両脚の膝下、ももの付け根、そして笑うと腹筋が痛い近野です。きのう、越後湯沢で行われたハーフマラソンに参加してきました。「遠征」も初めてなら、そもそも一度に20キロ以上を走るのも初めて。でも結論は「気持ちよかった」の一言です。
スタート前。小西さん、モリマキと記念撮影。これを撮ってくださったのは「コーチ役」のKさん。学生時代に長距離走をしていた会社の先輩です。みんなまだまだ元気ですねえ。 事前に届いたコース図を見ると、最初の7キロあまりは山間の湖に向かい、ぐんぐん上ります。前日に車で様子を見てきた『リアルタイム』のNデスクによれば、「車でも明らかな上り坂。マラソンコースじゃないです」って。これは相当心して抑制しながら走らないと、最後まで保たないとの分析。Kさんは、「近野は最初の10キロを1キロ7分のスローペースで。後半は出来ればいつものジョグと同じ1キロ6分のペースに上げていこう」と作戦を伝授してくれました。

さて2700人のランナーがスタートしたのは9時半。気温は…15度ぐらいですかね。もう越後の山は秋ですよ。…てなことをぼんやり考えながら走りだすと、あっという間にKさんとNくんは先に消えてしまいました。いっぽう小西さんとモリマキは私よりさらに遅いペースで前半を通すと決めていて、最初から私は1人になって走ります。1キロほどで左右の土手にコスモス。大会名が「越後湯沢秋桜ハーフマラソン」ですからね。ゆらゆらと風になびく花に目をやります。秋だ…。川沿いに出て3キロ付近から上り坂。どんどん抜かれていきます。ついペースを上げて追いつきたくなりますが、ここは我慢我慢。予定通り1キロ7分のペースを守ることに留意します。しかしこの傾斜のキツさ、ほんと、これマラソンコース?
ぜーぜー言いながら5キロ付近まで上ってきました。あたりは山間部に広がる黄金色の水田。稲刈りは間もなくでしょうかね。稲穂が重い頭を垂れています。田んぼを渡る風は新潟生まれの私には本当に懐かしい匂い。でもまだまだ道は上ります。人家もまばらな地域ですが、どの家もコースまで出てきて、応援してくれるんです。嬉しい!ほんと「がんばれー」と言われるとがんばっちゃうのですね。コース最高点の手前、おじいちゃんおばあちゃんを筆頭に三世代の応援。中には電動の車いすに乗ったおばあさんも。おそらく80代後半以上でしょう。自宅の入り口で「がんばれェーッ」とお腹から絞るような声。こちらがちょっと心配になるぐらいです。この応援がおばあちゃんの「運動」になったかも。一番身に染みた声でしたよ。

さてこんどは下り坂。左右は杉林。森の香りにはイオンたっぷり。澄んだ空気に体の中から洗われる思いです。下りもかなりのキツさ。これまたどんどん抜かれるのですが、予定通り8キロまで来ているので焦りはありません。ムリに歩幅やピッチを上げると後でツケが回りそうなので、抑制抑制。でも振り返るとやっぱりこのへんが一番気持ちよく走っていたかもしれないですねえ。10キロの通過が1時間6分ちょっと。予定より3分余りの「貯金」ができていました。ここからは1キロ6分に切り替えです。ううむ。いつものジョギングはここまでなのか。
そしてスタートの陸上競技場前まで戻ってきました。と、路傍で応援してくれるちびっ子が何かを差し出している…お母さんが何か缶をガラガラ振っている…それはドロップでした。取りやすいように広口の袋状に折った紙に、色とりどりのドロップ。一つ頂いて口にすると、「う、うまい!」。懐かしい昔ながらの味。こんなに糖分が身に染みるとは…。貴重な糖分補給で元気をもらった!ペースも予定通り!でもここからがまだ「未知の領域」!どうなる後半!?
