Q.イッテQ!登山部マッキンリー登頂プロジェクト

昨年、4月
イッテQ!登山部はエベレスト登頂に向け
ネパールで準備を進めていた。
しかしそのさなか、
エベレスト史上最悪と言われる雪崩事故が発生。
登頂断念という決断が下された。
あれから1年…
今年3月、イッテQ!登山部の新たな展望が発表された。
イッテQ!登山部、第6の山に挑むのは『マッキンリー』

頂上までの道のりは順調に行っても20日間。
片道25km、高低差は4,000mに及ぶ過酷な登山
マッキンリーに向け、トレーニングを始めたのは3月。
低酸素室で体を動かし、高所に順応しやすい体を作りあげた。
目指すは、北米大陸最高峰、遥かなる頂。
1か月に渡り、すべてを山に捧げた。
果たしてイモト、その頂までたどり着けるか?

6月3日
マッキンリーを擁するはアメリカ・アラスカ州。
イモトは、アラスカ最大の都市・アンカレッジに
降り立った。
目指す頂きは雲のベールに隠され、その全貌はお預け。
3時間でマッキンリーの登山口・タルキートナに到着。
ここは人口1,000人にも満たない小さな街だが、
世界中から来る登山者がここで準備を整える。

現在地のタルキートナから
マッキンリーのベースキャンプまでは小型飛行機で移動
しかし、いつ飛ぶかは決められておらず天候次第。
というのも、マッキンリーは北緯63度に位置し、
北極点、南極点、エベレストに続き第4の極地と言われている。

そのため、1週間以上天候が荒れることもざらで、
チャンスを逃さないというのが鉄則なのだ。
今回の遠征は20日間、その分の食糧や装備を入念に整える。
不備があれば、命にかかわる。

天候は回復傾向にあるが、
マッキンリー方面は、厚い雲に覆われ、
出発出来るかどうかは五分と五分。
実はイモト、長い山生活にそなえ
今夜はバーベキュー大会を画策していた。
だが、イモトが買い出しに出かけた直後。状況は一変
天候が回復しつつあるため、
1時間後のフライトが決まった。
結局イモトもスーパーにつく前にUターン。
ところがここで再び天候が崩れ、フライトが遅れる。
しょっぱなから翻弄される登山隊。
飛ぶか?飛ばないか?結論が出ないまま6時間。
と、その時!
この日のフライトの中止が言い渡された。

6月6日、ようやく天候が安定。
気合いも十分!試練にその身を置く。
登山に必要な荷物の総重量はおよそ1t。
これらを小型飛行機に押し込み、いざ出発!
高度を上げるほどに、空一面を覆う雲。
それを貫き、姿を見せた標高6,168m、
マッキンリー。
アラスカの先住民族はこの山を「デナリ」、
偉大なるものと名づけた。
神が住むと言われる極限の地、その懐に飛び込む!
近づくほどに圧倒的なスケールを魅せる偉大な山
それに挑み、歩みを進める登山隊。
それはあまりにも小さい存在。
やがて標高2,200m、ベースキャンプが見えてきた。

それでは長い戦いをともにする
登山隊のメンバーを紹介して行こう!
プロジェクトのすべてを統括するのは
天国じじいこと貫田宗男、


国際山岳ガイド角谷道弘、





ムードメーカー奥田仁一、





そして若手クライマー、中島健郎と三戸呂拓也、





さらに中村俊啓と飯田祐一郎





チームドクターを務めるのは
マッキンリー登頂経験もある榊原嘉彦医師
そして、技術チーム3名と制作チーム3名
総勢15名で挑む北米大陸最高峰!


それでは登山行程を説明しよう!
標高6,168mの頂上までは、片道およそ25km、
高低差は4,000m。
途中、5つのキャンプ地を経由し、頂上を目指す!
遠征期間は20日間
その中で山頂を極め、ここに戻ってこられるかどうか?
だが、マッキンリーは
今までの登山と決定的に違う点がある。
それは荷物を運んでくれるポーターさんがいないこと。
必要なものは自分で持っていかなければならない。

6月7日
いよいよ登山が始まる。
今日の目的地は、標高2,400mにあるキャンプ1
距離にして9km、6時間の行程。
マッキンリーでは常にクレバスに落ちる危険性があるため、
距離をとり、互いの体をロープで結び合って登る。

