「おつかい」放送候補作品

お正月恒例の番組となった「はじめてのおつかい」、今回は元日の夜 2時間半にわたってお届け致します。 平成3年に「追跡」で産声を上げ、2時間スペシャルになって今回で 24弾、トータルでは第45作目となる「はじめてのおつかい」は 2008年で17年目を迎えることになりました。 当番組は全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)から、毎年優れた番組に贈られる「ATP賞」の2007年度「長寿番組賞」を受賞しました。 今年取材した、新作ばかりをお届けする2時間半。北海道・青森・茨城・岡山など、スタッフは一年中日本全国を飛び回り、その土地それぞれのおつかいを、一生懸命な子ども達を、ただひたすらに追いかける事によって生まれる感動を撮りためてきました。 その中でも選りすぐりの珠玉のおつかいの数々をご紹介します。 スタジオの案内役は、おなじみの所ジョージと森口博子。 ゲストには、番組大好き!の豪華な顔ぶれをお招きしました。 元日の夜にこの一年の皆様の幸せをお祈りしつつ、子供達の頑張り、そして家族の素晴らしさを爽やかな笑いと涙と共にお届けいたします。

『羊飼いのおつかい』北海道・足寄(あしょろ)町

◆爽(そう)ちゃん(4歳9か月) 青汰(せいた)くん(3歳4か月)
緑の大平原地帯が広がる北海道・足寄町からなんとも北海道らしい雄大なおつかいです。
爽ちゃん、青汰くん姉弟のお家は羊を専門に飼っている羊牧場。
しかも帯広の大学を卒業したお父さん、お母さんがこの地で始めた牧場なのです。そんなバイタリティ溢れる両親の元で育てられている子供たちだからやはり逞しい。2人ともいつもお手伝いで羊の世話をしています。
取材した10月末は羊の放牧で特に忙しいシーズンでした。
牧場で忙しく働くお父さん、お母さんを助けるために2人の姉弟が隣のお宅まで牛乳と羊の薬を貰いに行きます。
しかしそこは北海道、隣のお宅といっても道のりは直線距離でもおよそ1キロ。
貰ってくる搾りたての牛乳は2リットルの入れ物に2本です。
広大な牧草地の中、 450頭の羊に見守られて2人はおつかいに出発します。

『イカ刺し』青森県・八戸市

◆洸太(こうた)くん(5歳3か月) 透也(とうや)くん(2歳4か月)
17年目を迎える当番組の歴史の中で、今回はじめて青森県を舞台にしたおつかいが放送されることになりました。
八戸市は陸奥(むつ)湊(みなと)の近くに住む兄弟のおつかいです。
洸太くん、透也くん兄弟のおばあちゃんは港の近くで食堂を営んでいます。
市場で働くお客さんで、毎日早朝から大忙し、お母さんに連れられ二人もお手伝いに行きました。
満員のお客さんを相手に、目まぐるしく働くおばあちゃんとお母さん。
人気メニューの刺身用のイカが足りなくなってしまいました。困ったおばあちゃんは2人におつかいをお願いします。
市場まで行って「イカ」と「スケトウダラ」を買ってきて欲しい。
面倒見の良いお兄ちゃんの洸太くんは、グズる透也くんを連れて市場に向けて出発します。
八戸市民の台所と呼ばれている陸奥湊の市場には、毎日新鮮な魚介類が集まってきます。
またもうひとつの名物が「イサバのカッチャ(市場のかあちゃん)」と呼ばれるパワフルな魚売りのおばさん達。
はじめておつかいに出た子供達が市場でイサバのカッチャ達とどんなやりとりを繰り広げるのか…

『僕はお弁当屋さん』北海道・弟子屈(てしかが)町

◆ 創磨(そうま)くん(4歳0か月)
摩周湖に程近く、エゾシカやキタキツネなど、野生の動物も数多く見ることができる自然の宝庫、北海道・弟子屈。
この町にあるお弁当屋さんが、今日のおつかいの舞台。このお店は、祖父が一代で築き、息子夫婦が共に手伝い、家族総出で経営しています。おつかいに行くのは、次男の創磨くん。
創磨くんは最近、お兄ちゃんばっかりおつかいを頼まれるので、お手伝いがしたくてしょうがありません。
そんな創磨くんに頼まれたのは、近所のお土産屋さんへお弁当の配達とスーパーに材料を買いに行くこと。
創磨くんウキウキで出発します。しかし、その途中で予期せぬ出来事が次々と起こります。
果たして創磨くんは、無事におつかいをやり遂げることができるのでしょうか?
食べ物を大事にする4歳の姿に、お弁当屋さん一家のほかほかの愛情を感じます。

『天使のおつかい』岡山県・邑久(おく)町

◆琳(りん)ちゃん(5歳10か月)
晴れ渡る空の下、稲穂が豊かに実る岡山県でおつかいをする琳ちゃん。 とっても明るい琳ちゃんですが、ある病気を抱えています。それは「ダウン症」。一般的に1000分の1の割合で発生する先天性の病気ですが、ダウン症の子供のことを“天使の子”と呼ぶことがあります。それは天使のように純粋で優しくていつも笑顔でいるから。
琳ちゃんもまさに天使のように天真爛漫な女の子。お母さんはどうしても今、琳ちゃんにおつかいをさせたい理由がありました。それは小学校に入学する前にひとりで社会に出る経験をして欲しいから。
そのためにお母さんはあえて、条件の悪い雨の日や車の多い日におつかいの練習をしました。
「道の端を歩くんだよ。道路を渡るときは、きちんと左右の確認をするんだよ」ということを教えながら、一緒に歩きました。 練習のときの琳ちゃんは甘えん坊でお母さんにベッタリ。
買ったものを入れたリュックを投げ出すこともありました。果たしてひとりで大丈夫でしょうか?
でも信じて待つしかない・・・とお母さん。 そして、はじめて一人っきりのおつかい当日。
それは抜けるような青空でした。
まるで神様が見守っているかのように
戻る