#645 『琴のコテ焼き』(16/10/16 放送)

広島県 福山市

広島県福山市は、琴の生産量が日本一の町。琴の材料となる桐の産地によって、琴の音色や仕上がりも異なります。琴の作業工程の中でも「コテ焼き」という1000度にもなった鉄のコテで琴の表面を焼いていく作業は、美しさを出す上でも重要な作業のひとつ。事前に灰汁で拭くと桐の油分をおさえ、光沢のある黒い木目に焼けます。この場所では、そんな琴作りの音風景があります。

#645

■ DIRECTOR'S COMMENT

約1000度に熱したコテで焼く作業は熱さとの戦い。常に水分補給をしながら行っていました。真夏には1日で体重も結構減るとか。材料の持つ油分や乾燥状態で焼きの作業時間も全て変わるとの事。琴に付けた瞬間炎と煙が上がりキレイな木目が浮かび上がってきます。ちなみに木目によって琴の値段は大きく差が出るので、焼きは気の抜けない慎重な作業です。最近では、ガスバーナーや機械で焼く事も多いそうですが、取材した藤井琴製作所では、全てコテを使い手作業で丁寧に焼き上げています。(亀井清行)

■ ACCESS

広島駅から福山駅まで新幹線で約25分

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