慣れないソリに皆が悪戦苦闘。
1時間も歩くと、
マッキンリーを覆うカヒルトナ氷河の上に出る
ここから先は常に氷河の上を行き、
氷河の上にテントを張る。

気温はマイナス20℃、風呂に入れないのに汗だく
唯一の癒しは美しいアラスカの景色。
こうして歩く事、6時間。
標高2,400m・キャンプ1に到達。
すぐにでも体を休めたいが、
やらなくてはならない事が山ほどある。
まずはテントの設営。
そして水の確保。
ガチガチの雪を掘りおこし、ひたすら鍋にかける。

6月8日。
天候が一変。
昨夜から雪が降り続き止む気配も見せない。
この日は、待機が決定。
雪が止まない限り、前へは進めない。
そんなときは!
笑ってはいけないinマッキンリー!
これは、極限までにやることがない人間の
ドキュメントでもある。

だが、その翌日も
雪で待機。
そんなときは、手越から差し入れ。
「カラオケ」
だが、その翌日も
雪は一向に降り止む気配がない。

6月11日
ようやく晴れた。
一度ではすべての荷物が運びきれないため
選抜されたメンバーがキャンプ2まで荷揚げ。
残されたイモトと天国じじいは
宮川からの差し入れ、バリカンで散髪。

予報ではしばらく天候は安定。
出発は明日。
長かった缶詰状態も今日まで…
まぶしいほどの白夜の中、イモトは眠りについた。

6月12日
今日の目的地は標高2,900mのキャンプ2。
4kmの道のりを5時間で登りきる。
高度があがるにつれ、風が強くなる。
体感温度はマイナス10℃。
予定通り、きっちり5時間。
今日の目的地、キャンプ2に到達。

6月13日
山に入って8日目。
今日はマッキンリー登山の中間地点。
キャンプ3を目指す。

距離は、2.5km
今回の登山の中で最も短い行程。
生活面では苦労するイモトだが
行動中は順調そのもの。
だが、楽しく登れるのは今日まで
マッキンリーで起こる登山事故
その多くが、キャンプ3以降で発生しているのだ。
登る程に厳しさが増す山
気を引き締め直す。
全行程のちょうど半分、キャンプ3到達。

6月14日
現在地は、標高3400m、キャンプ3。
ここから先は、標高に加え、
道も険しくなる為、順応が日課となる。
4時間ひたすら登り、
再びキャンプ3に戻るという試練。
辛い以外の何ものでもないが、これが欠かせない。

山に入り既に10日
体も髪もベットベト。
山の生活には誰よりも弱いイモトのために
テントの外にこんなものを設置。
嫌な事を思う存分吐き出す事ができる「本音ツボ」
さぁ本音をぶちまけ、すっきりしよう!

もっともストレスが溜っていたのはAD藤野。





この日の昼食は内村からの差し入れ
カップラーメン!




6月16日
今日の目的地は、標高4300mキャンプ4。
高低差でおよそ1000m5時間の道のり。
ここから先は、斜面がきつくなるため
スノーシューとソリは使えない。
ソリ無しでは荷揚量が劇的に落ちるため
使わない装備や予備の燃料、食糧などは置いていく。
雪に埋めるのは、この高度までカラスが来て
食べ物を荒らす為。

ここからはアイゼン。
スノーシューより歩きやすいが、
荷物を詰め込んだリュックは、これまでで最も重く
10キロ以上にもなる。
まずは、3年前に雪崩事故が発生した急斜面を登る。
リスクを減らすため、できるだけ早く通過したいのだが
いつ崩れてもおかしくないスノーブリッジ。
ココから先はこれがいたる所に。
クレバス地帯では立ち止まる事すらできない
休憩なしのノンストップで突き進む。

標高3500m
富士山よりも低いこの高度で、
イモトの体に異変が起こる。
お腹に激痛が走る。
高所では消化機能が低下するのだが
この標高でこれだけの痛みが出るのは、想定外。
そう、道のりは、まだ半分ほど
無理をする段階ではない。
しかし、痛みはひどくなるばかり。
休憩したいが、安全なポイントなど無く、
むしろ難所が待つ。
ここからクレバスが多いのと落石が多いので止まらずいく。
マッキンリーでもっとも落石が
多いエリア「ウィンディーコーナー」
辺りには、落ちて来たばかりの岩が散乱している

山に入って実に11日目
遂にマッキンリー、その山頂が姿を見せた。
近いようにも見えるが
あそこまでは順調にいっても5日。
ここから2000mは登らなきゃいけない。

