#675 『唐から船祭り』(17/5/21 放送)

鹿児島県 坊津町

昔、「唐の港」と呼ばれていた坊津は、現在は漁業の町として移り変わりました。この地では、男児の玩具として父や祖父が木で作った「唐から船」を子どもたちに与え、子どもたちはこの玩具を引いて遊びました。「唐から船祭り」は、端午の節句に子どもの健やかな成長と大漁・航海安全を願っておこなわれる風物詩で、この地にはガラガラと船を引く玩具の音が聞こえます。

#675

■ DIRECTOR'S COMMENT

唐から船とは、坊津が中国(唐)との貿易で栄えた頃の交易船でかたどった郷土玩具で、男の子のいる家庭では端午の節句になると子供の健やかな成長と幸運を願ってこの船を作り、男の子たちは船を引いたり競争したりして遊んでいたそうです。地元の方によると、1716年(徳川家8代将軍吉宗の時代)以前からある遊びなんだとか。その家によってお父さんやおじいちゃんが造ったり、船大工に頼んだりで、よく見ると1つ1つデザインが違うんです。唐から船は、坊津の九玉神社で貸し出しを行っているので、他地域の子どもでも参加できるそうです。(千葉朋寛)

■ ACCESS

枕崎駅から坊津まで車で約20分

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