今週末は、これまでのへなちょこジョギングライフに一つ節目をつけるため、大会に参加する予定です。「リアルタイム」のデスクをはじめとする報道フロアのジョグ仲間も一緒に参戦。ま、そう言いながら前日は一泊し、ちょっと温泉にも浸かろうという予定をしっかり組み込んでいるところがへなちょこの所以なんですけれど。
先週、そのくわしい資料が届いたのでよく見てみると、初心者には結構な難関であることが判明。アップダウンは相当あるようです。制限タイムの関門もよく考えてみると、ぼんやり走れない厳しさ。急に自分が心配になってきました。火曜日にも仕事終わりで軽く走りましたが、どこまで自分のペースを守って粘ることができるのか、体力と精神力とが試されます。
で、今回の写真は新潟名物の「へぎそば」です。つなぎに「布海苔(ふのり)」という海藻を使っています。布海苔、なんだが粘りそうですよね。実際、つるつるとした口当たりとしなやかなコシが生まれるもとです。また、ちょっとそばの色味も翡翠のような緑色がつくのですが…。ちょっとカメラの性能が肉眼に追い付いていません。悪しからず。
へぎそばの特徴は布海苔を用いたの麺の製法だけではありません。「へぎ」と呼ばれる木製の容器(とても長辺が長い長方形の木ざる、みたいなもんです)に、ひとくちごとに振り分けてタテヨコ整然と並んでいる点も「おっ!へぎそば」と認識する大事なポイントです。まあマラソンも最初はこんな感じで整然とスタートするわけですが、私の場合、おそらくゴールのころにはグダグダになることが予想されます。乱暴に盛り付けたざるそばの如くにざるからはみ出したり、麺同士がぐちゃぐちゃに絡んだり、そんな状況にならぬよう、心して走りたいと思っております。
「だし」。最近、近所のスーパーの冷蔵ケースでも見るようになった食べ物です。「出汁」ではありません。「だし」です。どうも山形県の内陸部に伝わる郷土料理のひとつらしいので1パック買ってみました。これが、程良いしょっぱさでとても美味しく、シンプルなれど印象に残る味なのです。ご飯にのせたり、冷奴にのっけたりしたらそれはもう…。
作りかたは簡単。胡瓜や茗荷、茄子や紫蘇といった夏野菜をとにかくみじん切りし、まぜこぜにして…というところまで来て、はたと思い出しました。ここまでのレシピなら、新潟の実家でも夏に食べていたんです。いっぽう市販のものは混ぜたあとに塩味をつけるか、あるいは材料を塩水にさらしたあとに混ぜるので、きちんと味がついています。長芋やオクラのものと思しき粘りけも。
我が家のものは、茄子、胡瓜、枝豆(もちろんゆでた後に鞘から一粒ずつ出して)、茗荷。これを混ぜ合わせるまでで終了。ゆえに一つ一つの粒はパラパラです。あとは小鉢によそって醤油をたらり。枝豆の甘さと茗荷のシャキッとした味わいが口の中で渾然一体になり、子供でも美味しく食べられました。行儀が悪いのですが、ほんとガツガツいけました。そういえばうちの場合、父方の出は山形の内陸部。祖母の出身は米沢ですから、そっち方面をルーツに食卓にのぼり続けていたのかもしれません。今さらあれが「だし」の一種と気づきました。
さて本家の「だし」ですが、今回はデパートでさらなる秘密兵器を購入。粉末というか、顆粒のような、「だし」用の昆布です。何度もいいますが「出汁昆布」ではありません。この昆布を大さじ1つぶん水で戻し、前述のみじん切り野菜チームに加えて混ぜると、予想以上の粘りが発生、「ものすごく細かいのによく粘るめかぶ」のようになります。そしてさっきまでパラパラだった野菜たちを、器の中でひとまとめにしてしまいました。写真で見てもその粘りっぷりがわかるでしょう?納豆並みです。ただこの昆布には塩味が付いていないので、味付けはお好みで。醤油でもポン酢でも。シンプルにお塩だけでも。これはいけます。
粘り気で「だし」をまとめる、という食材としては「長いも」もいい仕事をするようですが、「専用」というべき昆布が商品化されているのがすごいじゃないですか、さすが山形。海と山の邂逅。ビタミンとミネラルの融合。山形の皆さんはこの昆布をよく使うのかな。塩味を濃くしすぎないように気をつけさえすれば、健康的としか言いようのないメニューです。酒好きの方はこれでかなりいけそうですけど…。
