#328 代打
September 28, 2009

090922furuichi2.jpg先週は笛吹さんがアメリカ出張、森麻季が夏休みということで、女性アナウンサー2人が参戦してくれました。火・水・金が古市幸子アナウンサー、月・木が馬場典子アナウンサーです。女性キャスター2人が同時に居ないことが滅多に無いので、まさにレアケース。座る位置も私が笛吹さんのところに、もともとの私の席に古市・馬場がそれぞれ陣取るわけです。たいした変化は無かろうと思われるかもしれませんですが、これ、意外と大きい変化なんです。座る場所が異なると、自分一人で映るカメラがいつもと違うカメラになります。ゆえに、つい「いつものカメラ」に視線を合わせがち。結果、視線がズレて「よそ見をしている」ように見えるわけです。1週間のあいだに何度かそういうシーンがありますので、「リアルタイムマニア」の皆さん、もし録画していたらぜひ探してみてください。まあ私のトンチンカンはともかく、2人の女性アナウンサーのお陰で、大過なく一週間のオンエアをお届けすることができました。考えてみると放送の世界では9月25日が上半期のシメでしたから、その大事な一週間、2人の協力でいいかたちで下半期につなげられたのではないかと思っております。

で、きょうからまたフルメンバーが揃いますが、今度は私が代打に入ります。お昼の「ストレイトニュース」などを担当している丸岡いずみキャスターが遅い夏休み。幾つか担当している番組・ニュースコーナーのうち、私は13時30分すぎに「おもいッきりDON!」の中で放送している「DONDON取材中」というコーナーを担当します。

以前からこの時間のニュース枠は、報道のキャスターがスタジオに出向いてお伝えする形になっています。普段とは違うスタジオに赴きまして、ちょっとした「アウェー」感の中で放送に臨むんですねえ。ですが、これがなかなか面白い。夕方と同様、ニュースが次々と入り、動いている時間帯です。しかも報道局員の居ないスタジオですので、最新のニュースを伝えるとそのリアクションが100%、目の前に広がるのです。これはつまり、テレビの前でご覧になっている皆さんを見ている、という感じ。普段なかなか「どう伝わっているか」を実感出来ない私にとって、まさに「リアルタイム」で実感できるチャンス。楽しみです。今から準備準備…。

#327 活性
September 21, 2009

日本ホットケーキ愛好者連盟の近野です。と書いて、ホントに「連盟」があったりするかもしれんと思い、念のため検索してみましたが、そういう団体は見当たらないようです。となると真剣に設立を考えたくなるほどの愛好者であります。
とにかく冷凍庫には常に「ホットケーキ」「パンケーキ」の在庫があるわけでして、これが幸せの素、の一つと言ってもいいでしょう。皆さんはどうですか。あの程よい色づき、ふんわりとした食感、ほのかに甘い香り…。え?もうわかった?はいすみません。

090921hotcake.jpgそんなホットケーキ愛好者に朗報が。先日の日経流通新聞によると、ホットケーキを作ることと、脳の活性化、幸福感の向上に役立つという研究結果が明らかにされました(森永製菓と東北大学の川島隆太教授の共同研究による)。なんでも、お菓子作りの過程で程よい難しさの作業にあたるとき、とくに脳の前頭前野が活性化されたというのです。確かに私も、ホットケーキを焼くときには2枚のフライパンを同時に使い、並行して作業をしますが、ケーキをひっくり返すタイミングについては少々のコツが要る。その適時性のローテーションを築く際にはとくに、頭が冴えているような気がします。
そしてもう一つの検証結果は。幼少期に親子でホットケーキ作りをした人は、青年期にはいっての自己肯定感、主観的幸福感が高い、というのです。これは大学生を対象にしたアンケート調査による結果です。なるほど子どものころに電気のポットプレートを囲んで、わいわい言いながらホットケーキを作ったことのある私も、基本的には楽天家。そして幸いなことに、その大小はともかく「幸福」を実感しながら日々暮らすことができているわけです。今回掲載した写真は、とある喫茶店のホットケーキ。絵に描いたような魅力的な佇まいですね。

シルバーウィークの連休はもう少々続きます。親子で共同作業、絶好のチャンス。午後のおやつを一緒に楽しみ、夕方には「リアルタイム」をご覧いただきますよう、ご提案申しあげます。

#326 接触
September 14, 2009

鉄道紀行文の大家にして、今流にいえば「乗り鉄」の存在を世にしらしめた、作家の故・宮脇俊三がインタビューでこんなことを話していました。「鉄道は、ひじょうに込み入ったシステムで成り立っている交通機関です。二本のレールに縛りつけられていますから」。これ、我が家の本棚にあった雑誌「東京人」の99年9月号の記事です。ちょうど10年前。もちろんその後も鉄道は二本のレールの上を走り、都市部では当時以上に精密なダイヤのもとに運行されています。

3日の木曜日、渋谷駅を出た成田エクスプレスが、保線車両が伸ばしたコンベアに「接触」する事故がありました。現場に赴いてまず目に入ったのが、傷の位置と長さ。黒っぽくシェードのかかった窓の上、6両編成の車両左側にずっと、引っ掻いたような傷が付いていたのです。電車は急停止したにもかかわらず、全体に傷が付いているということは、事故当時、電車が相当なスピードで走っていたことを示しています。
一方、接触した側の保線車両は、もちろんJR東日本の持ち物。近所の方の話では、本線脇の側線で、線路に敷き詰める砂利の出し入れをよく行っていたとのこと。この車両は、かき出した砂利をコンベアで運び、運搬用の車両やダンプカーに積載するための車両でした。確かに、3連のコンベアがあり、その先端部が本線側に入りって電車に接触。堅牢な先端部分はぶつかった電車の進行方向と同じ方向に歪んでいました。

