#729 『銀閣寺 向月台』(18/6/17 放送)

京都市 左京区

銀閣寺境内には向月台と呼ばれる円錐の砂盛りがあります。これは、上に昇って月を観賞する為に作られたという説などもありますが、はっきりとした役割は分かっていないそうです。形が崩れてくると、月に1~2度ほどの頻度で直し作業をします。銀閣寺からは、そんな向月台の手入れをする音が聞こえてきます。

#729

■ DIRECTOR'S COMMENT

数年前に観光で行った銀閣寺、高い垣根の道を抜けて庭に入った瞬間に目前に現れる向月台。その独特な存在感に圧倒された事を覚えています。そんな向月台を取材できる事になろうとは、思ってもみませんでした。観光時には知らなかった多くの事を職人さんにお聞きしていく中で、特に面白いと思えたのが、なぜ出来たか分からないもの、決まった形が(図面などで)ないものを、脈々と受け継ぎ修繕し続けているという事。そして若干の形の変化も許容しながらこれまで続いて来たというところでした。職人さん達の手によって再生されていく向月台を見ながら、そもそも伝統とは変化し続けて決まっていないからこそ面白んだよなーと改めて納得してしまいました。(村上宗義)

■ ACCESS

京都駅から東山慈照寺(銀閣寺)まで車で約30分

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