あすは祝日。形は問わず、とにかく小さく切って混ぜて味を軽くつけるだけですので、包丁を持つことに慣れ始めたお子さんに、手伝ってもらうにもいいメニューではないでしょうか。

火曜日、昼休みに銀座へ出て驚きました。先週7丁目にオープンしたばかりの衣料品専門店「H&M」のお客さんです。その数たるや…店から溢れているのはもちろんのこと、目の前の歩道に入店待ちの人々が。行列は7丁目の信号を越えて伸び、8丁目方向へ。新橋との境、8丁目の端の角を曲がり、さらに50mほど伸びていました。角の天ぷら屋さんの人は「銀座でこれだけの行列は久々ですよ」と話していました。オープン初日には3000人が並んだという「H&M」。連休明け、初めての平日でもその勢いは衰えていませんでした。先に告白しますが、私、ここまでの行列はさすがにムリです。並ぶのは堪えられません。(1枚目の写真は店舗のすぐ前。2枚目の写真は8丁目の歩道です。まだ画面の右にずらーっと続いています)
すでにさまざまなメディアで紹介されていますが、このチェーンの特徴は「デザイン性と低価格の両立」ということのようです。現下の厳しい経済状況と、家計の逼迫感。となれば衣料品も安いに越したことはありません。でも。ただ安いだけなら他にも選択肢はあるわけです。かつての安価衣料は「安いけど、センスがちょっと…」①。そして次なる安価革命は「安いし、まあデザイン的にもクセがない」②。そして今度は「安いうえにセンスもいい」③という線を狙っているわけですね。とくに、本拠が北欧・スウェーデンにあるという点もイメージの向上に寄与しているような気がします。ハイセンスで嫌みのないデザイン、スローライフ。「北欧」のイメージは「上質」と分かちがたいものがありますからね。

①②③という順にニーズが変わってきたわけですが、今後④にあたるトレンドはどうなるのでしょうか。③のように安くてデザイン性が高く、ファッションの大きな流れにも乗っている、となると、商品たる服そのものにはこれ以上の価値を持ちにくくなるわけで。なれば企業のポリシーに関わる部分、でしょうか。昨今「環境」とか「サステナビリティ」といったフレーズが多用されるのも、当然のことなのでしょう。
しかしやっぱり大前提として、「安い」というのが大きいですよね。「リーマンショック」からも透けて見えますが、日本経済は気息奄々。誰もが不安増大、自分の勤め先や自分の会社・店が保つのだろうかと感じています。洋服を買い換えるのだって躊躇している、あるいはずっと我慢している方だって少なくないはずです。
財布のひもが固い日本の消費者。将来の消費動向はどうなるのか、そしてどんな商品やサービスに惹かれるのか。考えさせられる新規の出店でした。…それにしてもすごい行列だったなあ。
中華街で路地に入ったら、こんな光景に出くわしました。昔、おそらく四半世紀ぐらい前のインスタントラーメンのコマーシャルで「切って削って引っ張って、小麦は麺になります」というフレーズがありましたが(うろ覚え)、その「削って」という作業です。30センチぐらいの長さにした白い生地は、厚みがものすごく大きな金の延べ棒のよう。つまり断面はおおむね、高さの高い台形という感じです。それを片手に持ち、もう一方の手で刃物をもって削っていくのです。まあ小気味いいことこの上なし。一本もしくじることなく、「シャッ シャッ」と削られ、前にある大きな中華鍋の熱湯に飛び込んでゆきます。ひとしきりその作業を続けると、こんどは握りの柄がついた網で一人前ずつ掬って、どんぶりに移してゆく…。あっという間に「刀削麺」の完成です。
延々とこの描写をしたのには理由がありまして。人の手による作業というのは見ていて面白いということ。しかも簡単に見えて自分には出来ないことはなおさら興味をひくということです。子供のころを思い出してみましょう。たとえば傘。いまのように半ば使い捨てに近い「ビニール傘」は無く、傘は壊れるたびに修理しながら使うものでした。わが実家の近くの商店街には、傘の小売店ではなく、傘の修理屋さんがありました。そこでは、6畳ほどのスペースの真ん中におじさんが陣取り、ちんまりと胡坐をかいて、折れた骨を継ぎ足したり、どこかへ飛んでしまった先端の丸いプラスチックをつけなおしてくれたりしていたものです。壊れた傘がみるみる元通りになるその流れるような手さばきは、子供心に、魅力的な作業と映りました。だいたい母親の買い物についていって、そのついでに立ち寄る感じでしたから、ゆっくりとは見ていられません。残念だったなあ。その近くには畳屋さんもあり、大きな鋲や針をもった親父さんと息子さんが表張りをピシッと調えていました。あの甘い藺草の匂いとともに、職人さんの手際のよさが記憶に残っています。