クレバスを大きく迂回しながら6時間
キャンプ4が見えてきた。
予定では、キャンプ4には
順応と休息を合わせ4日滞在する。
体調はもちろんだが心配なのは気持ち。
頂上より2000mも低い所で高度障害が出た。
このまま山に飲まれれば、
いく道はとてつもない地獄となる。

そこで翌日、イモトを元気づけようと
男達は催し物を開催!
その名もキャンプ4ライブ!
自分の好きな芸人さんのギャグをアレンジして披露
落ち込んでいるイモトを笑顔にしたい!
イモト、この山に入って一番の笑顔。
ガイドチームから技術チームまで
懸命に考えたネタで勝負!
イモトのみならず隊全体に明るさが戻った。



















6月19日
山に入って2週間。
アタックに向け撮影機材の充電、
そして登頂スケジュールを決める。
明日、20日に最終キャンプにあがり
翌21日に山頂へアタック。
山に入って2週間
奇跡的な好天に恵まれ、ここまできた。

試練を前に恒例実家へ電話。
石崎も実家に近況報告。
明日に備え眠りにつこうとしていると
想定外の事態が起こった
予報にはなかった雪が降り出したのだ。
ながく缶詰になったキャンプ1の悪夢がよみがえる
下山を考えるとあと4日以内に
山頂に挑まなければならない。
さらに雪の後は雪崩が起こりやすくなるのはもちろん
ルートも激的に歩きにくくなる。

6月20日
角谷さんがルートを確認。
ところどころ雪崩の後がみられるが
断念するほどのコンディションではなさそうだ。
いざ、標高5240m
最終キャンプ5を目指す!
全員での登頂、励まし合って進む。
順調なペースで2時間
斜面の半分ほどきた。

そして、この斜面の山場
ユマールポイントが見えて来た。
イモトはヒマラヤ・マナスルで
これを嫌というほど経験している。


これまで乗り越えて来た途方もない道のり
だが本当の勝負はまだ先にある。
出発して7時間
ようやく最終キャンプが見えてきた。

出発は8時間後
軽い食事をすませ体を休める。
日本を発ち20日目。
いよいよ北米最高峰との戦いが始まる

6月21日
最終アタック。
午前3時半起床。
難関となるのは2つ。
まずは最終キャンプを出ると、
目の前にそびえる大斜面デナリパス。
滑落の危険がある氷の急斜面を
トラバースしてのぼる。
2つ目は頂上直下にある心臓破りの坂。
標高6000mで30度以上の急斜面を
1時間以上登らなくてはならない。
高低差は900m。距離は4キロだが、
往復で12時間以上かかる道のり。

マッキンリー最終アタック開始!
午前5時20分キャンプ5出発。
体を温める間も与えず
アタックの難関とされる大斜面、
デナリパスへ突入。

傾斜は登るほどにきつくなっていく。
30度近い急斜面
ここからはまっすぐは登れないため
横に移動しながら登る。
トラバースという方法をとる。
急斜面を横切るが、足場はおぼつかない。
踏み外せば100m以上滑落する。
そして2時間半、最初の難関デナリパスを踏破。
気温はマイナス15度まであがった。
ここから頂上直下までは辺りが開けた緩やかな斜面。

5時間半、ここでようやく
マッキンリーの頂上が見える。
ここで待ち構える最後の番人
頂上までのびる200mの急斜面
これまで数々のクライマーを返り討ちにしてきたが
イモトの闘志は燃え上がる。

皆が声さえ出せない中1人喋り倒すイモト
こうしていないと意識がうすれ心が折れる。
残された力を振り絞る。



遂にマッキンリー最後の稜線にでた。
安全を重んじ、イモトを中心とした6名だけでの
アタックが急遽決まる。
視界がゼロになるまえに
行って戻らなければならない。
足下の雪は崩れやすく一瞬も油断出来ない。
頂上はこの尖った氷河の奥、あと50m。
そして遂に
6168mの頂へ。

6月21日午後1時35分
イモトアヤコ、マッキンリー登頂成功!
角谷さんもマッキンリーは初登頂!



その後、登山部全員が見事登頂を果たした。
唯一の心残りは、
辺りが真っ白で景色をお伝え出来なかった事。
というわけで、中島ケンロウが
前代未聞の2日連続アタック。
おかげで快晴の景色をお届けできた。







これからもイッテQ!登山部の挑戦は続く!