#313 一杯
May 25, 2009

先日のオンエアで、国産のウイスキーが本場で好評、というニュースをお伝えしました。数百年の歴史を持つスコットランドでも、日の出ずる国のウイスキーは「うまい」「こんなにおいしいウイスキーが日本にあるなんて、知らなかった」との評。なんだか嬉しいですね。反対に、スコットランドで日本酒を造っている蔵元なんかがあったらもっと面白いですが・・・。

オンエアでも申し上げたのですが、アルコールの不得手だった私コンノが、最近ウイスキーを飲むようになっております。ここ1年ぐらいでしょうか。家に帰って、ほっと一息の時間帯にくいっとやってます。以前、大阪・山崎の蒸留所に行った際、見学の最後で試飲したとき、思いのほかに自分の舌にすっと馴染んだのがそのきっかけ。その場で教わった通り、ハーフロックでちょっとずつ飲んだり、ハイボールにしてぐいっと飲んだり。

090419ice%26whisky.jpgアルコールはあまたあれど、何ゆえにウイスキーなのか。どうも蒸留酒のほうが自分の体に合っているようです。度数は高いのですが抜けるのも早い。日本酒やワインですとどうもシャキッとしきれないのですが、ウイスキーだとまずまず。もっとも、どんな飲み方でもだいたい一杯、つまり量は重ねないのでたかが知れていますが。調べてみるとウイスキーは糖分がすくなく、吸収されるカロリーも低い、プリン体もほとんど含有しないということで、健康に気を使う方にも好印象の要素がいくつもあるんですね。ま、それよりあの香り。チョコレートやアイスクリームとの親和性が高い、というのも、甘党の私向きなのかもしれません。

私の父親の世代は、若いころにはウイスキーを飲んできた世代。そういえば実家のガラス棚にはいつもウイスキーがありました。昨今ウイスキーの出荷は下がるばかりですが、今まで飲んだことのない方にお勧めです。ちょっとだけ張り込んで、背伸びしたグレードのものを飲むと・・・、とくに日本のウイスキーは思いのほかスムースです。さて日曜夜も更けて参りました。一杯作りましょうか。

#312 新型
May 18, 2009

週末、土曜日の未明から私の携帯電話は何度もピカピカと光り、着信を知らせました。「新型インフルエンザ」に関するニュース速報です。報道局員の多くがそうであるように、複数の通信社やニュースサイトからの速報配信を契約しているので、大きなニュースはほぼリアルタイムで手にするのです。しかし、今回通信社から配信される速報は役に立つ面とそうでない面が併存しました。ご承知のように、この土日で新型インフルエンザの感染者が次々と確定していったのですが、通信社の速報だけを読んでいると、「合わせると、結局これまでにどこでどれだけの人が感染したのか」がわからなくなったのです。これはもちろん通信社のせいではなく、五月雨式に感染が確定し、それを逐次配信していったわけですから当然の結果です。つまりそれだけ、断続的に新たな感染に関する情報が入ってきたことを示しています。結局、在宅時には日テレNEWS24を定期的に見ましたし、外にいるときも携帯サイトから最新の状況を確認していました。

090512aa.jpg写真は先週の火曜日に成田空港で撮影したアメリカン航空機です。別件で取材に行ったときに撮ったもの。その4日前(5月8日)に最初の感染者が乗っていたのがアメリカからの航空機でしたので注視していると、ブリッジには青い医療着を着用した検疫官がスタンバイし、乗客を降ろす前にぞろぞろと入っていく姿が見えました。この写真を撮ったときにはまだ機内で検疫が行われていたはずです。国際空港では毎日この手続きが踏まれています。水際対策はかなり高レベル、そして最初の感染者が退院の運び…と聞いてほっとしていたのが15日の夜ですから、本当にウイルスというのは人の油断を衝いてきます。

そして、兵庫・大阪で高校生を中心に一気に感染者が増えました。16日の未明にその一報を聞いたとき、「これは一気に拡がる」と多くの方が直感したのではないでしょうか。残念なことにその直感は的中し、そのうえ感染ルートはまだはっきりしません。とりわけ関西地方の皆さんはけさ、満員電車にどんな思いで乗ったのか…。毒性や致死率はそれほど高くないので、とにかくマスクと手洗い、うがいが大切です。しばらくは見えないものを相手にする生活が続きます。

#311 同志
May 11, 2009

沖縄で、かつて行われていた「陪審」の体験者を取材・放送しました。もとより沖縄渡航歴がおそらく3ケタ回に上っている私。今回も取材のパートナーもYカメラマンです。思い起こせば14年前。入社から半年ほどが経ったある日。社会部の副部長に「お前さ、沖縄問題に関心ある?」と尋ねられたのが沖縄と私との縁の始まりでした。日本現代史を先行した私にとって、沖縄は日本の諸問題が凝縮した地と認識していましたから、それはもう「関心あります!」の一言に尽きました。