090903ebisu1.jpg当日のリアルタイムでも私、立腹のコメントを話しましたが、今も納得がいきません。まずJRがこの事故について、「接触」と表現していたこと。けが人がなく、車体の損傷も結果としては軽微な部類に入るのかもしれませんが、本線上にあってはならぬ(しかも車両)が、客を乗せた特急列車に当たる、というのは「接触」ではなく「衝突」ではないでしょうか。当たりどころによっては、乗客にけが人が出たのは間違いなく、場合によっては脱線などにつながっていたかもしれません。それほど重大な事故なのです。
また、この保線車両のコンベアの先端部がなぜ本線側に侵入したのか、事故当日、JR東日本は、点検中に作業員がリモコン操作を誤ったと発表していました。ではその「誤操作」とはどういうことなのか。あらぬ方向に動くのを目視しながら、止めようと、あるいは戻そうとしなかったのか。正しい操作が間に合わなかったのか、それとも機器のトラブルなのか。詳細は詳らかではありません。もしも機器が「勝手に動いた」のであれば、常識的には「作業員が操作を誤った」という発表にはならないでしょうから、この発表の意味するところは限られてきます。
宮脇俊三の言葉の通り、鉄道は、「二本のレールにしばりつけられて」いる宿命のもとに動いています。危険を目前にしてどんなに足掻いても、レールから離れることはできません。ゆえに、運行中の列車の前方に障害物を存在させない、というのは子供でもわかる大原則。しかるに自社の作業にあたる要員が、自社の電車の目前に重大な障害物を置くというのは、どう考えても「緩んでいる」、としか思えません。

じつは2週間ほど前の8月21日にも、JR東日本の鉄道用地内で作業をしていたクレーン車が、架線に近づきすぎてスパークを起こし、通電はストップ、京浜東北線が一時止まりました。成田エクスプレスの事故はきわめて類似しています。この連続はいったいどういうことなのか。JR東日本の沿線に住む人の多くにとっては、日頃の通勤通学などで利用する交通機関に選択肢はありません。列車の定時運行はもちろんのこと、それ以前の大前提と言ってもいい「安全」については厳に内部を律してほしいと思います。

#325 政権交代
September 4, 2009

天下分け目の総選挙が民主党の大勝利に終わりました。
日曜日の選挙特番で私は開票速報を担当しました。刻一刻と明らかになる政権交代のダイナミズムに、正直なところ幾許かの高揚を感じたものです。おそらくご覧になっていた多くの方が、その思いを共有されていたことと存じます。その「熱」は、21時にスタートした番組は、冒頭およそ20分にわたり開票速報をお伝えしているあいだじゅう、視聴率がどんどん上がっていったことからも伺えます。最高で39%という、驚きの高さ。「24時間テレビ」に続く番組という事情もあるとは思いますが、いかに今回の選挙の関心が大きなものだったかという証左だと考えています。

高度成長、そして安定成長の時代に半世紀にわたって政権を担当してきた自民党。しかし有権者は「変化」を求めました。政治の世界では無名の新人候補にこの先を託した人も多かった。期待はあまりに大きく、ひとつ間違えば大きな失望につながりかねません。火曜日には、民主党の渡部恒三最高顧問が「リアルタイム」に生出演、国民の期待に応える決意を示しました。これまでの政治に倦み、変化を求めた民意を引き受ける民主党の責任は言うまでもなく重大です。

新政権がマニフェストをどう実現するかと同様、現政権からの引き継ぎも重要です。16年前の政権交代時、「新党さきがけ」の幹部として細川政権のキーマンだった田中秀征氏は当時を振り返り、「細川さんgが『宮澤(喜一)さんにご教示いただけないか』というので、宮澤さんに連絡をとると、宮澤さんは『待ってました』といわんばかりだった」と語りました。「(総理の座を)下ろされた人が下ろした張本人に会ったというのは、当時その瞬間は感動的に受け止めてね。なかなか出来ないですよね。宮澤先生の対応がまったくこだわりがなくて凄い迫力で」と田中氏は述懐します。今回はトップ同士、どのように引き継ぎが行われるのでしょうか。「細かいことも大切だけど、今までの政権担当者に『ごくろうさん』と新しい人が言って、今までの人が新しい人に向かって『頑張ってください』と、その一言を対面して言うこと自体非常に大きな意味ある、それが一番重要な引き継ぎ。それが無きゃね」ということです。

090901yanba.jpgさて。火曜日、上空から「八ッ場ダム」の予定地を見てきました。民主党がマニフェストで工事中止を表明している、大規模な事業です。民主党政権の発足を契機に、本体工事の入札がとりあえず、一時凍結されました。しかるに、現場ではこの日も大型の重機が動き回り、すでに「ダム工事と共にある日常」という様子。地元の生活、周辺や下流域の暮らしに寄与するという治水や利水、さらには私たち国民の税をどう使うのか。問題は多層、多重にわたります。ことを新たに起こすと同様に、動いていることを止めるのには相当な労力を必要とします。八ッ場ダムの今後は、民主党新政権の行く末を占う試金石のひとつになると考えられます。

私たちも複眼的な思考で、新政権が掲げた政策をどう実行していくのか、注視していきたいと思います。