽郡 大桑村

こけら葺は板葺の一種で、1300年以上の歴史を持つ世界にも類をみない日本の屋根工事技術です。こけら板作りの作業工程の一つである「板へぎ」は、分取りされたものを定規を使わず等分していく熟練を要す工程。板の厚さはおよそ3mmに仕上げます。その他にも、こけら板作りの作業の中には、職人が織りなす様々な音があります。

#640

■ DIRECTOR'S COMMENT

今回は、大桑村にある栗山木工さんにご協力を頂き、撮影をしました。こけら葺。多分、ほとんどの日本人が一度は見ているだろうという屋根ですが、その素材やどのように作られているかを多くの人が知らなかったのではないでしょうか。かく言う私も知りませんでした。。今回取材したのはその素材となるこけら板作りでした。手割りで一枚ずつ割って作った板は竹釘で止めるだけの屋根となりますが、重要文化財など古くからある神社や仏閣などに多く使われ、塗装などを一切施さずに数十年も持つそうです。近年の出雲大社の屋根は60年もったという事になります。極められた日本の技術には、本当に驚かされるものがあります。今回改めて匠の技、その結晶に触れ、心から感動しました。(村上 宗義)

■ ACCESS

塩尻駅から野尻駅まで電車で約1時間30分

PAGE TOP

PAGE TOP