…という感じの手作業の魅力は、最近なかなか目にすることがなくなりましたね。何もかもが大型のスーパーやショッピングモールで安価で手に入り、壊れたらまた新しいものを買う、というスタイルが幅をきかせてしまっています。となると、「手作業」は冒頭に書いたような「食べ物」の分野が最後の砦でしょうか。しかしこれもなあ…。セントラルキッチンで集中調理するファミレス、ファストフードがここまで普及しているし。大げさでない、街の職人芸は大切にしないとあっけなく見られなくなってしまいがち。ほんとさみしいことです。
スポーツを文字で知る、スポーツを文字で楽しむ。視覚や聴覚といった身体感覚に頼らずにスポーツの魅力を感じることは、じゅうぶん可能です。ウソだと思うならこの本をどうぞ。

・近藤史恵『サクリファイス』(新潮社)
第一章に先立つ8行の前文が、まず鮮烈だ。この8行。物語全体の8割あたりまでは、「きっとこういう展開になるんだろう」と一抹の予感を抱えながら読み進むことになるだろう。著者は物語をどう決着させるのか。それはちょっと心配になる予感である。しかし残り2割で予想以上の大展開。ミステリのジャンルにも数えられるこの一冊は、まずもってストーリーのおもしろさが折り紙付きである。
舞台は自転車ロードレースの世界。限りなく細いタイヤとフレーム。小さなサドルの上で、時速数十キロのスピードで迫られる人間のぶつかりあい、煩悶。ロードレースに関する知識が無くても、読者はあっという間に登場人物とともにその自転車に乗っているような、あるいはすぐ隣を伴走しているような気持ちになる。自分の脚に乳酸が溜まり、心拍は限界を迎え、ブラインドカーブを疾走する風の音が聞こえてくる、そんな心地よい錯覚を覚えてしまうほどだ。
このあたり、800メートル走というなかなか脚光を浴びることのない競技を題材とした青春小説『800』(川島誠)と共通する。いずれも、予備知識の無い読者にその競技のイロハから伝授してくれる。しかもその競技の「魅力」と「魔力」を余すところ無くストーリーに絡めているのが秀逸。『800』が夏休みのティーンにお勧めの一冊ならば、『サクリファイス』は組織の一員となった若手社会人にお勧めできる。
週末に新潟の実家に行ってきました。雨が降りそうな空模様でしたので、少々疲れ気味でしたがジョギングを早めにしました。せっかくの実家近く。そうそう走って回ることもないでしょうから、あちこちなつかしの場所をめぐりました。そのひとつが小学校。23年前に卒業した新津第三小学校です。校舎のたたずまいはまったく変わっておらず、周囲の木々が少々大きくなったかなという程度。
かつては田圃ばかりだった周辺は、表側はびっしり住宅が建ち、様相が一変しています。しかし裏にまわってみると、田圃ごしに見えるようすは昔ながらでした。その水田はいまや穂が実り、だいぶ重たそうに頭を垂れています。このところの不順な天候のせいか、だいぶ稲がたおれていましたが、稲刈りまではもちそうですね。
そのまま同級生の家の前を通ったり、通学路をなぞってみたり。小学生のころはずいぶん広いなあと思っていた自分の行動エリアが、大人になって走ってみると存外に狭いことに驚かされました。これはどこにいっても同様なことで、実家の前の垣根なんかも、以前にくらべてこじんまりと低く感じられます。もっとも四半世紀も経つのですから当たり前、ですよね。
ということで7キロのふるさとジョグ。東京に戻ってみると土砂降り・・・。走っておいてよかったー。今週も忙しくなりそうです。がんばります。
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