090502kakazu3.jpg折しも、沖縄ではアメリカ兵による「少女暴行事件」に、県民が怒りを滾らせていた時期。大田昌秀知事は、基地のありかたに反対する県民世論をバックに、国の機関委任事務であった「アメリカ軍用地の強制使用に関する代理署名」を拒否したのです。結果、総理大臣が知事に職務の執行を求める異例の裁判が行われようとしていました。その第一回を取材する、というのが、私の初めての沖縄行きでした。
このとき一緒に向かったのが、誰あろうYカメラマン。沖縄を取材するにはきちんと過去を知るべし、という副部長の計らいで、われわれは実際の取材よりも2日早く沖縄に入りました。95年12月20日のこと。昼前に羽田を出たJAS便(こう書くともはや一昔、という感じです)で沖縄に到着した右も左もわからぬ私たちは、預けていた機材を受け取り、到着ロビーを抜けます。新築前の旧那覇空港ターミナルは、床が目地の大きなタイル張り。カートが響かせるガタガタという大きな音が耳に残ります。師走とはいえ「もわっ」とした南国の空気を初めて吸い込み、タクシー乗り場の列につき、いざ乗り込んだタクシーが、その後現在までのお付き合いとなる、Kさんの個人タクシーでした。沖縄の歴史や地誌、政治や社会問題はもちろん、旧い文化や習俗にも詳しいKさんは、その後私とYカメラマンにとってかけがえのない、沖縄案内人になってくれました。Kさんのガイドも交えながら、沖縄の歴史を知るべく取材前に各所を回ったのがきのうのことのようです。このときの3泊4日で、私たちは沖縄の魅力の虜になったのです。

090502kinnjou2.jpgその後、沖縄担当として足しげく通うようになった私とYカメラマンは、その都度、Kさんを予約して沖縄本島を縦横に取材して回ることになります。Kさんは沖縄のすべての道を知っていて、どこに行くにも正確な所要時間をはじき出してくれました。時間に追われ、締め切りを抱える取材には心強い味方。「○△なカットを撮影したい」「■▼に関連する人を探しているんですけど・・・」といった取材上のリクエストにも方向性を示してくれたこともありました。カメラマンが気になる空模様も、気象台が発表する天気予報より、Kさんが風をや雲を読んで導き出す予報がよほど正確。そして何より、「沖縄ならでは」というさまざまな事象も、的確に解説までしてくれるのです。おかげで私やYカメラマンも今や、「沖縄通」を名乗ってもいいかな、という錯覚を抱いているほど。

あの時期からあっという間の14年。「沖縄」というテーマを縦軸に、さまざまなテーマを取材してきました。アメリカ軍基地、戦争、その爪痕、文化についても少々・・・。記者である私と同様に、カメラマンのYさんもこの間コンスタントに企画を出し続け、オンエアに乗せてきました。占領下の法制度については今回が初めての取材でしたが、裁判員制度のスタートを目前に控えて時宜を得たものだったと考えています。今回も、去年の暮にYさんが「近野さぁ・・・」と持ってきた一枚の企画メモから始まりました。同じ方向を向いている仲間と、これだけ長期間にわたって取材ができるのは幸せなことです。

沖縄に、そして沖縄で学ぶことはあまりに多く、その魅力は限りがありません。Yカメラマンは私と一回り、Kさんは30歳も年齢が違いますが、取材中はそんな年齢差は関係ありません。(だいいち沖縄に居ると一日仕事をしても疲れないし、心身ともに若返る気がするのです)。頼りになるそんな「同志」とともに、これからも取材を続けていこうと考えています。次は何に注目しましょうか・・・。





#310 新足
May 4, 2009

そんな日本語無いだろう、という「新足」です。でも私にとってはそんな言葉を作りたいぐらいのコトなんであります。
 ジョギング生活も2年を回り、一応、生活の一部になりつつある昨今。無事にフルマラソンも完走して、シューズも働きドキを越えたなあと感じておりました。年間に何百キロも走るわけではありませんが、2年以上1足でがんばってきたシューズもそろそろお役ご免。というわけで、先日新しいシューズを購入しました。

090425shoes.jpg出かけたのは原宿のショップ。まずは足の詳細なサイズや重心の位置、歩き方などをチェックしまして。その後、私の足に適した3足のシューズを提案されました。簡単に言うと、①足の踏みごごちが柔らかい=初心者用、②硬い=上級者用、③その中間、という3足です。当然今までは①の観点で選んだものを愛用していましたが、もしやちょっとグレードアップしてもいいかなという気持ちが芽生え、まず②を履いて店内を小走りしてみました。うん、いい感じ。しかし履いて数歩の段階で「これでもいける?」と思うということは、長距離になると後半がしんどいのでは?…お店の人に聞いてみると、「そうですねえ。これはフルマラソンですと4時間を切りたい、という目標に合う感じですね」。やはり…。私の脚には、走れば走るほど硬さが響いてくる恐れがあるわけですね。私の脚にはやっぱりソフトなほうが良いようで、写真のものと相成りました。もとより「4時間切り」なんて、そんな。滅相もありません。タイムをぐいぐい伸ばすことなど念頭に無いもので。

090502jog1.jpgケガ無く元気に、楽しく健康のために走れればOK、というわけで、購入した「新足」。直営店の限定色のようで、ド派手なコントラストの多いシューズ界においてはシックな装い。気に入りました。これまでに2回走りましたが、走り心地は当然上々です。でも実際走ってみると、足の指先はかなりゆるゆるです。余裕でグー・パーができるぐらいに。旧シューズより0.5センチ大きいのですが、むしろ今までが小さかったということなんですねえ。ひもの結び方も教えてもらい、緩い部分ときつい部分もきちんと仕立てることができました。このあたりは、念入りなカウンセリングをしただけのことはありますね。折しも走るのには最高の新緑の時期。今週は「新足」でいつ走りましょうか。